詩歌探究社 蓮 (SHIIKATANKYUSYA HASU)

詩歌探究社「蓮」は短歌を中心とした文学を探究してゆきます。

雨のわがうた

2019-07-16 12:39:23 | 千駄記


しかし、雨ですね。
毎年7月は汗みどろで泥のようになって
帰宅したものですが、異常気象というより
異様気象で怖ろしいです。

午後から北関東方面へ納品に出かけますが
雨のドライブは気が滅入ります。

辛うじて雨止みし間に英国の農夫さながら鍬ふり上げる
「なぜここに連れて来たのかわからない」と言われている雨の城ヶ島
あこがれは記憶の嘘となりましてわが風景に雨がふるふる
わけもなくやまぬ雨にもわけがありわけがないものあるわけがない

(第二歌集『百年猶予』石川幸雄より)

雨のうたをわが第二歌集から拾ってみました。

いつもいつも何かに振り回されていたって
感じがしなくもないわが人生。

懲りない私。



最近読んだ歌集から。

2019-07-15 12:29:42 | 短歌情報


今日も曇り。昨日今日と雨予報だったのですが
昨夜あたりから「曇り」の予報に変わったようです。
この三日間無気力状態で過ごしています。

ダメ人間になるまいと昨日は図書館に出かけようと
思っていたところ現場からクレーム対応の要請あり。
それでバタバタしている内に何もする気がなくなりましたわ。

で、今日も工場へやってきました。何人か休日出勤しています。
快晴じゃなくてよかったと自ら納得させています。

歌集を何冊か紐解きました。ついでに礼状を認めまして
今に至ります。
二つの歌集から印象に残った作品を紹介します。


『初芹を摘む』宮﨑久子より

笹鳴きの林の枝に弁当を吊るし下刈りの先づ鎌を研ぐ
何をする今日の仕事を組まぬまま地下足袋片方履き掛けており
旧姓にて呼び合ふ友と北陸路辿れば鳶が大らかに舞ふ
冬の田の身動きもせず鷺一羽鳥には鳥の思案あるらし


『君が坂道駆けくれば』吉田理恵より

一冊の本を携えやって来る若き君に恋はするまじ
リラの花が夜に匂えば札幌の短い夏の始まりとなる
共にいて埋まらぬ寂しさ嘆くよりひとりで生きるをわれは選びき
路地裏の喫茶店に雨を避けキリマンジェロよわれのみに香れ



「猛禽歌集」より

2019-07-14 13:45:49 | 鳥紀行



オオワシは悲劇の王の貌をして淡き春日と寒風のなか
海鷲の纏う気品は山でなく大海原を愛するがゆえ

(「猛禽歌集」石川幸雄より)


昔、と言っても去年の7月15日「猛禽歌集」を作った。
「蓮」休刊後、歌人としての開店休業状態を
脱するために、という気分だったように思う。
その冊子を読み返すほど恥知らずではないが
ずいぶん思い切ったことをしたものだと思う。

現在も「晴詠」にその続きを「猛禽類撮影紀行」として
書いているが自分でもいったい何処へゆこうと
しているのかわからぬまま好きなようにやっている。



画像の大鷲は関東地方で撮影したもので
大鷲につきものの雪や氷が景色にないところは
珍しいかもしれない。
冬の北海道を訪ねればそう珍しい鳥ではないが
日本の天然記念物である。
日本で繁殖する鳥ではないから、ぼくの勝手な
イメージとして冬にお迎えするお客様なのである。

大鷲は海鷲の仲間だからもっぱら魚を食べている。
本州でも湖畔で見られることがあるのはそのせいだ。
この日は樹の上で長いこと鴨を食べていた。
当時は機動力を重視して手持ち撮影に拘っていたから
飛び立つ瞬間を狙って二時間も待っただろうか。
樹に止まっているのを発見した時は十人程度だった
カメラマンがその十倍ともいえる人数に膨れ上がって
いたのに気づいたのは大鷲が飛び去った後だった。




雲の裏には

2019-07-13 12:50:48 | 千駄記

零式艦上戦闘機実物大模型です。

今日は東京地方曇りです。
体調を崩して暫くになりますが
徐々に上向き傾向につき自宅療養中です。

今日の画像は数年前「予科練平和記念館」で撮影したものです。
霞ケ浦の近くにある施設で何度か訪ねたことがあります。
史実を知るということは大切ですね。

短歌の仕事に集中しようと休みを取ったわけですが
全く筆が進まず、情けなし。
次第に追い込まれる気分なり。

わが無頼のゆく手を阻む雲の裏に青空はあり暗闇はある  

(石川幸雄「蓮」終刊号より)





週末です。

2019-07-12 18:02:50 | 千駄記


スカッとした陽気になりませんね。
昨夜は浅草のホテルでディナーを
奢ってもらいました。
中国人のお金持ちに。
その代わりに運転手ですわ。
一人乗り仕様になっているクルマをかたずけて
7人乗りにしましたよ。

少し忙しくお盆辺りがピークでしょうか。
また休みなしの日々に突入しそうです。
今年の九月は消費増税前の駆け込み需要とかで
だいぶん混み合いそうですし。
いまから社員たちの不機嫌な顔が目に浮かぶわ!
これもストレス。
暇だったら給料が出ないって当たり前の論理すら
理解できないんですね・・。

できる限りやるしかないわけです。
望めば叶う。
願えば望みどおりになるわけないんですから。
やるしかないのです。



品川短歌大会のお知らせ

2019-07-11 12:14:49 | 短歌情報


品川短歌大会案内届く。

今年の品川短歌大会の講師を引き受けることとなり
その作品募集が始まった旨、連絡を頂きました。

まだまだ先のことと思っていましたが
事前の準備が重ねられて初めて大会が
滞りなく進められるのだなと思った次第です。

多くの作品に出合えるのを楽しみにしています。

ブログをご覧の皆様もどうぞ奮ってご参加くださいまし!

最後になりましたが運営を担当される
品川区短歌連盟花水木短歌会の皆様
どうぞよろしくお願いいたします。







よつかど短歌会作品集届く

2019-07-11 11:36:29 | 短歌情報



今年の4月に当ブログで紹介した
(https://blog.goo.ne.jp/ys1818hasu/s/%E3%82%88%E3%81%A4%E3%81%8B%E3%81%A9)
作品集の続編で平成30年5月~31年4月までの作品を収録。

よつかど短歌会は山中もとひ(短歌人)のグループで
8名の作品が収載されている。発足して丸三年を迎える。

山中もとひは博多在住の気鋭の歌人。

作品を一首ずつ紹介したい。

街眩し両手はずされマネキンの忽ち夏の装ひとなる (瓜生恭子)
ルーペもてたびたびルビを確かむるまなこに目薬ひんやり滲みる (髙木照代)
花台には母の忘れし夏帽子手描きの薔薇の一輪咲けり (髙松裕己子)
あしひきの山の日暮れに焼畑は煙一筋空に登りて(西村和子)
月の夜のマチュピチュにひとりゐるみたいはじめてのわが歌集届けば (星野満寿子)
玄関に三〇センチの靴を脱ぐおんぶおばけの今少年期(諸岡史子)
くじら座より遠き便りの届くとき鯨歩けよ人に替りて (山中もとひ)

実力派揃い。わたしごのみ。

十月会運営委員会の話

2019-07-10 11:55:48 | 短歌情報



今日も涼しくってありがてぇ。

昨夜は十月会役員会。池袋で行なわれました。
21時半までみっちりと。
喧々諤々のワンシーンもありましたが
尊敬の念があれば結論は出る。

十月会とは超結社の短歌研究会です。
十月会レポート「十月」が年に何度か発行されていますが
その編集委員を引き受けることとなりましてん。
次号は150号記念号ですが、それ以降から
となります。

諸々は10月に開かれる総会で承認決定されるそうです。

飲み会もしくは食事会でもあるんかいなと
思って電車で出かけたのですがそれらはナシ。
会議中に頂いたどら焼き二個が私の
ディナーとなりました。糖がでるわ!

帰りは駅まで歩ってゆくとバス停があったので
そこから乗ってみました。
小一時間バスに揺られ、始発から終点まで。
降りると自宅の最寄りを通るバスが来たので
乗りついで10分ほど。
あんまり歩かず帰ることができました。

大きくても小さくても組織の運営というのは
大変なもので
私のような短歌の個人商店は気楽です。

本日は弊社の支払日。給料日に次いで
重要で落ち込む日です。

金融機関を回って落ち込んできます。




ひと夏の猛暑に耐えて

2019-07-09 12:19:54 | 千駄記


ひと夏の猛暑に耐えて身体は不確実なる具体となれり (『暗夜祭天』田島邦彦)


10年ほど前、自宅を新築したときに
お祝いは何がいいか?
と訊かれ、色紙をお願いしたことがあった。
間もなく頂戴した色紙にこの歌が認められていたのだが、
色紙の大きさが76ミリ角の手のひらサイズ。
いわゆる豆色紙だったので、壁に掛けるわけにもいかず、
今はパソコンの脇にちょこんと立てかけてある。
普通は色紙といえばあの色紙の大きさを思い浮かべるはずだが、
やはり田島邦彦は他人と同じことをすることに
抵抗があるのだろうと
田島らしさを思い知らされる一例となった。

7月の涼しさの中で思い出したうたを掲げてみた。
学生時代からひとりで短歌に向かっていた20余年を
経てやっと出遭った歌人が田島邦彦であった。
田島さんと会わなければ今の私は存在していないはずである。
田島さんが亡くなって、もう二年半が過ぎた。









「晴詠」4号いまだ編集中

2019-07-08 12:37:44 | 詩歌探究社「蓮」情報


今日は長袖に長袖を重ねていてちょうどいい気候です。
例年東京の7月は8月よりも暑いんじゃないかって
感じるほどでしたがいまのところ不気味な涼しさです。

「晴詠」4号は原稿にするべき企画はすでに
仕上がっているのですがあと4頁分のスペースが
空いています。

1頁は8月にも刊行できるであろう
『短歌用語辞典』(飯塚書店)の広告を
勝手に載せるとして、残りは天気が良くないと
どうにもできない企画があるので天気待ち。

年3回刊(5/15、9/15、1/15)は守ります。

「晴詠」以外にも短歌に関する懸案がありまして
苦悩しておりますが今週は二回ほど短歌界の方と
お会いする予定があるので何かしらのヒントが
得られればいいのですが、孤独な闘いは続きます。

以上途中経過でした。



ロンリーチャップリン

2019-07-07 16:43:18 | 千駄記


今日は曇りの東京です。
昨夜はピンポイント天気予報を眺めつつ
ぼくを受け入れてくれる場所を探したのですが
何処もいつのまにか雨予報になっていまして
風邪気味だし、家の中でやることもたくさんあるし
と朝から家でくすぶっています。
リビングのテレビの前にあるテーブルの上の
いらないものを処分したらでっかいゴミ袋
ひとつ分ありました。

で、掃除を中断して昨日撮影した画像の
取捨選択および現像をしていました。
昨日だけで500枚くらいシャッターを切りましたから。
フィルムの時代じゃ金がかかってしょうがないですね。



BGMは「YouTube Music」にお任せします。
携帯電話、いやスマホね。にダウンロードしたヤツです。
昔みたいに「マイベスト的なカセットテープ」を作らずとも
「あなたにぴったりの音楽をノンストップで」という
コーナーがありまして、それを選択すると
確かに好きな洋楽、邦楽問わず流れます。

邦楽と言っても琴や尺八ではありません。
ぼくの世代ではそういう音楽を「邦楽」と言いました。

シンディローパーやバングルズ、ワムなどに混じって
霧島昇の「誰か故郷を思わざる」が流れた時は
びっくりしましたけれども・・。
バタやんの「十九の春」を検索した影響だな。
いまはカーペンターズがかかってます。



そうそう、現像をしながら風邪をひかされた
原因を考えていたら思い当たりました。
シャワーを浴びていると急に水になる現象が
続いているのです。くべている薪が燃え尽きた
わけじゃないので故障だな。

今日も7月にしては涼しいですね。
ランニングにステテコでは寒いです。
ちなみにぼくは裸の大将でも
「たま」の石川さんではありません。
いまの若い人には「わかるかなぁ、わかんねぇだろうな」
松鶴家千とせ師匠のギャグです。
これもわかんねぇだろうな。

いまは宇多田ヒカルの「Automatic」が流れてますが
これは「句跨り」を駆使していますね。
辛うじて短歌ネタを書くことが出来ました。

ボンジョビに続いて鈴木姉弟の「ロンリーチャップリン」が
かかったときにはゾーっとしました。
何でぼくが昔、フィリピーナとよくこの曲を
デュエットしたことをYouTubeは知ってんだろ。

では!









恍惚と不安だな

2019-07-06 20:20:33 | 千駄記
昨夜はながらみ書房主催の授賞式&懇親会に
参加しました。
私自身「恍惚と不安」の真っただ中にいるのですが
その解決のヒントは得られない晩でありました。
受賞者のおひとりである田中教子さんの評論集を購入してきました。
短歌は実作も評論も無手勝流でやってきたので
少しは勉強しなければいけません。



今日は里山へサシバ観察に行ってきました。
体調が悪いので緑の空気を吸ってみたかったとです。
天気が良くないのでグリーンバックはきれいな色が
でますが、空バックは空が真っ白で様になりません。
早朝自転車の女子中学生が「おはようございます」と
通り過ぎてゆきました。すばらしい!



いつもの場所でバードウェイティングをしていると
顔馴染のおじさんがやってきました。
サシバの写真を印刷して持参していたので
「渡そうと思って持って来たんだ」と言って手渡すと
「なに?これここで撮ったのかい!額に入れなきゃ」と歓んでくれまして
「なんだ、これで写真も撮れんだぁ」と機材を見ながら言うおじさん。
単なる望遠鏡だと思ってたみたい。
「ジュース飲むかい?」と言ってオロナミンCを持ってきてくれました。
以前、おばさんにリポビタンDを貰ったことがありましたが
田舎の方ってこういうドリンク系を好むんだなと思いつつ戴きました。



撮影を続けていると初めての方が話しかけてくれました。
カメラには少し詳しい方のようでした。
「もしよかったら、好きなの選んでどうぞ」とサシバの写真を渡すと
飛び出しの格好いい奴を選んでくれました。

昼近くになって機材を仕舞って町内をぐるっとドライブしてみましたが
サシバはいつもの場所以外で見ることは出来ません。
自販機でお茶を買っているとお店の方が
「良いの撮れたかい?」と聞いてきます。
カメラぶら下げてお茶を買っているわけでもないのに。
たぶん鳥を待っているところを見かけたことがあるのでしょう。

そんな土曜日。明日は晴れますかどうか。






壁の花

2019-07-05 12:13:01 | 千駄記


三日連続でサギです。
ダイサギです。

天気は梅雨ですね。午前中ちょっくら
病院へ行ってきました。風邪です。
今夜は授賞式&パーティに出かけるので
少しでも治ればいいなと思ったのです。

明日は土曜日だし泥酔したいところですが
クルマで伺うこととしました。
私はウーロン茶を片手に
壁の花となっていることでしょう。


ブレザー見つからぬこと

2019-07-04 13:50:33 | 千駄記


ぐわいが悪い日が続きます。

明日は夕方から
ながらみ書房の授賞式&パーティーがあります。
それに着てゆく服を探したんですが
変なもんばっかりで私のお気に入りが見つかりません。

私はここ数年、大きくなったり小さくなったり
しているので、なかなかぴったり合う服がないのです。

改めて洋服を探しますと
「あれ?こんな服持ってたんだ」ってことはありますが
あれがない!ってこともあることを知りました。

裏地を自分好みに仕立てたお気に入りだったのですが
誰かに嫌がらせされてるのかもしれません。

仕方がないので明日は鶴田浩二ばりに
着流しでゆくことにします。




鷺の話

2019-07-03 12:00:12 | 千駄記


あああ、ぐわいが悪い。
工場で数週間前に風邪が流行ったんですが
最後に流行にのっかってひまいまひた。

さて、白鷺にはダイサギ、チュウサギ、コサギがいます。
「コサギは足が黄色い」って憶えていますが
私はダイとチュウの見分けはできません。
夏羽やら冬羽やら変るからややこしい。
いずれにしても画像はサギ。チュウサギかも。

昔は飛翔する姿を撮影するのが楽しくて
サギ類はよく写しました。アオサギも含めて。
何しろ大きいから撮影しやすい。そもそも鳥を
写すようになったのはサギがきっかけです。
他にも夏羽が美しいアマサギやアカガシラサギや
もっぱら沖縄にいるムラサギサギなんていうのは
野鳥撮影者には人気のサギですね。
私はこの三種は見たことはありません。
今年もアカガシラサギが北関東に出現しているって
野鳥ファンは盛り上がりました。

最近は猛禽類ばかりを追っかけていますが
これからは山や海や自然の中で出遭った鳥を
のんびりと楽しみたいと思ったことです。

焦るとろくなことがありません。