著者 : クリス・パヴォーネ<o:p></o:p>
生年 : 1968年<o:p></o:p>
国籍 : アメリカ合衆国<o:p></o:p>
出版年 : 2012年<o:p></o:p>
翻訳出版年 : 2012年<o:p></o:p>
出版社 : (株)早川書房<o:p></o:p>
賞歴 : 2013年アメリカ探偵作家クラブ賞<o:p></o:p>
最優秀新人賞候補作<o:p></o:p>
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感想
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主人公ケイトの現在と過去の回想で成り立っている。現在の謎を解く鍵が主人公の過去の回想にある。パリで会うはずのない旧友と出会った衝撃から物語は始まる。その旧友ジュリアはケイトに「大佐が死んだ」とデクスターに伝えてくれと言う。2年前にケイトは夫のデクスターと一緒にワシントンDCからルクセンブルグへ引っ越してきたのだ。世界で一番プライベートバンクが集まるルクセンブルグで、セキュリティの専門家としてあるプライベートバンクからデクスターは招かれたのだ。ケイトはワシントンDCでの仕事を辞め、二人の子供と共に専業主婦としてデクスターに従った。過去の生活を捨てルクセンブルクに来たのだ。そこで出会ったジュリアとその夫のビルと親しくなるにつれ、ケイトの不安は深まっていく。二人の経歴が嘘だったからだ。そしてデクスターもケイトの不安の種だ。深夜遅くまで働いて帰宅しないデクスターの仕事が実際にどういうものかケイトは知らない。ケイトはデクスターについて調べて正直実直という点で安心して結婚に踏み切ったのだが、ケイト自身の仕事の内容を秘密にしていたせいで、デクスターの仕事についても詳しく聞いたことがなかったのだ。二人は何者なのか。デクスターは何をしているのか。ケイトの秘密とは何か。<o:p></o:p>
こうした謎はたくさんあるが、基本的にマイホーム的ミステリーになっていて、家族を守るという原則が作品の基調になってしまっている。それがミステリーの迫力を削いでいる。悪い人もいないし、悲劇もないミステリーはつまらない。小説としてはヨーロッパでママ友の交流とかアメリカ人たちの交流とか面白い点はあるが、ミステリーとしては生煮え状態だ。<o:p></o:p>
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