飲食居抜きソムリエ  山田 茂  飲食を辞める始めるときのブログ                 

飲食店を希望を持って始めたり順調に多店舗化したり、内装設備に費用がかなり掛かります。その投資を回収できます。

定期借地借家アドバイザー(4)

2016-05-22 08:59:01 | 定期借地借家アドバイザー

             空き地・空き家は
            定借でイノベーションえを起こせ

           

           

            

       赤井川の270ヘクタール買収 
       シンガポール系企業、      new
       美術館や別荘地構想

 

 

 

            東南アジアやオーストラリアで不動産開発やレストラン
            経営を行うシンガポール企業の日本法人が19日、後
            志管内赤井川村内のホテルとキャンプ場を含む約270
            ヘクタールを買収した。買収額は非公表。同法人はホ
            テルなどの運営を引き継ぐとともに10年ほどかけて3
            0億円程度を投資し、美術館の建設や別荘地の造成
            を構想しているという。
                                  北海道新聞

 

 

 

                 変な名前で大ヒットの
                
ネーミング術       最終回(11) 

            ヒントを出し みんなで考える

            だが“フッと気持ちをリセットしたい”というコン
            セプトをそのまま使う社員は誰もいなかった。
            フッとリセットしたい瞬間と言えば――様々な
            案が出たが“週の真ん中の水曜日”となった。
            そして、あり得ない組み合わせを意識し「水
            曜日のネコ」とした。

            もちろん、この製品もヒットした。井手氏は言う。

            「僕は、そもそもネーミングセンスがないんです。
            だから、成功例を研究して、それをみんなに伝
            えたんです。今は、みんなで何千という案を持
            ち寄ってみんなで決めています。そのほうが、
            ひとりで考えるより絶対にいいものができます
            からね」

            会社は、思考回路によって変わる。「エールナ
            ンバーワン」から「水曜日のネコ」に至るまでの
            軌跡は、それを物語る一例ではないか。
            (今回 最終回 ありがとうございます)

 

 

            変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(10) 

           「水曜日のネコ」 

           その結果、生まれたのがこれらを組み合わせた
           「前略 好みなんて聞いてないぜSORRY」だっ
           た。「好みなんて聞いてないぜ!」と失礼を言っ
           ているが、「前略」とやわらげ、「SORRY」と謝っ
           ているから許してほしい――。

           製品は大ヒットした。
           「すると、次第にチームみんなでネーミングを考
           えるのが好きになってきたんです。たとえば『水
           曜日のネコ』。“ホワイトエール”という、小麦を
           使ったベルギースタイルのビールです。当社は
           これを女性向けに仕上げ、周囲に影響を与え
           るオピニオンリーダーに向け販売しようと考え
           ました。するとチームのメンバーは、オピニオン
           リーダーの女性が“お酒はフッと気持ちをリセッ
           トしたい時に飲む”といった傾向をつかみ、同
           時に、この層が『アロマ』や『自然』や『猫』が好
           きだと情報を集めてきたんです」
           (次回 最終回 お楽しみに)

            

 

            変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(9)

            前略で緩和させる

            それとは別に、会議前に誰かが何かの雑談
            で「このビール呪われているね~! 面白い
            や~。あははは!」という話をしていた。呪い
            の話をしているのに笑いが起きているとは面
            白い。これはいい!

            そこでパッと頭に浮かんだのが「ビール屋の
            呪い」である。しかし、体に入れるものに「呪
            い」はさすがに恐ろしい。そこで何か恐ろしさ
            を和らげる表現はないか考えていたところ「
            手紙の『前略』という、全く関連のない言葉を
            入れたら恐くないんじゃないか」と思い至った
            。「前略 ビール屋の呪い」。これはいい!
            おもしろい! そしてこの案を会議で発表
             したら予想以上にみんなが爆笑した。
             (次回に続く)

 

            変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(8)

            殻を破ると次から次ぎへと

                     その後、井手氏らは“当たるネーミング”を連発
                      していく。まず、「前略 好みなんて聞いてない
                     ぜSORRY」。このシリーズ、醸造家目線で自分
                     たちが飲みたい和のビールを造ろう、というコン
                     セプトだった。この時、井手氏らがベンチマーク
                      したのは、桃屋の「食べるラー油」だったという。

                      「『食べるラー油』って、正式名称は『辛そうで辛
                      くない少し辛いラー油』なんです。僕はこの製品
                      名を見て“お客様が直感的に理解しにくく、でも
                      コンセプトをそのまま伝える製品を出す時に使
                      いたいな”と思っていました」

                      「食べるラー油」は、商品名が長くなってしまった
                      のではなかった。井手氏は“あえて長くした”とい
                      う明確な意思を見た。これを周囲に話すと、チー
                      ムの仲間たちが様々な案を出してくる。

                      「男もビール、女もビール、でもやっぱりみんなビ
                       ールじゃん」

                      「好みなんて聞いてないぜ」

                       とくに後者は、井手氏いわく「ストレートにスカッ
                       とボクらの気持ちを表していた」。この時、井手
                       氏は「でも上から目線でボクららしくないから、
                       SORRYと謝っておこう」といったアイデアも考
                       えていた。
            (次回に続く)

 

                      変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(7)

            ネーミングの4ポイント

            井手氏は、この成功例を社のみんなに話し
            まくった。すると面白いほど、仲間たちの、ネ
            ーミングに対する感覚――社の思考回路が
            変わっていった。
            ヤッホーブルーイングの社員がネーミングに
            関し持っている共通認識は、筆者が見る限り、
            下記の4点だ。

            ・他社がつけそうな名前は絶対につけない
            ・言葉を“ありえない組み合わせ”にする
            ・言いたいことはそのまま言わず、別の言葉
            に託す
            ・売れている商品のネーミングをベンチマー
             クし、なぜ目立ったかを深耕して学ぶ
             (次回に続く)

 

            変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(6)

            鬼をさらに青鬼にで大ヒット

            「『インド』という言葉は、製品の歴史的背景
            から想起しました。『鬼』は苦みの象徴です。
            組み合わせると、見事に『?』なネーミング
            ができた。皆さん、製品名で『なんだこれ? 
            インドに鬼がいるの?』と思い、説明文を読
            んでくださるはずです」

            ユーザーは、ネーミングやデザインを目にし、
            直感的に興味を持つ。手にとってもらえた時
            に初めて「インドに運ばれたビールですよ」
            「苦いですよ」と説明すればよく、いきなり「に
            がにが」ではいけなかったのだ。

            その後、井手氏はホップの青々しさを伝える
            ため「鬼」を「青鬼」とした。結果――「インド
            の青鬼」は大ヒットを記録した。
            (次回に続く)

 

            変な名前で大ヒットの   
            ネーミング術             連載中(5)

            脱帽「インドの青鬼」

            ここから、井手氏と星野氏は、なんと1年も
            かけ提案とダメ出しを繰り返した。結果、井
            手氏は「自分は星野の成功パターンに縛ら
            れていたのではないか」と気付いた。井手
            氏が独特のネーミング術を花開かせるの
            は、ここからだった。

            「まず“直接的な表現はよくない”とわかり
            ました。『苦い』など、言いたいことをその
            まま言うのでなく、別の何かに託す必要
            があったんです。仮に『苦い』と言いたい
            なら、『閻魔大王』とか『鬼』とか『悪魔』と
            か……」

            同時に井手氏は、世の中の売れている
            商品をベンチマークした。

            「僕は星野が言うとおりセンスがない。だ
            から素直に、他社さんから学ぶことにした
            んです。いろんな商品を参考にし、このと
            き役に立ったのは書籍でした。当時、『ホ
            ームレス中学生』や『バカの壁』が売れて
            いたんです。そして、このネーミングのど
            こがいいのかな? とネットで検索しまく
            ると――どうも、普段はセットで語られる
            ことがない2つの言葉が合体すると、み
            んな『何だろう?』と興味を持ってくれる
            とわかったんです」

            なら、何と何を掛け合わそう? くだら
            ないものが、いっぱい思い浮かんでき
            たが、なかに、1つだけ引っかかるもの
            があった。『インド』と『鬼』の組み合わ
            せだった。
            (次回に続く)

 

            変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(4)

            ネーミング術がない

            「『よなよなエール』が人気になると、ラインナ
            ップの拡充が急がれました。そんな中、僕ら
            はあえて『インディア・ペール・エール』という
            種類の製品をつくりました。大航海時代、イ
            ギリスからインドにビールを運びたい、という
            需要が生まれたのですが、当時、冷蔵庫な
            どありません。しかしホップには防腐効果が
            あります。そこで、通常の何倍ものホップを
            入れてビールを造ったのです。香りも苦み
            も非常に強く、ハマる人はハマる味がします」

            この文脈は、新規参入者として正しかった。
            一般ウケは狙わず、でも100人に1人は見
            事にハマってくれる“とがった味”の製品を
            造ろうとしたのだ。だが、当時の井手氏に   
            はネーミング術がなかった。

            「最初、僕が考えた名前は“にがにがエー
            ル”。デザインは浮世絵でした。メイドインジ
            ャパンのビール、というイメージを踏襲した
            のです。星野からは『なんのひねりもない』
            とボロクソに言われましたよ(笑)」

            

            変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(3)

            「にがにがエール」で絶望

            仮に2本のビールがあり、値段もパッケージ
            の印象も同じだったとしよう。片方は有名メ
            ーカー、片方は無名メーカーの製品だった
            とする。ユーザーの多く……いや、100人
            中100人が、有名メーカー製の「いつもの
            ビール」を買うはずだ。

            だが、有名メーカーのビールの隣に、多少
            値段が高いがネーミングもパッケージデザ
            インもこだわりを感じさせるビールがあった
            とする。すると20人に1人かもしれないが、
            「どんな味なのかな?」と冒険したくなり、購
            入するお客さんもいるはずだ。飲むと、明ら
            かに味と香りが違う。すると5人に1人くらい
            は、高くてあまり売ってもいないビールをわ
            ざわざ探し「あった! これがお気に入りな
            んだ」と言ってくれるようになる――。

            すると、100人中1人がリピーターになる。で
            も、ビールのシェアの1%といえば、巨大なマ
            ーケットだ。

            「新規参入者は、いわゆる“世の中的に正解
            ”とされていることをやってはいけないんです。
            むしろ、ネーミングから味からデザインまで
            、あらゆる場面で新規性が高くなければ相手
            にもしてもらえません。いまの世界の延長線
            上で考えず、自社だけが占める市場を創造
            しなければいけないのです」

            彼らは「エールナンバーワン」という現在の市
            場で勝負せず、あえて「ちょっとユーモラスな
            ネーミングのビール」という自社の市場を創り
            出したのだった。ただし、井手氏はヤッホーブ
            ルーイングの経営を引き継いだあと、自分の
            ネーミングセンスのなさに絶望することになっ
            た。
            (次回に続く)

 

            変な名前で大ヒットの    
            ネーミング術             連載中(2)

            小さな会社はルールを無視する

            実は缶のデザインも、当時は「ありえない」
            ものだった。ビールのデザインに黒を多く
            使うのは、タブー中のタブー。黒ビールだ
            と思われてしまうのだ。また、米国でエー
            ルビールの醸造を学んできたブリュワー
            は「ビンに入れたい」と主張した。米国で
            は「一般的なビールは缶入り、高級クラフ
            トビールはビン入り」が常識だったのだ。

            しかし、星野氏はデザインに黒を多用し、
            容器は缶を選択した。

            「今なら私も、その意味がわかります。小
            さな企業は、現状をフォローしてはいけ
            ないのです」

            ヤッホーブルーイングは、今でこそクラフ
            トビールの業界では国内トップシェアを誇
            っている。だが、当時は新興メーカーのひ
            とつにすぎなかった。

            「新たに市場に加わった会社が、すでに
            成立している『市場のルール』に縛られ、
            そのなかで戦っても勝てるはずがないの
            です」
             (次回に続く)

 

           変な名前で大ヒットの     
           ネーミング術               新連載(1)

           「しっくりくるネーミング」は罠だった

           「実を言うと『よなよなエール』って、当初『エー
           ルナンバーワン』といった名前も有力候補に挙
           げられていたんです。当時社長だった星野(星
           野リゾート代表)らが“エールビールのナンバー
           ワンブランドにしたい”といった思いを込めたん
           ですが、今思えばイマイチしっくりきませんよね」
           (ヤッホーブルーイング・井手直行社長)

           ビールの名として、いかにも「ありそう」だ。だか
           らこそ、インパクトがない。そんな中、星野氏は
           夜を徹して再考し、朝方にピンとくるフレーズを
           思いついた。

           「よなよな(=毎晩毎晩)、日本になかったエー
           ルビールを飲んでもらえる文化を根付かせたい
           ――」

           だから『よなよなエール』。このあとすぐ「理屈に
           も合っている」と考えた。日本語を使うことで“メ
           イドインジャパンのビール”というこだわりが表
           現できる。また「よな・よな」と、同じフレーズを
           2回繰り返すと、ユーザーの記憶にも残りやす
           い。

           井手氏はこう振り返る。

           「しかし、奇異な印象の名前ではありました。製
           品が発売された1997年当時、まだビール市場
           には大手メーカーさんのビールしかなかったん
           です。今となれば『エールナンバーワン』より『よ
           なよなエール』のほうが魅力的なネーミングだと
           感じるのですが……」
                     夏目 幸明 経済ジャーナリスト
           (次回に続く)

 

前ページへ

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする