不動産独立開業は
定年後の今が チャンス
百貨店売上高4・5%減 new
4月北道内 爆買い一服、
衣料苦戦
北海道主要百貨店8店(社)の4月の
売上高は前年同月比4・5%減の13
1億500万円で、全体では4カ月続
けて前年同月を下回った。店舗別では
丸ヨ池内(札幌)を除き前年割れとな
った。外国人観光客による高額商品の
「爆買い」が落ち着いたことや、主力の
衣料品などが伸び悩んだのが響いた。
丸井今井札幌本店と札幌三越を運営す
る札幌丸井三越では、前の年の同じ月
に比べて外国人客の売り上げが2~3
割減った。釧路、旭川、苫小牧で展開
する小型店「エムアイプラザ」と食料
品の売り上げは前年より1割ほど増え
たが補えず、前年同月比5・7%減と
なった。担当者は「外国人客向けのガ
イドブックなどで店舗をPRする機会
を増やしていく」と話す。
大丸札幌店でも、高級時計を中心に、
外国人客の売り上げは前の年の同じ月
より3~4割落ちた。アジア客に人気
だった英高級ブランド「バーバリー」
が、アパレル大手の三陽商会(東京)
とのライセンス契約を終了したこと
で、売り場での販売を昨年で終えた影
響もあるという。 北海道新聞
三越伊勢丹
爆買単価3割減 最終回(6)
量より質を追い、
自社ブランドで戦うことを宣言
さらに、苦戦の地方郊外店では、徹底的なテ
コ入れをはじめる。不振の国内ブランド衣料
品の構成比を減らし、採算の低下をカバー
するために、店舗面積の7割を、取引先任せ
ではない自主編集売り場にする。スーパーや
カフェ、SPA商品などを展開していく予定だ。
とはいえ、一定の基準を満たせない店舗を
閉店させる可能性については否定しなかっ
た。
また、訪日客消費の獲得もあきらめたわけ
ではない。同社は今2017年3月期の計画
で前期並みの免税売り上げを見込む。苦
戦する三越銀座の空港型免税店で商品構
成を変えていくほか、なるべく早期に、新宿
など数店に同様の免税店を作っていくとい
う。さらに、日本に来なくとも中国現地で買
い物ができる仕組みを作る。今期中には日
本からの輸出品をアリババの「天猫国際」な
ど中国のEC(電子商取引)サイトで売る、「
越境EC」にも参入するという。
量より質を追い、あくまで三越伊勢丹の百
貨店ブランドで戦うことを宣言した同社の
姿勢は、家具量販店やファストファッション
ブランドなどをテナントで入れ、集客力と安
定収入を狙う同業他社とは袂を分かつ。だ
が、百貨店から離れている中間層の取り込
み策として、「三越・伊勢丹印」の訴求効果
がどの程度あるのかは不透明だ。今期の
百貨店事業の目標である、前期比17%増
の営業利益を達成するためのハードルは、
限りなく高い。
(今回 最終回 ありがとうございます)
三越伊勢丹
爆買単価3割減 連載中(5)
トップラインの増加に頼らない戦略に舵を切る
それでも、同社は2018年3月期の営業利益を
2015年3月期比130億円増の350億円とする
経営計画を掲げる。はたして達成できる公算は
あるのか。
大西社長は、「何の施策も打たなければ、来店
客数は減っていく。前年をキープしながらどう利
益を出してくのか、真剣に考えていかなくてはい
かない」と語り、トップラインの増加を期待できな
いなかで、質的成長に舵を切ることを宣言した。
戦略の1つが、同社独自のSPA(製造小売)商品
を展開していくことだ。グループ内に限らず、いず
れは他社の百貨店などでの展開も狙う。まずは、
中間層をターゲットとした1万円台の婦人靴ブラ
ンドから着手し、3年後には複数ブランド併せて
100億円程度の規模まで育成していく予定だ。
(次回 最終回 おたのしみに)
三越伊勢丹
爆買単価3割減 連載中(4)
富裕層も前年割れ、郊外店がより深刻に
追い打ちをかけるように1~3月期は富裕層の
消費も前年割れとなった。株安が響いている。
訪日客にも富裕層にも依存できなくなった今、
三越伊勢丹は国内中間層と地方百貨店の低
迷という、従来の課題と正面から向き合わざ
るを得ないことになったのだ。
実は、2016年3月期の百貨店事業の売上高
は、免税売り上げの影響を除けば前期比減収
だった。免税売り上げが602億円へ前期比28
4億円増えたおかげで、百貨店事業の売上高
は1兆1873億円へ145億円増やせたにすぎ
ない。国内ブランドの衣料品が苦戦した。
都内の三越銀座店や伊勢丹新宿店も、通期
で見れば堅調だったが、2016年1~3月期で
は前年割れ。事態がより深刻なのは、首都圏
郊外型店だ。伊勢丹立川店は2期連続で10
億円以上売り上げを減らし、伊勢丹相模原店、
三越千葉店も非常に厳しい状況となった。
こうした郊外型店の場合、過剰在庫となるこ
とを恐れて、衣料品の色やサイズを十分に仕
入れられないこともあり、一段と売れなくなる
という悪循環も起こりうる。粗利の高い衣料品
の苦戦は、利益の減少に大きなインパクトを
与える。中間層の消費が依然として非常に厳
しいなか、今期も同様の環境が継続する見込
みが高い。
(次回に続く)
三越伊勢丹
爆買単価3割減 連載中(3)
爆買以外も厳しい現実が
今2017年3月期に入った4月の状況はさら
に厳しい。同月の免税売り上げは、日本で
免税対象範囲が拡大され、訪日客消費が
拡大した2014年10月以来、初めて前年
同月を下回った。客数は依然として16%
程度伸びているが、宝飾品や時計といった
高額品が売れず、客単価は3割程度下落し
ているという。5月11日午後の三越銀座店
も、宝飾品売り場の客は少なかった。目立
ったのはドラッグストア「マツモトキヨシ」の
袋をいくつも提げた中国人たちだ。銀座店
のそばにあるマツキヨで買い物をした帰り
と思われる。
1月にオープンした三越銀座の8階の空港
型市中免税店も、利用者からは「人気の化
粧品売り場でも客足がまばら」との声があ
る。わざわざエレベーターで上まで移動し
なければいけないこと、購入した商品の受
け取りが成田・羽田の2空港に限られ、LC
C(格安航空)でそのほかの空港を利用す
る客にとって利便性がないことなどが影響
し、今のところの売り上げは計画に届いて
いない。
(次回に続く)
三越伊勢丹
爆買単価3割減 連載中(2)
訪日客消費が急ブレーキ
だが、2016年3月期の連結売上高は前年同
期比1.2%増の1兆2872億円、営業利益は
同0.9%増の331億円の微増と冴えない。主
力の百貨店事業で、秋口からはじまった訪日
客消費の変調が伸びを鈍化させたからだ。
2015年1~9月期の免税売り上げは、前年
同期比で3倍以上の伸びを示したが、同年
10月~2016年3月期には2倍弱と勢いが
鈍った。とりわけ円高元安が進んだ年明け
からの急失速が響いた。中国景気の減速
により、「日本の店頭で大量に商品を仕入
れ、中国で転売するブローカーが、在庫を
抱えることを恐れて買い控えている。中国
政府が輸入品への関税を引き上げたこと
にも原因がある」(大西社長)。
(次回に続く)
三越伊勢丹
爆買単価3割減 新連載(1)
「百貨店の人間がこんなことを言うのも何だが、
このままでは百貨店の売り上げはもう伸びな
い」
危機感をあらわにこう語ったのは三越伊勢丹
ホールディングスの大西洋社長だ。5月11日
の決算説明会で本音を口にした。
国内中間層の百貨店離れが一段と進む百貨
店業界。売り上げ増を支えているのは訪日観
光客による免税売り上げと、富裕層による高
額消費だ。訪日客が多く訪れる新宿や銀座
の好立地に店舗がある三越伊勢丹の場合も
ご多分に漏れず。同社の2016年3月期の免
税売り上げは前年同期比3倍弱と大きく伸び
た。三越銀座店に至っては、店舗売り上げの
26%を訪日客向け免税売り上げが占めてい
る。 印南 志帆 東経記者
(新連載 次回に続く)
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熱視線 最終回(5)
スポティファイ型への対抗馬
もっとも、ソースポイントが長期目標として目指
すところは、定額料金を支払うだけで複数のパ
ブリッシャーのコンテンツにアクセスできるスポ
ティファイ型サービスの構築だ。その理由は、ス
ポティファイやネットフリックスのようなサービス
を通じて、消費者はオンラインコンテンツにお金
を払うことに慣れているからだ、とソースポイン
トの共同創設者で最高執行責任者(COO)のブ
ライアン・ケーン氏は説明する。
マイクロペイメントはさらに、広告を見ることで対
価を払うという方法を選択したい人もなかにはい
るという事実を無視している。「支払いがすべて
だとも思わないし、広告がすべてとも考えていな
い。コンテンツに対してどうやってお金を払うかは、
消費者個々の選択だ」と、ケーン氏は言う。
実際のところパブリッシャーは、さまざまな方法を
試して自分たちのビジネスモデルに合うものを探
し出さなければならないと、ウォールストリート・ジ
ャーナルのバネック=スミス氏は述べる。「コンテ
ンツを無料で提供する結果、パブリッシャーがも
たらしてきた損害を元に戻す簡単な解決策はな
い」。
(今回 最終回 ありがとうございます)
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熱視線 連載中(4)
自社サイトの購読者候補になる
ブレンドルは、ユーザーに優しいインターフェー
スで知られている。ユーザーはフェイスブックア
カウントでログインし、どこでも1つのアカウント
を再入力して複数のパブリッシャーから記事を
購入できるのだ。満足できなかった場合には、
払い戻しを受けることもできる。ウォールストリ
ート・ジャーナルのようなペイウォールを実施
するパブリッシャーが、自社サイトの購読者候
補を見つけるのにも役立つ。
一方で、このアプローチに対する懐疑心から、
別のビジネスモデルの模索に移行する企業も
ある。アドブロックを解除する技術をパブリッシ
ャーに提供している新興企業ソースポイントは
、購読料で収益を得たいパブリッシャーのため
ペイウォール製品作りに取り組んでいる。
(次回に続く)
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熱視線 連載中(3)
若者にアプローチ出来る
若い読者にリーチできることはタイムにとって
も魅力的だ、とタイム社のデジタルマーケティ
ングおよび売り上げ担当シニア・バイスプレジ
デント、スコット・マカリスター氏は話す。タイム
は、主力雑誌の「タイム」のデジタル版を1記
事あたりおよそ1ドル(約107円)以下という
価格設定でブレンドルのプラットフォームで
テストすることにしている。「若年層がコンテ
ンツにお金を払っていると聞いて、嬉しく思っ
た」とマカリスター氏は言う。
だが、マイクロペイメントも、ほかの決済方法
が常に抱えているのと同じ課題に直面する。
無料で手に入るものがすでにたくさんあるの
に、コンテンツに対して消費者にお金を払っ
てもらうことは難しい。クレイ・シャーキー氏
は2009年のエッセイで、世間の人は「少額
の負担を強いられる」ことが嫌いだという点
が、このビジネスモデルの基本的な問題だ、
と述べている。
(次回に続く)
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熱視線 連載中(2)
35歳以下の若者が支持
1年前にオランダで創設されたブレンドルは、
オランダとドイツで事業を展開し、ドイツの週
刊誌「デア・シュピーゲル」や全国紙「ディー・
ツァイト」のパブリッシャーをはじめ、6万500
0以上のユーザーがいると主張している。
米国では、ニューヨーク・タイムズ、ウォール
ストリート・ジャーナル、バロンズ、タイム社
が、ブレンドルのプラットフォーム上で自社配
信記事への少額決済のテストを開始。ブレン
ドルによると、価格は新聞記事が19~39セ
ント(約20〜42円)、雑誌記事は9~49セン
ト(約9〜52円)だという。
ウォールストリート・ジャーナルは、オランダ
やドイツでのテスト以来、ブレンドルとの関
係を拡大している。同社のプラットフォーム
は両国で若い読者に特に強くアピールして
いる、と語るのは、ウォールストリート・ジャ
ーナルの発行元ダウ・ジョーンズで最高カ
スタマー責任者とグローバル・マネージン
グ・ディレクターを務めるケイティ・バネック
=スミス氏だ。「ブレンドルのプラットフォー
ムによって、35歳以下の年齢層の多くが
ニュースの有料購読者になった。この年齢
層が(コンテンツに対して)お金を払うこと
が、ここからわかる」。
(次回に続く)
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熱視線 新連載(1)
ページから広告を排除するアドブロックの台頭に
よって広告収入が脅かされる事態に直面し、ニュ
ースを対象としたマイクロペイメント(少額決済)と
いうコンセプトがパブリッシャー(メディア企業)に
とって魅力を増している。
米国でマイクロペイメントの実験がスタート
このコンセプトにいま、大きな弾みがつくこととな
った。新興企業ブレンドルが今年3月23日、大手
パブリッシャーとともに米国内でマイクロペイメン
トのベータテストを開始したのだ。テストには、ベ
ータテストの支援者でもあるニューヨーク・タイム
ズ、ウォールストリート・ジャーナル、タイム社、
ワシントン・ポストなどが参加している。
(次回に続く) DIGDAY日本版