#85 (4-18)「踏み出す勇気」The Runaway Found
One Tree Hill
絶対的なものなどないと感じることがある
正義と悪事の境界線は?
善と悪 真実と嘘の違いは?
全ては交渉次第だろうか
全ては解釈次第で、灰色なのか
真実を捻じ曲げ 違う真実にするしかない、そんな時がある
自分の意に反して、困難な状況に巻き込まれた場合は
そして時には
その状況に飲み込まれてしまう
レイブンスの選手が八百長に関与したのではないかと、記者がダーラムコーチのところに取材に来る。ネイサンがヘイリーに、俺が大事なものは、お前と息子とバスケだと言う。ダンテとのことがばれたらネイサンは奨学金ももらえなくなるし、永久にバスケができなくなるかもしれないらしい。
ブルックと暮らすようになったペイトンは、やっぱりまだ、あのサイコ・デレク事件のトラウマに悩まされている。怯えている。無理もない。あれは強烈だったものね。ペイトンは、檻の中にいるサイコ・デレクを確認したら、安心するかもしれないと思って、勇気を出して刑務所のデレクに会いに行った。サイコ・デレクはペイトンを見て、「来ると思ったよ。みんなは来ないと言ったけど、俺は信じてた・・」「俺を愛してる?」と聞いてくる。「あんた、大嫌い・・もう二度と会うことはないから・・」と帰ろうとすると、彼はペイトンに、じゃあ何で来た。・・俺を誘ったのは君なんだから・・」ウェブカメラで映像を流していたペイトンは自分を誘っていたのだ、・・悪いのはお前だ、お前のせいだと叫んでいる。
ルーカスはアビーに会いにきた。ジミーの事件のことを聞くけど、アビーは首を振るだけで何も話さない。彼女にジミーの事件とキースのことで何か知っていたら教えてくれともう一度頼む。アビーは怯えた様子で何も話さない。母親が帰ってきて、キースのことは気の毒だと思うが、アビーはあの事件以来、いろいろなことが変わってしまった。アビーをこれ以上苦しめないでとルーカスを追い出した。
ペイトンはやっぱり怯えている。ペイトンは自分の部屋を好きだったのに、サイコデレクに奪われたと叫ぶ。学年末試験もあるし、眠れなし・・・。ブルックは逃げてばかりじゃいけない、立ち向かわなければと言う。
ブルックはサイコ・デレク=イアンがペイトンのことを何でも知っているなら、こっちもイアンのことを徹底的に知ればいいとネットで調べ始めた。イアンは付き合っていた彼女を自動車事故で死なせていた。そして、彼女だったマギーはなんとペイトンにそっくりだった。サイコ・イアンがあんなストーカーになったのは、マギーの死に関係あるのだろう。
ダンは銃を手にしている。ネイサンが八百長事件のことでダンに会いににくる。ダンは証拠がないから大丈夫だ、すべて否定して、真実が明かされないことを祈れとネイサンに言っている。
八百長事件のことで、ヘイリーはネイサンのことを心配して、本当に大丈夫なのかとルーカスに相談にくる。ルーカスは、大丈夫じゃない、準決勝でフリースローを外したのはルーカスだけど、ルーカスは所詮控え選手で、捜査員はルーカスを調べ終わったら、次にネイサンを疑いだすだろう、そうなるとかなりまずいと答える。もしあれがばれたら、ネイサンは刑務所には行かないだろうが、ディーク大にも行けないだろうと。
ルーカスはネイサンの将来とヘイリーとお腹の子を守るために、自分が罪をかぶる決心をする。ダーラムコーチを訪ねて、八百長の件は自分なんだ、準決勝でわざとフリースローを外しました、明日記者たちに言う前にコーチに言いたかったと話した。ルーカスは先に自分だと認めてしまえば、ネイサンに疑いは広がらないと考えたようだ。
コーチはしかし、その夜、準決勝のビデオの中のルーカスを見て、ルーカスの視線の先に、ネイサンの姿があることに気づく。コーチは事の真相に気づいてしまう。
次の日、コーチは、リバーコートのネイサンに、何か知っているか?ルーカス本人が八百長を認めたと話す。ネイサンは驚いて、二人で何も言わないと言っただろう?ルーカスに何故コーチにそんなことを言った?と聞きに行く。ルーカスは自分なら将来に影響が無いから、大学に言ってもバスケはやらないから、問題ないからと答えた。ネイサンも、ヘイリーや子どものこともあり、苦しんでいる。
アビーは、母親からあの事件を目撃したことを口外するなと言われているらしい。でも、アビーは本当のことを話したいと母親に訴える。
その時、ダンが入ってきた。紙袋を持っていて、なにか興奮状態。何か見たと思っているようだが、君は誤解しているんだ」と言う。アビーは恐怖のどん底だっただろう。でもアビーはダンにはっきりといった。「あなたを見た。全部見た。・・あなたがしたこと全部知っている」 ダン「カレンは俺のものだ。俺のものになるはずだった・・」アビーはダンに「地獄で妬かれればいい」と言った。ダンが紙袋から取り出したのは・・・人形・だった。ああ、怖かった。銃を取り出すんじゃないかと本当に恐ろしかった・・
ブルックとペイトンは二人でイアンに会うために刑務所に来た。サイコ・イアンにマギーの話と事故の話をすると、イアンは動揺しはじめた・・・イアン「・・みんな俺を責めた・・ずっと一緒にいたかったんだ。マギーは俺のこと信じてたのに・・本当にごめん」 ペイトンはイアンに言う。「私はマギーじゃない・・・私はあなたを許す。あなたには二度と会わない。私の前に現れないで。二度と。永遠に。さよなら、イアン。安らぎを見つけてね」
ルーカスが夜、目を覚ますとそこにアビーが立っていた。「話したいことが。・あなたにちゃんと話さなきゃ。」「・・・・キースさんがジミーを説得してた。だけどジミーは・・・」ジミーは銃を自分に向けた。「目撃者がいるとしたら、自首するかと思って。そいつにメッセージを送ったり脅したりしてたの、私だとわからないように。でもばれちゃって・・・」と言うアビー。ルーカス「・・・誰が伯父さんを撃った?」アビーが答える「あなたのお父さん。あなたのお父さんダン・スコットがキースさんを殺した・・あそこに来て、ジミーの銃を拾って。私が嘘言ってないってあなたにはわかるでしょ」
「証言するべきだ・・・誰かに話してくれ」というルーカスに「・・・話した。あなたに。ごめんなさい」アビーはそう言って、行ってしまった。ルーカスは自分の実父が自分を育ててくれた伯父キースを殺したことを知ってしまった。可哀そうなルーカス。
ヘイリーは、ルーカスが罪をかぶってくれたのは私たちを助けるため、自分が頼んだからだとネイサンに話した。ネイサンは「俺たちは親になる・・子どもを育てるのに、こんなことでいいのか?・・・これじゃ親父の二の舞だ」 ネイサンは、将来バスケをできなくなっても自分にはヘイリーと子供がいる。家族がいると思えば、未来は暗くない。ネイサンは自分のやった間違いを認める決心をした。
外には記者たちが集まっていた。
記者会見で。-「僕は2歳でバスケに出会いました。6歳の時、バスケは遊びからスポーツに変わりました・・・でも、今シーズンの2試合の32分間は、全力を出し切りませんでした。後悔しています。大学でも大好きなバスケを続けたい、その機会を失いたくない一心で、八百長を断る勇気も名乗り出る勇気もなかった。コーチとチームメイトに心から謝ります。・・わざと試合に負けたことはありませんが真実は真実です。捻じ曲げたり隠すこともできますが、やはり悪いことは悪い。僕は弱かった、・・その結果、人生を教えてくれたバスケを裏切ってしまった。バスケのおかげでチームメイトとも兄とも信頼しあえたのに。・・・・・・このことでバスケの輝きが損なわれることはないでしょう。僕自身が輝き続けることができなかった。間違った選択をして後悔しています。ですが、どんな結果になろうとそれを受け入れます。大好きなバスケを裏切った報いとして」
ネイサンは立派だった。とても高校生とは思えないくらい。黙ってネイサンに寄り添っていたヘイリー。ネイサンの姿を誇りに思っていたことだろう。
ペイトンが家に帰ってきたら、部屋がまるで以前のペイトンのあの部屋のように模様替えされていた。ブルック「あの部屋好きだったんでしょ。あいつに奪われたけど、なんとか取り返せるかなと思って。何もかも取り返そう」と言う。 ブルックは強くて優しくて素晴らしい女の子になったね。
ルーカスはキースの墓の前で立ち尽くしている。
ダンがキースの写真を手に取る。ダン「俺は酷いことをした。許されないことを。ルーカスの父親はちゃんといた。俺の過ちをカバーしてくれた人だ・・・・俺は全てを台無しに。デブの人生、ネイサンの才能・・・・」カレン「あなたは罪を償おうとしているじゃない・・」ダン「それは違う。違うんだ。俺は昔に戻りたい。昔に戻ってそして若い頃の自分に言ってやりたい。おい辞めろって。辞めろ。辞めるんだ・・・・俺はもう一度息をしたいんだ。息をさせてくれ。君は俺のものじゃないっていう声がする。それはわかっている。君と一緒にいたい」 カレンがダンにキスをする。
ルーカスが家に帰って来た。ダンとカレンのキスを見てしまった。
真実は絶対的なものだ。
たとえそれが、想像以上に厳しく冷たく痛みを伴うものであっても。
そしてその真実が、嘘より残酷であっても。
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