チュエボーなチューボーのクラシック中ブログ

人生の半分を過去に生きることがクラシック音楽好きのサダメなんでしょうか?

大正時代のSPレコード製造現場(1924年)

2016-07-18 22:02:11 | オーディオ

『国際写真情報』大正13年(1924年)3月1日号に日本のSPレコード工場の写真と記事が掲載されています。

 



↑「発明王エヂソン氏が蓄音機を発明してから未だ幾年にもならないが」だって。

 



↑ 1.「オーケストラ、三味線を吹き込む時は室内の温度を適当にあたためて音波の伝播に都合のよいように調子をとるのがなかなかむずかしい。」

 



↑左 2「吹き込み機械で、蝋板の上に音波を刻んでゆく。」
↑右 3.「吹き込んだ蝋板を銅でメッキする。」

 

↑ 4.「メッキされた銅板を更に銀メッキして、レコード複製用とする。これに銅板(一分位の厚さ)のものをシンとしてハンダで貼りつける。」

 



↑ 5.「蝋板からレコードのできるまで。右より吹き込みの蝋板、銅メッキしたもの、それを銀でメッキしたもの、これを引き離したもの即ち精製用の原型。この原型に流し込んでいよいよ発売する。」

 



↑ 6.「こうして出来た原型に今度はレコードの原料になるラックを流し込む。このラックの質の良否は発声に際して影響があるから充分選択する。」(なぜか画像が上半分しか表示されないことがあります)

 



↑ 7.「6でラックを挿入したものを中央にある機械に入れて乾燥させる。そして取り出すとレコードが出来る。」

 



↑ 8.「出来たレコードは原型から離して仕上げをする。これでいよいよ発売の段取りとなる。」

 



↑ 9.「発売盤及び機械の製作。」


。。。どこの工場であるか判明せず残念ですが、SPとLPの違いだけで大正時代のレコードの製造過程が昭和とほとんど同じというのは意外でした。