最近、NHKのテレビで、「日本百名山 北アルプス 黒部源流〜”日本最後の秘境”へ〜」が、再放送を含めて数回放送されました。
私も黒部源流域の山々を歩いたり、「薬師岳」登山で、折立登山口から「太郎小屋」の前を通った事がありました。
自分が歩いた道や、目にした風景が映し出され、懐かしさが込み上げて来ました・・・。
そこで、ブログ開設前の登山である事から、「回想」と言う形で「黒部源流の山々」をご紹介したいと思います。
この時の登山計画は、「黒部五郎岳」、「鷲羽岳」、「水晶岳」の順に縦走し、最後は「笠ヶ岳」に登ってから下山する予定でした。
【1日目】7月31日(日)
12時頃、新穂高温泉 「深山荘」近くの無料駐車場に車を止めて歩き出します。
12時10分頃、「新穂高センター」の建物が見えて来ました。
ここを左に曲がり、林道を進みます。
12時25分頃、ゲートが見えて来ました。
そして、登山道の案内板です。
沢山の山々と、山小屋がありますね。
そうそう、今日は車での移動もあったので、「わさび平小屋」で旅の疲れを癒やし、本格的な登山は明日からの予定にしています。
林道を進むと、左側に水場が見えて来ました。
ここは、「笠ヶ岳」への登山道「笠新道」の登山口になっています。
最終日は、ここへ下りて来る予定です。
さて、13時40分頃、「わさび平小屋」に到着しました。
明日に向けて、ゆっくりと休みたいと思います。
【2日目】8月1日(月)
5時30分頃、「わさび平小屋」を出発しました。
昨夜は、ゆっくり休むどころか、暑くて眠れませんでした。
寝不足の体調不良ですが、歩き始めます。
5時50分過ぎ、「小池新道」の分岐が見えて来ました。
ここを左に曲がって進むと、こんな感じで・・・、
本格的な登山道が始まります。
しかし、なかなか体調が回復しません。
道端の花々にエールを貰って、休み休み進みます。
これは・・・、
「ソバナ」でしょうか・・・?
続いては・・・、
「ヤナギラン」でしょうか・・・?
アップです。
なかなか素敵なお花ですよね。
そして、今度はピンクの小さなお花が沢山集まって咲いています。
「シモツケソウ」ですね。
7時50分過ぎ、
「チボ岩」が見えて来ました。
続いて、「イタドリヶ原」に到着です。
岩に座って休憩です。
もう、ヘロヘロ、ヨロヨロ状態です。
近くでは・・・、
「トリカブト」の花が咲いていました。
10時40分頃、「シシウドヶ原」に到着しました。
ここでも休憩です。
「わさび平小屋」からここまでのコースタイムは、登山地図上では3時間なのに、既に5時間以上経過しています。
今後の登山計画が、不安になって来ました。
少し登り始めると・・・、
「ハクサンフウロ」でしょうか、可愛い笑顔を見せてくれました。
そうだ、「鏡平山荘」まで頑張ろう。
そこで今後の計画を考えよう・・・。
12時35分頃、「鏡平山荘」に到着しました。
おぅ〜っ!?
「氷」の旗が目に飛び込んで来ました・・・。(天の助け!!)
早速かぶり付きます。
山小屋で「かき氷」が食べられるなんて、夢にも思いませんでした。
甘くて冷たい「かき氷」が、体に染みわたって行きます。
これで、生き返ったような気がしました・・・。
と言う事で、急遽「鏡平山荘」に宿泊させて貰う事にしました・・・。
そうそう、この頃は「ソロ登山客」は予約無しでも泊まれたんです。
今回の登山では、何処の山小屋も事前予約をしていません。
【3日目】8月2日(火)
5時30分、「鏡池」に映る「槍ヶ岳」です。
昨日は、雲がかかったり、雨が降ったりと撮影が出来ませんでした。
少し暗いですが、風が無く、名前の通り水面が「鏡」になっていました。
絶景ポイントですね。
そして、右手側には・・・、
「穂高連峰」の山々が見えていました。
この風景を、このままずっと眺めていたいなぁ・・・。
さて、何とか体調が回復して来た様なので、今日も前に進む事にします。
5時50分過ぎ、「鏡平山荘」を出発しました。
朝一番の行程は、標高2,280m付近から2,560m付近の「弓折乗越」まで、一気に登る事になります。
先ずは、ゆっくりと登って行きます。
途中で、こんな風景に出会いました。
真ん中の赤い岩山は、「焼岳」です。
そして、その右奥には「乗鞍岳」が見え、右側の山腹からは「御嶽山」の噴煙が見えています。
そうそう、「御嶽山」は2014年9月に噴火しましたが、その2ヶ月前の7月に私は登っていました。
被災された方々やそのご家族を思うと、他人事には思えず、胸が熱くなります。(合掌)
さて、前方が開けて来ました。
「弓折乗越」までは、まだまだ急登が続きます。
「弓折乗越」直下からの風景です。
台地状の「鏡平」が見え、奥には「槍ヶ岳」と「穂高連峰」がどっしりと構えています。
これもまた「絶景」ですね。
道端のお花です。
「クルマユリ」が咲いていました。
そして・・・、
「コバイケイソウ」も咲いていました。
7時30分過ぎ、やっと「弓折乗越」に到着しました。
ここから、「双六小屋」方面に向います。
「花見平」にやって来ました。
お花畑が広がっていますが、少し時期が過ぎている様です。
そこから、小さなアップダウンが続く尾根道を進みます。
「くろゆりベンチ」に到着しました。
既に、「クロユリ」の咲く時期ではありませんね。
小休憩をして、また歩き出します。
前方に、「双六小屋」が見えて来ました。
奥には、「鷲羽岳」が見えるはずなのですが、ガスの中ですね。
そして、途中の道端では・・・、
大好きな「キヌガサソウ」が出迎えてくれました。
9時40分頃、やっと「双六小屋」に辿り着きました・・・。
ここで、大休憩です。
そして、この先を見ると・・・、
目の前の山を登り、更には左奥の山を登らなければなりません。
思案の結果、ここで一泊し、体調を整えるとともに、登山計画の見直しをする事にしました。
変更後の登山計画は、日程の都合等を考え、「黒部五郎岳」と「笠ヶ岳」は取り止め、「鷲羽岳」と「水晶岳」に登って下山する事にしました。
【4日目】8月3日(水)
5時10分過ぎ、小屋の外に出てみると・・・、
「鷲羽岳」がどっしりと構えていました。
直ぐ向いの山なのですが、谷の向こう側にあるので、大きく迂回して行かなければなりません。
5時45分、ガスの切れ間から、山小屋に陽が射して来ました。
これから登る方向の山は、ガスに包まれています。
今日は、長丁場になります。
体調も回復したので、ゆっくりと歩き出します。
6時過ぎ、100m程の急登を登り、最初の台地にやって来ました。
ここから、「巻道」を通って「三俣」方面に行けるのですが、夢にまで見た絶景ポイントがあるので、「双六岳」への稜線に向います。
少し進むと、「中道」の分岐にやって来ました。
この「中道」は、「双六岳」に登らないで進む「巻道」になっています。
ここは、奥に見える次の台地を目指します。
6時15分頃、更に150m程登った台地のへりにやって来ました。
後ろを振り向くと、「槍ヶ岳」が見守っていてくれました。
元気を貰い、稜線台地を進みます。
6時50分頃、またまた後ろを振り向くと・・・、
う〜ん、残念!!
ここでは、「槍ヶ岳」へ真っ直ぐに続く、まるで滑走路の様な道が見える絶景ポイントなのですが・・・。
肝心の「槍ヶ岳」が、ガスって見えませんね。
夢にまで見た絶景は、お預けですね。
次回、「黒部五郎岳」を目指す時を楽しみにしたいと思います。
7時過ぎ、「双六岳(2860m)」山頂に到着しました。
ガスっていて、周りの景色が見えませんでした。
今度は、「三俣蓮華岳」を目指して進みます。
この風景を見ると、自分が山の懐の中に抱かれている様な気がします。
ここは、「黒部の秘境」なんだ・・・と、しみじみ感じます。
7時40分、「中道」との合流地点に到着しました。
ここで振り向くと・・・、
「槍ヶ岳」が姿を現していました。
幾つものピークを越え、随分と遠くまで歩いて来たもんですね・・・。
更に、先へ進むと・・・、
正面に、「黒部五郎岳」が見えて来ました。
「今度、必ず行くからね!」と、声を掛けます。
少し進むと、こんな光景に出会いました。
「ブロッケン現象」です。
少し上の方にいたら、あの「光の輪」の中に、私の影が映ったと思うのですが・・・。(残念)
こちらは、「三俣蓮華岳」へ続く稜線です。
お天気が良かったら、気持ちの良い「稜線」歩きになったと思うのですが・・・。
8時40分過ぎ、「三俣蓮華岳(2,841m)」山頂に到着しました。
そうそう、「三俣蓮華岳」は、日本三百名山の一座に入っています。
ここもガスっていて、景色が見られませんでした。
早々に、「鷲羽岳」を目指し、「三俣峠」へと下って行きます。
「三俣峠」へ下りる途中からの風景です。
手前の赤い屋根が「三俣山荘」で、その奥に「鷲羽岳」が霞んで見えています。
9時50分頃、「三俣山荘」に到着しました。
ここで小休憩し、10時過ぎに出発しました。
11時20分頃、頂上が見えて来ました。
ここから急斜面が続きます。
稜線途中からの「鷲羽池」です。
残念ながら、ガスっています。
お天気が良ければ、「鷲羽池」の向こうに「槍ヶ岳」が見える絶景ポイントなのですが・・・。
11時40分前に、「鷲羽岳(2,924m)」山頂に到着しました。
こちらもガスっていて、景色が良く見えませんでした。
小休憩後、「水晶小屋」を目指して進みます。
前方に、「ワリモ岳」と「水晶岳」が見えて来ました。
途中の道端で、可愛いお花を見付けました。
「コゴメグサ」の様ですね。
12時50分頃、「ワリモ岳(2,888m)」山頂を通過しました。
続いて、13時10分頃「ワリモ岳北分岐」に到着しました。
ここを左に折れると、「祖父岳」を経由して「雲ノ平」方面への道になります。
小休憩をして、直進します。
途中の岩場に、小さなお花畑がありました。
ピンク色は「イブキジャコウソウ」で、右上は「チシマギキョウ」、左側の二輪は「イワギキョウ」の様ですね。
こんな厳しい環境でも、逞しく生きているんですね・・・。
14時頃、「水晶小屋」に到着しました。
今日は、長丁場だったので、流石に疲れました・・・。
【5日目】8月4日(木)
「水晶小屋」から臨む、朝5時頃の風景です。
何処から見ても、「槍ヶ岳」は一目で分かりますね。
もう一枚。
幻想的な朝焼け風景でした。
山小屋に泊まったからこそ見られる景色ですね。
6時頃、背負って来たザックを山小屋に預けて、小さなザックを背負って「水晶岳」を目指します。
山小屋の裏側からの風景です。
「水晶岳」に続く稜線です。
道端で、小さな可愛いお花を見付けました。
「シコタンソウ」の様ですね。
模様が可愛いですね。
やっと、「水晶岳」の頂上が見えて来ました。
6時40分頃、「水晶岳(2,986m)」頂上に到着しました。
頂上からの風景です。
「裏銀座ルート」方向です。
一番奥に「剱岳」が見えています。
そして、こちらは・・・、
「槍ヶ岳」と「穂高連峰」が見えます。
そして、南側には・・・、
特徴的なカールを持つ「黒部五郎岳」が見えていました。
本当に山深い場所にいるんだと、実感させられます。
6時50分頃、下山開始です。
下山途中の稜線から、「雲ノ平」が見えましたので、ズームアップです。
更にズームアップです。
「雲ノ平山荘」と、周辺の池塘が見えました・・・。
行って見たい所ではありますが、遠いですね・・・。
更に進むと、こんな風景が現れました。
右側に「鷲羽岳」、奥に「槍ヶ岳」と「穂高連峰」です。
山好きには、たまらない風景ですね。
やがて、「水晶小屋」が見えて来ました。
7時30分頃、「水晶小屋」に帰って来ました。
ザックを受け取り、7時45分頃小屋を出ました。
8時20分過ぎ、「ワリモ岳北分岐」に到着しました。
ここから、「岩苔乗越」へ下りて行きます。
8時40分頃、「岩苔乗越」に到着しました。
ここから、左の広い谷に下りて行きます。
下った先で、「水場」の案内板を見つけました。
近くには・・・、
「ウサギギク」が咲いていました。
ここから、小さな流れを遡って行きます。
そして、見付けました・・・。
黒部川の「最初の一滴」だと思いますが・・、
岩から沁み出た水が、苔から滴り落ちていました。
見付けたのは良いのですが、上手く撮影出来ませんでした・・・。
さてさて、黒部の小さな流れとともに谷を下ります。
途中で、「三俣山荘」が見えて来ました。
ズームアップです。
遠いですね。
「岩苔乗越」から400m程下り、そこから「三俣山荘」まで200m程登り返す事になります。
そうそう、「最初の一滴」は、次々と水を集め、こんな流れに成長していました。
10時10分頃、最鞍部付近に到着すると・・・、
「黒部川水源地標」が立っていました。
本当に、黒部川の源流を歩いたんですね・・・。
さてさて、今度は今日最後の登りです。
11時頃、「三俣山荘」に到着しました。
昼食を済ませ・・・、
「至福の一杯」を頂き、今夜はこの山荘に泊まります。
【6日目】8月5日(金)
朝5時頃、「三俣山荘」前からの風景です。
今日は、良いお天気になりそうですね。
さて、6時頃「三俣山荘」を出発しました。
6時45分頃、「三俣峠」に到着しました。
ここから、「三俣蓮華岳」と「双六岳」を経由しない、「巻道」を通って下山します。
小さなアップダウンの、緩やかな道が続きます。
あぁ・・・、最高の眺めですね。
やがて、「巻道」は台地への登りとなります。
8時40分頃、台地の分岐に到着しました。
少し進むと、台地のへりから「双六小屋」の屋根が見えて来ました。
9時頃、「双六小屋」に到着しました。
休憩します。
9時20分頃、「双六小屋」を後にし、「鏡平」を目指します。
10時40分頃、「弓折乗越」下の広場に到着しました。
小休憩です。
11時30頃、「鏡平山荘」が見えて来ました。
今日は無理をせず、ここで一泊し、明日下山する事にしました。
そうそう、今日のご褒美は勿論「かき氷」です。
【7日目】8月6日(土)
6時30頃、「鏡平山荘」を出発しました。
9時20分頃、「小池新道」入口まで下りて来ました。
11時15分頃、「新穂高センター」まで下りて来ました。
そして、11時30分頃、やっと駐車場に到着しました。
長い道程でした・・・。
その後は、「深山荘」の温泉に浸かり、長旅の汗を流して帰路に着きました・・・。
私にとって、「黒部源流の山々」の登山は、数々の登山の中でも、一番思い出深いものとなりました・・・。
私も黒部源流域の山々を歩いたり、「薬師岳」登山で、折立登山口から「太郎小屋」の前を通った事がありました。
自分が歩いた道や、目にした風景が映し出され、懐かしさが込み上げて来ました・・・。
そこで、ブログ開設前の登山である事から、「回想」と言う形で「黒部源流の山々」をご紹介したいと思います。
この時の登山計画は、「黒部五郎岳」、「鷲羽岳」、「水晶岳」の順に縦走し、最後は「笠ヶ岳」に登ってから下山する予定でした。
【1日目】7月31日(日)
12時頃、新穂高温泉 「深山荘」近くの無料駐車場に車を止めて歩き出します。
12時10分頃、「新穂高センター」の建物が見えて来ました。
ここを左に曲がり、林道を進みます。
12時25分頃、ゲートが見えて来ました。
そして、登山道の案内板です。
沢山の山々と、山小屋がありますね。
そうそう、今日は車での移動もあったので、「わさび平小屋」で旅の疲れを癒やし、本格的な登山は明日からの予定にしています。
林道を進むと、左側に水場が見えて来ました。
ここは、「笠ヶ岳」への登山道「笠新道」の登山口になっています。
最終日は、ここへ下りて来る予定です。
さて、13時40分頃、「わさび平小屋」に到着しました。
明日に向けて、ゆっくりと休みたいと思います。
【2日目】8月1日(月)
5時30分頃、「わさび平小屋」を出発しました。
昨夜は、ゆっくり休むどころか、暑くて眠れませんでした。
寝不足の体調不良ですが、歩き始めます。
5時50分過ぎ、「小池新道」の分岐が見えて来ました。
ここを左に曲がって進むと、こんな感じで・・・、
本格的な登山道が始まります。
しかし、なかなか体調が回復しません。
道端の花々にエールを貰って、休み休み進みます。
これは・・・、
「ソバナ」でしょうか・・・?
続いては・・・、
「ヤナギラン」でしょうか・・・?
アップです。
なかなか素敵なお花ですよね。
そして、今度はピンクの小さなお花が沢山集まって咲いています。
「シモツケソウ」ですね。
7時50分過ぎ、
「チボ岩」が見えて来ました。
続いて、「イタドリヶ原」に到着です。
岩に座って休憩です。
もう、ヘロヘロ、ヨロヨロ状態です。
近くでは・・・、
「トリカブト」の花が咲いていました。
10時40分頃、「シシウドヶ原」に到着しました。
ここでも休憩です。
「わさび平小屋」からここまでのコースタイムは、登山地図上では3時間なのに、既に5時間以上経過しています。
今後の登山計画が、不安になって来ました。
少し登り始めると・・・、
「ハクサンフウロ」でしょうか、可愛い笑顔を見せてくれました。
そうだ、「鏡平山荘」まで頑張ろう。
そこで今後の計画を考えよう・・・。
12時35分頃、「鏡平山荘」に到着しました。
おぅ〜っ!?
「氷」の旗が目に飛び込んで来ました・・・。(天の助け!!)
早速かぶり付きます。
山小屋で「かき氷」が食べられるなんて、夢にも思いませんでした。
甘くて冷たい「かき氷」が、体に染みわたって行きます。
これで、生き返ったような気がしました・・・。
と言う事で、急遽「鏡平山荘」に宿泊させて貰う事にしました・・・。
そうそう、この頃は「ソロ登山客」は予約無しでも泊まれたんです。
今回の登山では、何処の山小屋も事前予約をしていません。
【3日目】8月2日(火)
5時30分、「鏡池」に映る「槍ヶ岳」です。
昨日は、雲がかかったり、雨が降ったりと撮影が出来ませんでした。
少し暗いですが、風が無く、名前の通り水面が「鏡」になっていました。
絶景ポイントですね。
そして、右手側には・・・、
「穂高連峰」の山々が見えていました。
この風景を、このままずっと眺めていたいなぁ・・・。
さて、何とか体調が回復して来た様なので、今日も前に進む事にします。
5時50分過ぎ、「鏡平山荘」を出発しました。
朝一番の行程は、標高2,280m付近から2,560m付近の「弓折乗越」まで、一気に登る事になります。
先ずは、ゆっくりと登って行きます。
途中で、こんな風景に出会いました。
真ん中の赤い岩山は、「焼岳」です。
そして、その右奥には「乗鞍岳」が見え、右側の山腹からは「御嶽山」の噴煙が見えています。
そうそう、「御嶽山」は2014年9月に噴火しましたが、その2ヶ月前の7月に私は登っていました。
被災された方々やそのご家族を思うと、他人事には思えず、胸が熱くなります。(合掌)
さて、前方が開けて来ました。
「弓折乗越」までは、まだまだ急登が続きます。
「弓折乗越」直下からの風景です。
台地状の「鏡平」が見え、奥には「槍ヶ岳」と「穂高連峰」がどっしりと構えています。
これもまた「絶景」ですね。
道端のお花です。
「クルマユリ」が咲いていました。
そして・・・、
「コバイケイソウ」も咲いていました。
7時30分過ぎ、やっと「弓折乗越」に到着しました。
ここから、「双六小屋」方面に向います。
「花見平」にやって来ました。
お花畑が広がっていますが、少し時期が過ぎている様です。
そこから、小さなアップダウンが続く尾根道を進みます。
「くろゆりベンチ」に到着しました。
既に、「クロユリ」の咲く時期ではありませんね。
小休憩をして、また歩き出します。
前方に、「双六小屋」が見えて来ました。
奥には、「鷲羽岳」が見えるはずなのですが、ガスの中ですね。
そして、途中の道端では・・・、
大好きな「キヌガサソウ」が出迎えてくれました。
9時40分頃、やっと「双六小屋」に辿り着きました・・・。
ここで、大休憩です。
そして、この先を見ると・・・、
目の前の山を登り、更には左奥の山を登らなければなりません。
思案の結果、ここで一泊し、体調を整えるとともに、登山計画の見直しをする事にしました。
変更後の登山計画は、日程の都合等を考え、「黒部五郎岳」と「笠ヶ岳」は取り止め、「鷲羽岳」と「水晶岳」に登って下山する事にしました。
【4日目】8月3日(水)
5時10分過ぎ、小屋の外に出てみると・・・、
「鷲羽岳」がどっしりと構えていました。
直ぐ向いの山なのですが、谷の向こう側にあるので、大きく迂回して行かなければなりません。
5時45分、ガスの切れ間から、山小屋に陽が射して来ました。
これから登る方向の山は、ガスに包まれています。
今日は、長丁場になります。
体調も回復したので、ゆっくりと歩き出します。
6時過ぎ、100m程の急登を登り、最初の台地にやって来ました。
ここから、「巻道」を通って「三俣」方面に行けるのですが、夢にまで見た絶景ポイントがあるので、「双六岳」への稜線に向います。
少し進むと、「中道」の分岐にやって来ました。
この「中道」は、「双六岳」に登らないで進む「巻道」になっています。
ここは、奥に見える次の台地を目指します。
6時15分頃、更に150m程登った台地のへりにやって来ました。
後ろを振り向くと、「槍ヶ岳」が見守っていてくれました。
元気を貰い、稜線台地を進みます。
6時50分頃、またまた後ろを振り向くと・・・、
う〜ん、残念!!
ここでは、「槍ヶ岳」へ真っ直ぐに続く、まるで滑走路の様な道が見える絶景ポイントなのですが・・・。
肝心の「槍ヶ岳」が、ガスって見えませんね。
夢にまで見た絶景は、お預けですね。
次回、「黒部五郎岳」を目指す時を楽しみにしたいと思います。
7時過ぎ、「双六岳(2860m)」山頂に到着しました。
ガスっていて、周りの景色が見えませんでした。
今度は、「三俣蓮華岳」を目指して進みます。
この風景を見ると、自分が山の懐の中に抱かれている様な気がします。
ここは、「黒部の秘境」なんだ・・・と、しみじみ感じます。
7時40分、「中道」との合流地点に到着しました。
ここで振り向くと・・・、
「槍ヶ岳」が姿を現していました。
幾つものピークを越え、随分と遠くまで歩いて来たもんですね・・・。
更に、先へ進むと・・・、
正面に、「黒部五郎岳」が見えて来ました。
「今度、必ず行くからね!」と、声を掛けます。
少し進むと、こんな光景に出会いました。
「ブロッケン現象」です。
少し上の方にいたら、あの「光の輪」の中に、私の影が映ったと思うのですが・・・。(残念)
こちらは、「三俣蓮華岳」へ続く稜線です。
お天気が良かったら、気持ちの良い「稜線」歩きになったと思うのですが・・・。
8時40分過ぎ、「三俣蓮華岳(2,841m)」山頂に到着しました。
そうそう、「三俣蓮華岳」は、日本三百名山の一座に入っています。
ここもガスっていて、景色が見られませんでした。
早々に、「鷲羽岳」を目指し、「三俣峠」へと下って行きます。
「三俣峠」へ下りる途中からの風景です。
手前の赤い屋根が「三俣山荘」で、その奥に「鷲羽岳」が霞んで見えています。
9時50分頃、「三俣山荘」に到着しました。
ここで小休憩し、10時過ぎに出発しました。
11時20分頃、頂上が見えて来ました。
ここから急斜面が続きます。
稜線途中からの「鷲羽池」です。
残念ながら、ガスっています。
お天気が良ければ、「鷲羽池」の向こうに「槍ヶ岳」が見える絶景ポイントなのですが・・・。
11時40分前に、「鷲羽岳(2,924m)」山頂に到着しました。
こちらもガスっていて、景色が良く見えませんでした。
小休憩後、「水晶小屋」を目指して進みます。
前方に、「ワリモ岳」と「水晶岳」が見えて来ました。
途中の道端で、可愛いお花を見付けました。
「コゴメグサ」の様ですね。
12時50分頃、「ワリモ岳(2,888m)」山頂を通過しました。
続いて、13時10分頃「ワリモ岳北分岐」に到着しました。
ここを左に折れると、「祖父岳」を経由して「雲ノ平」方面への道になります。
小休憩をして、直進します。
途中の岩場に、小さなお花畑がありました。
ピンク色は「イブキジャコウソウ」で、右上は「チシマギキョウ」、左側の二輪は「イワギキョウ」の様ですね。
こんな厳しい環境でも、逞しく生きているんですね・・・。
14時頃、「水晶小屋」に到着しました。
今日は、長丁場だったので、流石に疲れました・・・。
【5日目】8月4日(木)
「水晶小屋」から臨む、朝5時頃の風景です。
何処から見ても、「槍ヶ岳」は一目で分かりますね。
もう一枚。
幻想的な朝焼け風景でした。
山小屋に泊まったからこそ見られる景色ですね。
6時頃、背負って来たザックを山小屋に預けて、小さなザックを背負って「水晶岳」を目指します。
山小屋の裏側からの風景です。
「水晶岳」に続く稜線です。
道端で、小さな可愛いお花を見付けました。
「シコタンソウ」の様ですね。
模様が可愛いですね。
やっと、「水晶岳」の頂上が見えて来ました。
6時40分頃、「水晶岳(2,986m)」頂上に到着しました。
頂上からの風景です。
「裏銀座ルート」方向です。
一番奥に「剱岳」が見えています。
そして、こちらは・・・、
「槍ヶ岳」と「穂高連峰」が見えます。
そして、南側には・・・、
特徴的なカールを持つ「黒部五郎岳」が見えていました。
本当に山深い場所にいるんだと、実感させられます。
6時50分頃、下山開始です。
下山途中の稜線から、「雲ノ平」が見えましたので、ズームアップです。
更にズームアップです。
「雲ノ平山荘」と、周辺の池塘が見えました・・・。
行って見たい所ではありますが、遠いですね・・・。
更に進むと、こんな風景が現れました。
右側に「鷲羽岳」、奥に「槍ヶ岳」と「穂高連峰」です。
山好きには、たまらない風景ですね。
やがて、「水晶小屋」が見えて来ました。
7時30分頃、「水晶小屋」に帰って来ました。
ザックを受け取り、7時45分頃小屋を出ました。
8時20分過ぎ、「ワリモ岳北分岐」に到着しました。
ここから、「岩苔乗越」へ下りて行きます。
8時40分頃、「岩苔乗越」に到着しました。
ここから、左の広い谷に下りて行きます。
下った先で、「水場」の案内板を見つけました。
近くには・・・、
「ウサギギク」が咲いていました。
ここから、小さな流れを遡って行きます。
そして、見付けました・・・。
黒部川の「最初の一滴」だと思いますが・・、
岩から沁み出た水が、苔から滴り落ちていました。
見付けたのは良いのですが、上手く撮影出来ませんでした・・・。
さてさて、黒部の小さな流れとともに谷を下ります。
途中で、「三俣山荘」が見えて来ました。
ズームアップです。
遠いですね。
「岩苔乗越」から400m程下り、そこから「三俣山荘」まで200m程登り返す事になります。
そうそう、「最初の一滴」は、次々と水を集め、こんな流れに成長していました。
10時10分頃、最鞍部付近に到着すると・・・、
「黒部川水源地標」が立っていました。
本当に、黒部川の源流を歩いたんですね・・・。
さてさて、今度は今日最後の登りです。
11時頃、「三俣山荘」に到着しました。
昼食を済ませ・・・、
「至福の一杯」を頂き、今夜はこの山荘に泊まります。
【6日目】8月5日(金)
朝5時頃、「三俣山荘」前からの風景です。
今日は、良いお天気になりそうですね。
さて、6時頃「三俣山荘」を出発しました。
6時45分頃、「三俣峠」に到着しました。
ここから、「三俣蓮華岳」と「双六岳」を経由しない、「巻道」を通って下山します。
小さなアップダウンの、緩やかな道が続きます。
あぁ・・・、最高の眺めですね。
やがて、「巻道」は台地への登りとなります。
8時40分頃、台地の分岐に到着しました。
少し進むと、台地のへりから「双六小屋」の屋根が見えて来ました。
9時頃、「双六小屋」に到着しました。
休憩します。
9時20分頃、「双六小屋」を後にし、「鏡平」を目指します。
10時40分頃、「弓折乗越」下の広場に到着しました。
小休憩です。
11時30頃、「鏡平山荘」が見えて来ました。
今日は無理をせず、ここで一泊し、明日下山する事にしました。
そうそう、今日のご褒美は勿論「かき氷」です。
【7日目】8月6日(土)
6時30頃、「鏡平山荘」を出発しました。
9時20分頃、「小池新道」入口まで下りて来ました。
11時15分頃、「新穂高センター」まで下りて来ました。
そして、11時30分頃、やっと駐車場に到着しました。
長い道程でした・・・。
その後は、「深山荘」の温泉に浸かり、長旅の汗を流して帰路に着きました・・・。
私にとって、「黒部源流の山々」の登山は、数々の登山の中でも、一番思い出深いものとなりました・・・。
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