1957年(昭和32年)に松竹が『喜びも悲しみも幾年月』という映画を制作・公開した。監督は木下恵介で、同名の主題歌を実弟の木下忠司が作詞・作曲し、これを若山彰(あきら)が歌ったところ、映画も歌も大ヒットしたのである。
物語は、灯台守の夫婦が戦前から戦後にかけて、厳しい環境のもと北海道から九州に点在する灯台の任務につくというもので、この夫婦役を佐田啓二(俳優・中井貴一の実父)と高峰秀子が演じた。
夫婦の半生には、息子の死亡など悲しい出来事があったが、それらを乗り越えて生きていくしかない。こうしたストーリーは、ある実話をもとにして作られたものだ。佐田と高峰の夫婦役も良かったし、若山彰の歌声も生き生きとしていた。
喜びもも悲しみも幾年月 若山彰 s-32