今日の商店会長 (早稲田商店会相談役 安井潤一郎)

日本でただ一人、商店会の会長現職で衆議院議員になった、早稲田商店会前会長日記。公式ホームページは左下ブックマークから。

「消費税」は上げるべきではない

2007-11-22 06:06:37 | 商店会長のコメント
新宿区の一番北側に位置する早稲田には印刷屋さんが多い。もう少し江戸川橋、飯田橋方向に行き、文京区との区境になると、印刷屋さんばかりといってもよい町になります。小さいお店だけでなく大きな会社も混在するいわば印刷業のまちです。

その地域のお弁当屋さんから「夜の注文が増えて来た」という報告を受けました。やっと末端にも経済の動きが伝わって来たように思った途端、「2015年までに消費税を社会保障税と名称を変更して10%にした方が良い」という提言が自民党の調査会から出されたようです。

私は前述のように、地域性も大きいのですが、やっと好況感が最末端にも伝播して来たと思われるこの時期に消費税を上げる事はあの橋本内閣の時の3%を5%に上げて折角良くなって来た経済を先折れさせた、あの失政を学習していないのではと思えてなりません。

この国の経済は、分かりやす言えば2割弱の企業が8割の売り上げを持ち、8割の企業(中小零細、個人営業も含めて)が2割の売り上げを持っています。この2割の企業が大変好調なので消費税論議が財務省主導の下、行われているように思えます。しかし8割の売り上げ、いわば8割を買っている、消費しているのは8割の人たちなのだという事を忘れているのではないでしょうか。

車も住宅も、2割の会社に勤務している人だけが購入するのではありません。景気浮揚策と無駄を省いた小さな政府づくりこそが優先順位の高い施策だと私は思っています。

景気浮揚策と言っても従来の公共工事一辺倒ではなく、例えば生活必需品の消費税は3%に下げ、今後の生活に安心感を持っていただき購買意欲を高めてもらえるような考え方が重要だと思います。

机の前の議論だけでなく、答えはまさに現場に在るのですから政策担当者はもっと現場の声を聞き、現場の動きを注視する必要が有ると強く感じた、消費税論議です。
コメント (2)
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