#48 「炎の中の記憶」 First Day on a Brand New Planet
ヘンリー・ワーズワース・ロングフェローはこう書いた
人はみな運命の設計者だ
この時間の壁の中で 運命をつくっている
幼馴染のヘイリーとルーカスは、新学期の初めに、どんな一年になるかを予想してメモに残して、一年の終わりに確認する、なんてことをやってきた。 レンガの隙間にそのメモの箱を隠しているのが可愛い。ヘイリーのこの一年は、結婚して離婚寸前、という激動の一年だった・・これは誰も予想できなかったね。 今年の予想をを書くのは、新学期初日の様子を見てからにしようということになる。
ヘイリーの新学期初日。 音楽で有名になってしまったおかげで、皆からじろじろ見られるわ、ネイサンには避けられるわ、その上ペイトンからも「嫌なら逃げ出して、ツアーに行っちゃえば」とか皮肉を言われる。もう、さんざん。そばにブルックがいてくれたよかったよ。ブルックはヘイリーを、「ルーメー」(ルームメイト)なんて呼んでいる。以前は「カテキョー」(家庭教師)って呼んでいた。 あぁ、そうだった。少し前までのヘイリーは、まじめで勉強熱心な、どちらかといえば地味な女の子だった。 ブルックも以前は、派手でおしゃれと男の子にしか興味のないような女の子だったけれど、今は違う。 このドラマ、一人ひとりが成長してどんどん変化しているんだ。今、改めて気がついた。
ダンがダーラムコーチの所に来る。 教育委員会に圧力をかけてコーチを辞めさせるつもりらしい。
ルーカスが町のコートでバスケをしているところに、ダンが来る。「ビーチでお前を見た時、はっきりした。お前だったんだな。あの夜、お前を見た・・・」と、ルーカスに言う。
エリーがルーカスを呼びとめる。「ドラックを買ったわけは、病気で(ガンで)吐き気を抑えるため。でも、それをペイトンに知られたくない。こっちに戻ったのは、ペイトンが元気か確かめたかったからだ」と言う。 エリーはペイトンとの関係を修復したいらしい。
ヘイリーは、ダーラムコーチに、ネイサンのことを相談に行く。 コーチはヘイリーに「居残りカード」を渡す。ヘイリーが居残り室にいると、ネイサンが来た。コーチは三人目を返してしまい、「今日は特別に私語を許可する。二人で久々に話し合ったらどうだ」
・・コーチはネイサンとヘイリーのために、場を作ってくれたんだね。ところがネイサンときたら、その後はずっと沈黙で、まるで拷問みたいだったと、ヘイリーはルーカスに愚痴っていた。
有名人になってしまったヘイリーは、あちこちで好奇の目で見られて、からかわれたり絡まれたり。 とうとう、つっかみ合いのケンカに発展・・・。コーチに、今日も居残りと言われて、居残り室でネイサンとまたまた二人。 ネイサンはヘイリーを無視しているように見えても、遠くからやっぱりヘイリーのことをよく見ている。 「ライブの野次より高校の敵意の方がキツい」と愚痴るヘイリーを、「高校生なんてそんなものだ」と慰める。 こういうのを見ると、とっとと仲直りすればいいのにと思うけれど、そうもいかないのかなぁ。
ペイトンがルーカスと一緒に2階の自分の部屋に帰ってくると、そこにエリーとラリーがいた。ペイトンは、「勝手に入って!」と激怒。 「ここから出て行って」と叫んで、飛び出してしまう。 ペイトンは「自分を捨てたいったエリー」を許せないんだね。ママが死んで、パパは仕事でそばにいない。ジェイクもそばにいない。
ネイサンとの関係がどうにもならなくて、落ち込んでいるヘイリー。ヘイリーを抱きしめて、ブルックが言う。 「好きだからこそ、距離を置くこともあるんだよ。相手の気持ちを確かめたくて」。 ・・ルーカスのことだね。ブルックは本当にしっかりしてきた。 ペイトンやヘイリー、友達の心配をするようになった。
ネイサンが家に帰ってきたら、庭にダンがいる。 ダンは「もっといいコーチにしてやる」とネイサンに言っている。 まったくダンは、「バスケット選手としてのネイサン」を人生の目的にしている。恐いくらいに”バスケ教育パパ”だ。これが一生続くと思うと・・本当にネイサンは大変だわ。
教育委員会が開かれている。ダーラムコーチの進退を、皆が心配して集まっている。マウスが例のごとくマイクを持って実況中継中。最近のマウスの実況は、どんな話も最後は、「エリカ・マーシーに僕の心は引き裂かれてしまいました」で終わる。
ルーカスが「いい加減、エリカのことをふっ切ったら?でないと、前に進めないだろ」というけど、マウスは「エリカじゃないとだめなんだよ」
ダンは、ダーラムコーチの戦績が悪い、選手の才能に依存しているだけだ、今年を逃したらもうずっと勝てない、これはこの町のプライドがかかった問題なんだ、トゥリーヒルは、ノースカロライナ州のバスケ王者の町なんだ、などと、ダーラムコーチを解任するために演説。採決となりそうなところに、カレンが”異議あり”。 ダンは、教育委員会のメンバーではないローさん(カレン)に発言権はないと言うが、市長がカレンの発言を許す。
カレン 「・・ルーカスは去年レイブンズに入りましたが、最初私は反対していたんです。コーチはそれを知った上で息子を誘いました。反対したのは理由があったからです。勝負が人を変えるのを見てきたから。息子をそんな目に会わせたくなかった。 その時はコーチが、勝負よりも大切なことを教えてくださるとは知らなかったんです。息子はハグやキスを超えた愛情を受け、人間的に成長しています。それは皆さんも感じられているはずです。子供たちのそのような成長は、決して数字で測れるものではありませんし、優勝という形に現れないかもしれません。でも結果ばかりに目を向けていては、結局は、みんな悲しい大人になってしまいます。いつまでも過去をひきずってしまうような。 子供たちになんでも与えるというような考えはどうでしょうか? 勝利は自分で掴むものです。ダーラムコーチは称賛に値する勝利を勝ち取ってこられました」
素晴らしい!! それに、ダンへの強烈な皮肉も織り込まれているしね。
結局、ダンのたくらみは失敗。よかった!
体育館で。ペイトンとルーカス。 ルーカスは、「あの人(エリー)、ガンなんだ」と話す。
そこにダンが来る。 ダンは火事のことで、「俺が憎いか?」とルーカスに詰め寄る。殴り合いになってしまう。
ペイトンが、「殺そうとしたんじゃないから! あなたを助けたのよ!」と叫ぶ。
ルーカス「あそこにはいたけれど、殺そうとはしてない」 ルーカスは、炎の中からダンを外に引っ張り出して助けたんだね。それであのメモを持っていたんだ・・。
ルーカス「俺はあんたを助けた。でも、あのままにしときゃよかったよ」
ダンは「お前は甘いな。このことは誰にも言うな・・」と言って、行ってしまった。
夜、ネイサンがヘイリーを訪ねてくる。ネイサン「あれから俺ずっと考えていたんだ・・婚姻無効申請書、あれさえ出せば結婚は無かったことになる。でもそんなの嘘だ。お前と一緒に過ごした時間は簡単に消したくない。・・・調べたんだ。離婚のこと。一年の別居で離婚は成立する。・・だから、それまで俺たち、距離を置こう・・・」・・・これは、結婚を「無かったことにする」んじゃなくて、結婚した、そしてそれを続けるかどうかを、真剣に考えるために距離を置こう、ってことなんだね。
ブルックが、泊っていくようにとルーカスを誘惑する。 ルーカス「かなわないな、お前には」とか言いながら、「俺とちゃんと付き合う? 勝負だな」とささやいて、スルリと逃げて帰ってしまった。ブルック・・「こんな男、初めて」
ブルックが手紙を書いている。宛名は「ルーカス・スコット様」 引き出しには何通もの、出さなかったルーカス宛ての手紙の束。・・ブルックって、こういう女の子だったのね・・
ヘンリー・ワーズワース・ロングフェローはこう書いた
人はみな運命の設計者だ
だから過去を嘆き悲しむな
二度ともどらないのだから
なんだかんだ言っても、ネイサンはヘイリーが気になるみたいですね。最後でもさりげなくヘイリーをかばったりして、やっぱりネイサンは優しいんですよね…。「好きだからこそ距離を置くこともある」、というブルックの言葉が印象的でした。
ペイトンはエリーに対してどうするか、決断の時ですね。エリーのことを何も知らずに終わるのは、やっぱりもったいないと思います。
ルーカスとブルックの勝負は、とりあえずルーカスが一歩リードでしょうか?(笑)
ネイサンとヘイリーはどうなるのでしょう。ネイサンの気持ち次第だけれども、やっぱりそう簡単じゃない。
ブルックのあの手紙の束! いつかあれをルーカスが読む日がくるんでしょうか。感動するんじゃないかな、ルーカス。少し距離を置くことで、相手をよく見ながら、結局愛情を深めていますよね。あの二人。
ペイトンは、思うことは色々あるだろうけど、会いに来てくれた産みの親、きちんとエリーと向き合った方がいいですよね。