河北新報より転載
石巻・日和幼稚園遺族 文科省に要望案提出
文科省の担当者に要望書案を提出する佐藤さん(中央)
東日本大震災の津波で送迎バスが流され、私立日和幼稚園(石巻市、休園中)に通う子どもを亡くした遺族が12日、文部科学省を訪れ、教育機関の防災マニュアル作成に行政が積極的に関与することなどを求める要望書案を提出した。
訪れたのは「子供の安全を考える日和幼稚園遺族有志の会」のメンバー。要望書案では、避難訓練の実施をチェックする体制の確立など4項目の再発防止策を要望。今後、担当部局と内容を詰め、下村博文文科相に正式な要望書として提出する。
遺族らは、仙台高裁で3日、損害賠償訴訟の和解が成立した際、裁判長が示した「被災園児らの犠牲が教訓として長く記憶にとどめられるべきだ」との言葉を紹介。佐藤美香さん(39)は「私たちだから言えること、できることがあると思う」と強調した。文書を受け取った大路正浩学校健康教育課長は「全国的な防災対策の充実に生かしたい」と応じた。
2014年12月13日土曜日
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