(3)「八百長相撲には乗れない」 谷垣氏が首相を牽制(9日午後)2011.2.9 18:41 (2/3ページ)
谷垣氏「いや、あまり明確に答えておられなかったんですよ。そこのところは要するに、衆院任期後に引き上げるということも仰ったり、かなり曖昧だったんですね。ぼかしておられたんじゃないかと私は正直言って思います。いずれにせよですね、23年度までに法制上の措置を講ずる。これはされるわけですよね?
そうしますとね、菅さんたちがお作りになって戦われたマニフェストの基本方針は、消費税をやるという前提にはなっていないと思います。むしろ、色々な無駄を排除することによってできるんであって、消費税はやらないという前提に立っていたはずです。
そうしますとね、いずれにせよ任期中に、23年度中におやりになるということはですね、そのままやればこれはマニフェスト違反ですよ。マニフェスト違反をですね、私ね、野党も一緒に協議して片棒を担げと、菅さんが仰っていることはこういうことなんですね。私はね、そういう八百長相撲、一緒にかど番だから立ってくれみたいな話はね、これは私は乗れません。国民との約束違反を手伝えというのは筋違いだと思います。それで、まずは、まずは、消費税率を引き上げるという新しいマニフェストをお作りになって、そして国民の声をお聞きになることが必要じゃないかと思いますよ。
それで、私どもも、すでに菅さんご承知の通り、昨年の参議院選挙では当面10%消費税は必要だという案を掲げて選挙致しました。衆院選挙のマニフェストはこれから作りますが、当然それを踏まえたものになります。
ですから、菅さんたちもまじめにおやりになればたぶん方向性はそんなに違わないものになるだろうと、私は思っております。だからそうやってきちっと新しいマニフェストをお作りになって、そして国民の声をお聞きになった後、これは菅さんと私の間で全てが一致するわけではないと思いますが、しかし基本的にこの問題は一致したということになったら、選挙の後、勝った方がそれをやって、負けた方も『負けたから腹いせだ』というようなことはやめにする。お互いにきちっと国民の信を得たから、それをやっていこうということができるじゃありませんか。私はね、それが一番のこの問題を解決する近道だと。
やはり今、どうも約束したことが全然守られていないという政治不信があるんですよ。その時に税が必要だと言ってお願いをするというのはね、政治の筋道として違うと思います。手順を踏んで、国民になるほどと、これは与野党が両方で頑張らなきゃならない課題じゃないですか」
(続きあり)(MSN産経)
この前の衆院選で、当時の民主党鳩山代表は、消費税はやらない、4年間は考えるつもりもない、考えなくても予算組み替えによって財源はでてくるのだということを叫び、選挙を戦い、その結果、民主政権が誕生した。
あれから一年半たったが、民主党の主張した財源案は完全に破綻。彼らの財源捻出案は、嘘でしかなかったことが明らかになった。彼らはにっちもさっちもいかない状態になっている。しかし、菅氏は叫んだマニフェストを、まるで無かったことのように触れようとせず、そして野党に協力せよと言っている。
野党時代から口八丁だった菅氏とは違って、谷垣総裁の言葉は上品で地味すぎるが、総じて的確である。今回は特に的確に菅氏の言い逃れと嘘を指摘した。「八百長相撲には乗れない」と。
もはや政策云々を言う以前に、菅氏はじめ多くの民主党議員は、議員であるための資質と能力が完全に欠如していると思う。答弁が意味を持っていない。嘘を認めず曖昧な言い訳しか言わない菅氏と、正確な議論をしようとする谷垣氏のどちらを是とするか火をみるよりも明らかだ。
嘘と欺瞞に終始することしかできない民主党議員は、一刻も早く一人残らず国政の舞台から消えてもらいたいと強く願う。