『そぞろ歩き韓国』から『四季折々』に 

東京近郊を散歩した折々の写真とたまに俳句。

読書感想132  すべては遠い幻

2014-06-10 12:11:51 | 小説(海外)

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読書感想132  すべては遠い幻

 

著者      ジョディ・ピコー

 

略歴  1966年ニューヨーク州生まれ。1992年に作家デビューして、2004年の「わたしのなかのあなた」で大ブレークする。

 

出版年     2005

 

邦訳出版年   2007

 

邦訳出版社   (株)早川書房

 

 

 

感想

 

 ニューハンプシャー州に住むディーリアは、父親のアンド

 

リューと4歳になる娘のソフィーと、その父親のエリック

 

と暮らしている。ディーリアは4歳のときに父親から母親

 

は交通事故で亡くなったと言われ、父親の手一つで育てられ

 

たのだ。母親の思い出は林檎とバニラの匂い。ディーリアは

 

犬を使った行方不明者の捜索救助の仕事に就いている。不思

 

議な夢を見る。裏庭にレモンの木を植え、幼いディーリアは

 

木の周りで踊っている。木を植えた人が来てディーリアのこ

 

とをグリシャと呼ぶ。リアルすぎる夢に戸惑うディーリア。

 

そんなある日、父親のアンドリューがディーリア誘拐の罪

 

で逮捕される。アリゾナ州で離婚した妻の下からディーリアを誘拐したという。アリゾナに移送された父を追ってディーリアもソフィーをつれてアリゾナに向かう。アンドリューの弁護に立つのは婚約者のエリック。既にアンドリューは罪を認めている。

 

相当長い小説だ。589ページある。ミステリーとしては半

 

分ぐらいに短縮できる。4人の人物によって物語が語られ

 

て行く。ディーリア、アンドリュー、エリック、フリッ

 

ツ(ディーリアの幼馴染の新聞記者)。4人の立場と関係が

 

わかる構成になっている。アリゾナの風土や拘置所の囚人

 

たちの縄張り争いなど面白いエピソード満載だ。しかしミ

 

ステリとしては、横道にそれ過ぎている気がしないでもな

 

い。

 

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