事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

うまい店ピンポイント 背広で満月

2021-11-30 | 食・レシピ

「まるぶん久しぶりぃ」篇はこちら

「伍長、なんで背広を着てチャリ通」

「保護者説明会があって駐車場を確保するためじゃ」

「で、なぜ満月のワンタンメン?」

「技能士が休んだから外勤しなきゃいけなくて……」

「給食がチキンだったからでしょ!」

……へこへことチャリで市役所へ。東側に駐輪したら

「そこに駐めてはいかん!」

というよれよれのジジイの一喝が前にあったので今日は西側へ。東側にも駐めるスペースがほしいなあ。こういう過剰な正義漢のためにも。

ルールを逸脱するヤツが嫌いで、自分が正しいことを主張したくて仕方がないんでしょ?

満月はきっと酒田のラーメン屋ではいちばんの人気店。

わたしはめちゃめちゃ早くに入ったのですぐに座れたけど、食べ終えたときには行列。はー。

仙台や東京にも進出する満月。がんばってくれ。

にしても、やっぱり背広でチャリってのはちょっと。

出張先はとみ将篇につづく

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今月の名言2021年11月号PART4 神宮

2021-11-30 | スポーツ

PART3「豪球号泣」はこちら

「三十年に一度しか優勝しないチームを応援していると、たった一回の優勝でもするめをかむみたいに十年くらいは楽しめる」

1978年、神宮球場でヤクルトの開幕戦(対戦相手は広島)を見ていたジャズ喫茶の経営者は、先頭打者のヒルトンが放った二塁打を見て「小説を書いてみよう」と思い立つ。

もちろんその経営者とは村上春樹であり、作品はあの「風の歌を聴け」だった。これは村上春樹のファンには有名な話。彼に、また新たなインスピレーションをこの制覇は与えることができただろうか。

PART5「支店統合」につづく

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うまい店ピンポイント まるぶん久しぶりぃ

2021-11-29 | 食・レシピ

「白南風(しらはえ)」篇はこちら

「おっと伍長、久しぶりに山形のまるぶんですね」

「県教委との交渉でまたいろいろ言わされるんだ。んでフォーラム東根で“梅切らぬバカ”を」

「すばらしかったですね」

「加賀まりこなめてるんじゃねーって感じ」

「ちょっと呆然としたなあ」

わたしは仕方なく県教委との交渉に臨んだのよ。依頼があった途端に「あ、あの映画をフォーラム東根で見よう」とか、まるぶんで食べられるなとか考えたことはございませんよ。ございませんってば。

「梅切らぬバカ」は必見です。女優の選択だけでもたいしたものだ。

満月篇につづく

 

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青天を衝け 第37回 栄一、あがく

2021-11-28 | 大河ドラマ

第36回「栄一と千代」はこちら

脚本の大森美香さんの手管に感じ入ったので、近ごろ彼女のドラマをDVDで見ています。

「この声をきみに」「東京バンドワゴン」……泣かせる。この「青天を衝け」でもそのテクニックは健在で、最愛の妻を亡くした(そのくせお妾さんもしっかりキープした)栄一が、さっそく後妻を迎えるてんまつを豪腕で納得させてくれる。

千代を失った栄一は、三菱とのディスカウント合戦に明け暮れる。それが誰のためにもならないと知りながら。

大森さんはこう仕掛けた。これまで栄一は父や母や妻の支えがあったからやってこれた。しかし今はそれがないために暴走している。だからこそ、後添えである兼子(大島優子)に協力を求める……

無理筋です(笑)。でも、それを押しとおすために必要だったのは大島優子の演技力だ。

あれま。

素晴らしいですねえ。偏見だけどAKBのメンバーのうなじに納得させられるとは。わたしはあのユニットからは秋元才加前田敦子しか生み出さなかったと思っていたので不明を恥じます。

そして、おそろしいくらいに子孫がエリートとなっていった渋沢家のなかで、負の部分を請け負う次男の篤二を演じたのが泉澤祐希。あれ?わたしはきみに近ごろ会ったよね?「マスカレード・ナイト」でした。そうかあのベルボーイか。いい味だしてたもんな。

次々に登場人物が退場。五代友厚、岩倉具視、岩崎弥太郎……そうかまもなく12月だ。大河の店じまいの季節。必ず、そうです必ず徳川家康はまた登場します。

第38回「栄一の嫡男」につづく

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今月の名言2021年11月号PART3 豪球号泣

2021-11-28 | スポーツ

PART2「蒟蒻問答」はこちら

「本当、毎試合しんどくて…。」

日本シリーズMVPとなったヤクルトの中村悠平捕手が泣きながら。

いやーすばらしいシリーズだった。セ・リーグのチームが9年ぶり(!)に制したわけで、もうパ・リーグのファンから

「あんたら二軍戦をいつも見てるわけでしょ」

とか言われなくてもすむのね。

わたしは全戦BSで見ていたけれど、「解説者を評定する」関係で言えば、藤川、宮本、和田の3人の解説は本当に素晴らしかったし(「どこに投げるか」と同時に「どう見せるか」が重要という指摘には納得。前の投球の残像とはそれほどに影響するのか)、実況するアナウンサーの質の高さにもびっくり。んもう来年からもシリーズは全部NHKのBSでやってくれ。

中村のMVPには誰もが納得するだろうけど、伝説になるのはオリックスの山本かも。どんだけ凄いんだ。ドカベンで言えば不知火のような体型だけど、球は豪球土門のそれだもんなあ。

PART4「神宮」につづく

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今月の名言2021年11月号PART2 蒟蒻問答

2021-11-27 | 芸能ネタ

落語ファン必見!五代目小さん 談志 小三治の三人落語 「蒟蒻問答」

PART1「紙の本」はこちら

「談志師匠を戻していただけますか」

「全然構わない。あいつがな、一言な、謝ればなんでもないんだよ」

「でも師匠、立川流のお弟子さんいっぱいいますけど、どうします」

「全部オレが引き受けてやる」

“あの騒動”のあとの、春風亭小朝柳家小さんとの会話。結局、そうはならなかった。

あ、そうか。若い人たちにとっては談志が小さんの弟子だったこととか、立川一門が寄席に出ない(出られない)のはなぜかも知らないわけかあ。

小さんの談志愛が感じられて泣かせる。

談志嫌いのわたしとはいえ、騒動がなかった場合の現在の落語界がどのようだったか、夢想しないわけじゃない。わたしの結論は、あの騒動があってむしろ落語は活性化したということなんだけど。

まさかまさかと思ったけれど、小さん、談志、小三治の共演「蒟蒻問答」を。こんな時代があったわけだ。

PART3「豪球号泣」につづく

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今月の名言2021年11月号PART1 紙の本

2021-11-25 | 本と雑誌

Jorja Smith - Home

2021年10月号PART3「団塊の覚悟」はこちら

「読者の皆さんに、本はできるだけひいきの書店で買うようにお願いできればと思います。」

文藝春秋社プロモーション部の大矢靖之さんの発言。

電子書籍が紙の本を凌駕するときはいつか来るだろう。わたしだって電子書籍の有用性は想像できる。なにしろすぐに手に入る。なにしろ多くは安価だ。なにしろ場所をとらない。なにしろ色彩豊かにできるし音楽まで挿入できる。だから紙の本に拘泥するのは一種の“趣味”になっていくだろう。

でも、紙の本にはちょっと驚くようなメリットもある。あなた経験ありませんか。最後に読んだページに、しおりもはさんでいないのにすぐに開ける不思議。そして質量がある。図書館という知の集積に対応できる。そして、書店員の気合いを感じることができる。

学校事務職員という商売にはつらいこともいっぱいある。でもね、これほど書店員とコンタクトがとれる職業もなかなかないと思う。職業の選択を、わたしは誤らなかった。

本日の1曲はジョルジャ・スミスの「HOME」

あのね、世の中にはシャーデー顔という女性が一定割合でいます。知らない人はシャーデーで画像検索してください。わたし、大好きなんですよ(笑)。久しぶりだなあシャーデー顔。

PART2「蒟蒻問答」につづく

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「硝子の塔の殺人」 知念実希人著 実業之日本社

2021-11-24 | ミステリ

「当作の完成度は、一世を風靡したわが「新本格」時代のクライマックスであり、フィナーレを感じさせる。今後このフィールドから、これを超える作が現れることはないだろう。」 島田荘司

「ああびっくりした、としか云いようがない。これは僕の、多分に特権的な驚きでもあって、そのぶん戸惑いも禁じえないのだが……。ともあれ皆様、怪しい「館」にはご用心!」 綾辻行人

「まるで本格ミステリのテーマパーク。」 有栖川有栖

「綱渡りのどんでん返し」 法月綸太郎

「二度読み必至の傑作です。」 大山誠一郎

「ありったけのミステリ愛を詰めこんだ花束。」 竹本健治 

……事務室にやってきた書店の営業に

「見てよこの腰巻き」

「す、すごいメンツですね!しかも大絶賛じゃないですか」

「もうすぐ『このミステリーがすごい!』の発売じゃん。」

「ですね、結果はすぐお知らせしますよ」ありがたいありがたい。

「ひょっとしてベストワンはこれじゃないかと思うんだー」

「おぼえときます」

“新本格”ムーブメントが島田荘司のあの「占星術殺人事件」でスタートし、綾辻行人の館シリーズで花開いた、まさしくそのただなかでミステリに淫していた(そして今でも淫している)わたしにとって、この作品は夢のようだった。

建物それ自体にトリックが仕込んであるなど、某有名作品(もちろん作中にその名もでてきます)へのオマージュであり、だけでなく多くのミステリへの言及がなされているあたりもうれしい。

至福の読書体験。休日に、朝食も昼食も摂らずにお布団のなかで一気読み。

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「義母と娘のブルース」(2018 TBS)

2021-11-22 | テレビ番組

評判は聞いていたの。すごく面白いって。これまで「JIN-仁-」「天皇の料理番」そして「ごちそうさん」などを特集してきた森下佳子さんがまたしても放ったヒット作。DVDで一気に鑑賞。

3年前に妻を亡くし、シングルファーザーとして小学生の娘を育ててきた宮本良一(竹野内豊)。父子家庭ではあるけれどもそれなりに安定していた宮本家にひとりの女性、亜希子があらわれる。待ってました、綾瀬はるかである。

彼女は娘に向かって

「はじめまして。わたくしこういうものです」

と身体を前傾させて名刺を差し出す。完璧なビジネスマナー。彼女は義母として宮本家に“入社”する。

今回の森下脚本の周到なところは、オトナの恋愛の要素を極小化したこと。完璧な美女の綾瀬はるかと完璧な美男の竹野内豊だからこそ成立する話ではある。しかもこの美男美女に佐藤健がからんでくる豪華なつくり。

そして、なぜキャリアウーマンである亜希子が五十がらみの子持ちの男と結婚したか、という謎でひっぱる。これ、本気で納得できました。批判も多かったろうけれど。

例によって毎回毎回泣かせる。毎回毎回泣いてしまうわたしが簡単な客なだけかもしれないけれど、手練れの作品だと思う。

そして特筆すべきは、ビジネススーツに身を包み、ハイヒールで速足で歩く綾瀬はるかが、んもうめちゃめちゃにセクシーなのだ。もちろん内容からして女性視聴者が多かったろうとは思うけれども、毎週ドキドキしながら見ていた男性もまた多かったはずだ。そうでしょう?ご同輩

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青天を衝け 第36回 栄一と千代

2021-11-21 | 大河ドラマ

第35回「栄一、もてなす」はこちら

11月も下旬に入り、今日は一家で雪囲い。この季節になると、大河はストーリー的に店じまいが始まる。今回は妻である千代(橋本愛)がコレラで退場する。

千代(それにしても現実の千代さんもすんごい美人ですねえ!)の流行病での死は史実であるようだけれど、コロナ禍で彼女の死が描かれることに大森美香さんが意味を持たせなかったはずはない。子どもたちは母に近寄れず、その死を少し離れて感受しなければならなかった。そんな例はこれまでたくさんあったろう。

大森さんは周到な人だから、千代が死ぬ前に圧倒的に幸福なシーンを挿入している。

「俺は、汚ねえ野郎になっちまった」

「いいえ、とっさまもかっさまも褒めてくださいますよ」

「……千代は?」

「……へえ(笑)」

武州弁がここで炸裂し、泣かせてくれる。

そして臨終。愁嘆場は恒例のものだけれど、そこにお妾さん(死語?)のくに(仁村紗和)とその娘がさりげなくインサートされるなど、深い。

政治的には「明治十四年の政変」が中心。大隈重信追放のてんまつ。で、大倉孝二を起用しているので彼がそんなに簡単に歴史からは消えないのが納得できる。

三菱の専横との激突も予感されて、こっから面白くなるなあ……え、あと何回あるのこの大河。

第37回「栄一、あがく」につづく

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