警察犬サムと狼犬オーちゃん（28）

オーちゃんは妊ってからは、毎日ダルダル過ごしています。

特別に、羽毛布団をあげました。

私のベッドは別の部屋に移動して、ワンコの部屋を広くしました。

サム：まあ、ボクには何も出来ないかも知れないけど、いつもそばについてるからね。

オーちゃん：でも、やっぱりベッドの方が断然寝心地がいいわよね〜！

サム：そうですね〜。ここなら二人で寝れますね〜。


オーちゃん：こんな気持ちが良いのだから、ここで子育てしたらいいかも〜！

こんな、私をベッドから追い出せる？　もう、ここは私のものね！！
（この目つきは、そう語っています）

・・・犬小屋の居候。
ピンチ！

これは大変！　
犬小屋の居候にとって、重大な危機がやってまいりました。
このままでは、オーちゃんにベッドを乗っ取られてしまいます。
そこで、産室を作ることにしました。

まず、部屋の色を落ち着いたグリーン色に塗ってみました。

ベッドを占拠されないように、2階建てとしました。

床は汚れても構わないように防水としました。

サム：あれっ？　この階段は何かな？


ベッドは、2階に避難させました。
階下をオーちゃんの産室とサムの待機場所としました。


ふたりとも名残惜しそうなので、ちょっと2階に上げてあげました。
オーちゃん：まあ、眺めが良くていいじゃあないの〜。

サム：でも・・・、ここは一人では上がれませんよ〜。

そんな子育て部屋が完成し。

夜中に、出産が始まりました。


サムが心配するので、2階に上げました。

心配そうに見守るサム君です。

私も、はりきって助産師としてお手伝いするつもりでしたが、結局私の手で取り上げることが出来たのは、この子だけでした。
初めての物体に、興味深々のサム君。

獣医さんに、胎盤を食べ過ぎると嘔吐するから、と言われていたのですが。
オーちゃんは、私が処置した以外の7個を食べても平気でした。
流石、狼。