一文字 寅 の 「風菜園(かぜさいえん)」 

「天に星。地に花。人に愛。」 風に乗って、日々の所感を「風菜園」から発信してまいります。

本日の目玉! 寒~いお昼は「横浜」でカレー  【奈良・王寺】 12/26

2012年12月26日 22時22分15秒 | 『食』べる門には福来たる

( 目玉コロッケカレー 奈良・王寺 カレーの「横浜」) 2012/12/26  12:45撮影

 

■2012/12/26(水) 曇時々晴

昼は、久しぶり奈良・王寺のカレー店「横浜」でカレーにした。

店に入るとカランコロンと扉に付いたベルが鳴る。

店に入るとお客さんはまだいなくて

前回と同じく昼の最初の客

「本日のサービスたのみます」

と言えば前回と同じ「目玉コロッケカレー」となった。

 ビルの半地階にあるこの店は、5分も経てば次々と客が入ってくる。

それか゜この店の特徴で、地域では結構知られたカレー屋さんだ。

 

席に着くなり「それにしても寒いな  さむ~ 本当奈良はさむ~」

と何度も言って入ってきたおじさんの注文は

「カツカレー」

 

連日ここでカレーランチにしているとその会話から察した

近くで道路の交通整理をしているおじさん

「来年6日まで 休みなしで仕事や」

と言っていた。この寒い中で

ご苦労だな~と

話に耳を傾けていた。

そのおじさんも「カツカレー」を頼んでいた。

 

共に常連さんというのがお店の人との会話でわかる。

 

実は、ここでカレーを食べると食後のサービスに

ホットコーヒーかアイスクリームのどちらかが

付いてくる。  私は迷わず

「アイスクリーム」

えっ!? こんな寒い日に?  と言った おじさんたちの視線を感じたが、

夏の暑い時は、ホットコーヒーにしてもらったし

今日のように寒い時は、アイスクリーム

寒い時は冷たいの 暑い時は熱いの

これがわたし流

 

それにしても3ケ月半前とは大違い。 まだ真夏かと思える目もくらみそうな残暑だったことを思い出していた。

http://blog.goo.ne.jp/yumeichimonji/e/effacf126e3755943858826c7931ca8c

残暑の頃と違って 本日の午後1時過ぎの光景はこんな感じ

▲久度大橋から撮ったJR王子駅構内

▲SEIYUは、正月向け飾り付け作業中

 

今年は、夏の暑さと冬の寒さが印象的 特にわたしの好きな秋が短かったのは残念

とにかくコントラストの強い気候だったよな~

 

振り返ってみると そんなハイコントラストな思い出にここ奈良・王寺「横浜」のカレーがひと役買っていた。

(寅)

 


クリスマスキャロルが流れる夜 私は森田屋で「仙禽」 【大阪・天王寺】12/25

2012年12月26日 00時15分55秒 | みんな~愛『酒』てるかい

(  仙禽と王禄  天王寺「森田屋」 ) 2012/12/25 19:00

 

■2012/12/25(火)

 

帰りに あべの橋近鉄百貨店地下を覗いてみると

会社帰りのOLたちが、洋菓子コーナーに行列を作っていた。

一番の人だかりは 「アンリシャルパンティエ」 次が「アンテノール」

その他のコーナーの棚でも、空きのできているところも多々見受けられた。

そしてサイドから流れてきている長い列は、チキン販売の惣菜コーナーから続くもの

給料日ということもあってサラリーマンも混じり 昨日に続いて賑わい最高潮といった感じだったろうか 

 

大阪も本当に冷え切っている夜 いつもは目障りな人ごみだが、今夜は寒さを忘れさせていた。

クリスマスキャロルが流れていた駅ビルを通り抜け 向かったのは「森田屋

噂では、酒屋さんから居酒屋さんに転業したと聞いていて、もっと早く一度寄りたいと思っていた店

単なるお酒の誘惑からの足どりを クリスマス寒波が私の気持ちを後押しした と書いたら

ムシが良すぎて、クリスマスに叱られてしまうだろうな・・・   と思いながら向かった。

引き戸を開けると雑誌で見た店主さんが「どうぞ ご主人こちらへ」

わずかに空いているカウンター席に手招きされ、そこに座った。

店の中は、冷たい外とは別世界。 いろんな会話が

この店の空間で飛び交っていて、居酒屋の

クリスマスとはやはりこんな感じだよな

と一人納得していた。

 

まもなく歯切れのいい店の女子店員がやって来て 定番の文句

「飲み物何にしましょう?」と聞いてきたので

ひとこと「くどき上手」と注文すると

しばらく沈黙が流れた。

 

B4サイズほどの紙に書かれた日本酒の名が壁のいろんなところに8枚ほど貼ってあり

私はこの店に入るなり、そのすべての銘柄をすぐに頭に入れたが

店に入ってくるたいていのお客さんが「なま~!とか

「とりあえずビール」とか「焼酎お湯割りで!」

「日本酒を燗で!」

なのに

「くどき上手」と言われ 自店の提供するお酒を理解してなかったことが表情からわかった。

 

私は、ただ「わかりました くどき上手ですね ありがとうございます」と彼女に返してほしかった。

 

その沈黙の意味を理解し、このままではいけないと

私は改めて「ほら~、あそこに貼ってある 『くどき上手』という日本酒さ それを一杯頂戴」

言い直すと 彼女はようやく理解したようで、となりにいた男子店員に聞いていたようだが、

「すみませ~ん くどき上手は、切らしてます」  えてしてこういうものだ。

(「仙禽」と「シロウオ造り」 「おでん」)

「それなら仕方ないな~ 目の前の仙禽を頂こうか」

大好きなこの酒を シロウオの造りとおでんで頂くことにした。

 

まもなく店主がカウンターの中の私の前位置に立って私に

「ご主人 日本酒好きなんですか? 何にされました?」と聞いてきたので

私が 「仙禽にしました。 くどき上手がなくなったとのことなので」と答えると 

「仙禽ご存知なんですか!?いいですよね~ 仙禽 私も好きで、今までは獺祭を置いていたんですが、

どこの店も置きだしてありふれてしまってですね~ 仙禽入れてるんですよ」

という店主のせりふを耳にしてようやく安堵した。 この店は、店員が名前すら認識してない酒を客に提供しているのか?

という 疑念とも残念ともつかない思いが、自分の心の中で後悔に変わりかけていた時だったから

 

しかし さすがに店主は、 ひと味もふた味も違っていた。

「くどき上手は、ばくれんも置いてましたが昨日なくなってしまって・・・ 何なら 王禄もありますよ」

「いや わかってます 島根の酒ですよね。 ただ島根の酒は決めてますから・・・」

今度は私が会話の守勢にまわっていた。 この店主は、その話から相当日本酒を

知っているし、愛着を持って店に置いていることが伝わってきてひと安心。

 

「まっ、クリスマスの夜の酒飲みの戯れにすぎない」が、

これも人生の中の小さな出来事というものだろう。

 

ほろ酔い気分で店を出て、再び寒風が通り抜けるあべの橋を肩をすくめて歩けば

 聴こえてくるキャロルに いつしか気持ちは「羽を広げた仙禽」に変わっていた。

(寅)