「武士の家計簿」と「まちづくり都市金沢」である。
江戸晩期の加賀藩御算用者の生活を家計簿から推察していく面白さ、
北陸新幹線が開通した後の金沢の魅力、
いずれの本も興味深い。
武士の家計簿は以前数ページだけ読んで止まっていたのだが、
あらためて最初から読むとなかなか面白くて興味深い。
ある家庭の数年間の収入支出の記録から、
これほど興味深い内容にするなんて、
さすが今や活躍めざましい歴史学者の磯田道史さんである。
たとえば、
生後一月ほど経った五月十五日。成之は外祖父から送られた立派な晴れ着を着て、はじめて宮参りをしている。
猪山家の屋敷があったのは、現在の金沢市片町二丁目二十四番地である。古文書と古地図で、その場所を特定し雪の中をたずねていくと、
「ぼたん」という老舗の純喫茶になっていた。昭和二十一年創業で薫りのよい珈琲がでる。ここから少し歩くと犀川にかかる犀川大橋に出る。
大橋をわたってすぐに神明宮がある。
猪山家の氏神様であり、成之は絹の産着にくるまれて初参りをした。お賽銭は一〇八文を納めている。
オイラが「旧北国街道をゆく」で撮った写真から、
犀川大橋
神明宮
あの神明の大けやきを当時の猪山家も見ていたんだなと・・・
お賽銭108文とあるが、1文は約47.6円なので5,140円ほど納めた事になる。
超倹約一家の猪山家にすれば5,000円以上の賽銭は大奮発の額である。
猪山家があった喫茶店「ぼたん」にも行ってみたいね。
【ヒゲ親父】
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