人間何回目?
という概念を最初に聞いたのは、
テレビ番組、さんまのまんまです。
作家の西加奈子さんがさんまさんに対して
輪廻の中で、人間最後だから、遺伝子が大騒ぎしているのだ
と。
そう言われたら、あの超人ぶりもうなずけます。
ほとんど寝ないこと、毎年マラソンを走ること、病院にいかない、のどはもう死んでいるが別ののどで話している
など、人間あらざる限界の能力がさんまさんにはあります。
さて、
我が家には14歳になる娘が住んでいます。
おそらく、私よりは人間としての経験値が上です。
抱っこして移動しなくてはならないほど小さい頃から、
彼女は悟っていました。
理屈を理解できることもできましたし、
自我を押し殺し、人を思いやるということができました。
話は変わって、最近娘はオンラインで友達たちと遊んでいます。
○時ね!
と決めて帰宅。
その時間にwifiにつなぎ、ゲームをしつつ、仲間と話しながら、
わいわいとお話をしています。
時代は変わったな、と思うわけですが、
娘は
「ママ! 3時からやるから、静かにね!」
と指示してきます。
私が話しかけると声が入ってしまうので、ということらしいです。
恥ずかしいらしい。
まあ思春期だもんね。
と、私は従っていたのですが、ある日、娘は眉根を寄せて、「ねえママ」と相談してきました。
「他の家は気にならないのかな」
同じように、後ろの声が入るらしいです。
でも友人たちに気にしているそぶりはない。
ほらー、大丈夫じゃーん。
そう言ったら、娘はとても言いにくそうに言いました。
「だって、ママ、ちょっと元気すぎるんだもん」
聞けば、私が、子どものように叫ぶそうです。
真似をしてくれました。
「ただいまー!」「みてー!これー!」
「ちょっと聞いてよ、あのね!」「やったぁ、やったぁ、おーい!ゆず!」
確かに、言った気がするし、うるせぇ。
思春期ってわけじゃなくて、ママが恥ずかしかったのか。
ごめん。
天真爛漫だなぁ、あたし。
恐らく、娘よりずっと子どもなんです。
もう何回か人間やったら、なんとか追いつけると思うんだが。