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YouTube: 江川紹子vs張本勲-サンデーモーニング-10年05月23日(日)
星野ジャパン篇はこちら。
ものすごく久しぶりにこのシリーズを。こんな“事件”があったからだ。
オウム事件の取材で知られるジャーナリストの江川紹子さん(51)が、コメンテーターとして出演中のTBS系情報番組「サンデーモーニング」(日曜午前8時)で、野球解説者の張本勲さん(70)と意見がぶつかり、TBSから20日の出演を見合わせるよう求められたことが分かった。江川さんがミニブログ「ツイッター」で明かした。
意見の食い違いがあったのは5月23日。大沢啓二さん(78)と張本さんが「あっぱれ」と「喝」を入れるスポーツコーナー「週刊御意見番」で起きた。
張本さんがプロ野球の楽天・岩隈久志投手(29)の途中降板について「喝ッ!」と一喝した後に「最後までマウンドを守るのがエース」などと精神論を説いた。これに対し、江川さんが「えーっ」「途中降板もありなのでは?」などと反論したという。
番組では激しい口論にはならなかったが、2人の関係がこじれたため、TBS側は両者らを交えて何度か話し合いの場を設けた。しかし関係修復には至らず、江川さんに20日の出演について見合わせるよう、依頼したという。
……わたし、見てました「江川 VS 張本」(こう表現すると誤解されそうだけど)。微温的なサンデーモーニングなのに、ちょいと場が冷えたのがわかるほどだった。この騒動のほとんどは、野球解説者が“反論されることになれていない”ことに由来する。
やり取りを聞いていると、江川発言には納得すべき点が多かった。降板する(張本は7回とコメントしたが実際は8回)前の回にもブラウン監督と岩隈は長時間の話し合いをもっており、決して精神が弱いから岩隈の側が降板を申し出たわけではない。
問題は、この事実を“ど素人”に指摘されたことに明らかに張本は狼狽し「(岩隈は)男前だしね」(←張本自身のコメント)レベルの話しかできない女が何を言う、とカッとなったあたり。
怒号うずまく男の戦場である野球について、素人がウダウダぬかすな、が彼の本音だったのだろう。以降の反応が男らしくないのはご愛敬。
張本だけでなく、野球解説において“反論”は、選手のプレーそのものが解説を裏切ったときぐらいで、アナウンサーも(めったに)その裏切りを指摘したりはしない。鈴木啓示がどれだけ気が遠くなるようなコメントを発したり、大島康徳が雑な解説をしたとしても“御説ごもっとも”が常。
こうなったら江川紹子の遺志をついで、大宅映子や田中優子にバシバシ反論してもらおうではないか。クレバーな女性解説者の登場をうながし、張本本人に喝をいれるためにも。それにしても、ツイッターおそるべしである。おそらくは、どれだけ喝マークを連ねるよりも。
次回は今中慎二篇。