異教の地「日本」 ~二つの愛する”J”のために!

言論宗教の自由が保障され、ひとりひとりの人権が尊ばれ、共に生きることを喜ぶ、愛すべき日本の地であることを願う。

「君をハグしていい?」7本指のピアニスト・2人組の泥棒にあい…( 西川悟平)~憲法9条の理念を寓意している。

2016-08-24 04:55:30 | 憲法

 7本指のピアニスト

『7本指のピアニスト』西川悟平著(朝日新聞出版)



『7本指のピアニスト』西川悟平著(朝日新聞出版)


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憲法の理念に真逆の首相をもつ、ねじれた日本の不幸。」より引用

2016年8月19日

下記は、一昨日(8月17日)の赤旗7面(文化欄)に載ったエッセイ。

タイトルは、「君をハグしていい?」というもの。


 筆者西川悟平(1974年生)はニューヨーク在住で、「7本指のピアニスト」として知られている人だという。印象に深い内容にかかわらず、赤旗のデジタル版には掲載なく、ネットでの紹介記事も見あたらない。まずはその全文を紹介したい。

 2年前の1月の寒い日、二ューヨークのマンションで2人組の泥棒にあいました。夜10時ごろ、ノックの音に、ルームメートの友達だと思いドアを開けると、黒人とラテン系の男が入ってきて、注射器を突きつけられました。中には透明な液体が入っていて、なんだか分からないままホールドアップ。1人が僕に注射器を突きつけている間、もう1人がクレジットカードやパソコンなどを盗みだしました。

 初めはすごく怖かったのですが、だんだんと怒りに変わり、その後「何が彼らをこんな行動に駆り立てたんだろう?」と好奇心に変わりました。アメリカの大学で心理学を学んだことがあったんです。

 恐る恐る「しゃべっていいですか?」と聞くと「うるせえ! 黙れ!」。「ごめんなさい! ただ君たちがどんな幼少期を過ごしたのか…なんでこんなことをしなくちゃいけなくなったのか…そう思っただけです!」

 するとラテン系の男が一瞬動きを止めて、「お前にあのクソ痛みが分かるか…俺の親父は俺が子どもの時から俺に性的虐待をしてきた。母さんは、俺が物を盗ってきたら愛してると言ってくれたんだ」。僕は涙が出てきました。「つらかったね…。あるものはなんでも盗っていいから! 君をハグしていい?」。彼は「俺に近づくな! 今センシティブな(感じやすい)気分なんだ!」。注射器を持っていた男は「お前は日本人か? お前らは、人を深く尊敬する文化があるから、俺は好きだ」と言いだしました。

 「日本から届いた緑茶があるけど飲みますか?」と聞くと、2人とも「飲む」と言うのでお茶を沸かし、3人で話しました。ラテン系の男が翌週に誕生日だというので、ハッピーバースデーをピアノで演奏しました。時計は明け方4時を指していました。

 僕自身アメリカではひとりきりで、指に病気を抱えながらピアニストで頑張ってると伝えると、「お前ならきっと1年後には笑って過ごせる日がくるさ」と応援してくれました。僕は「あなたたちは、人間としての素晴らしい価値があるから、お店で働くなり、アルバイトをするなり、何か必ずできる仕事があるはずだ」と伝えました。
2人は、僕のマンションの壊れかけた暖房設備を修理し、盗んだものをすべて返してくれ、「次から相手を確認するまでドアを開けるなよ」とお説教。明るくなりはじめた頃、出て行きました。1人ずつハグをして「お前に会えて良かった」と言って。
僕は翌年そのマンションを引っ越しました。彼らが元気で幸せであることを願っています。


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このエッセイに描かれたできごとは、憲法9条の理念を寓意している。

暴力に遭遇したとき、暴力での対抗が有効か、あるいは丸腰での対応が安全か。少なくともこのケースの場合、丸腰主義と友好的対応が成功している。

いつもそうとは限らないという反論は当然にあり得る。では、このピアニストが護身用の拳銃を所持していたとして、隙を見て犯人に発砲したとすれば…。強盗被害をはるかに超えた悲惨な結末となっていたに違いない。

暴力を振るう相手に対して、「君をハグしていい?」という対応のできる人格は稀有なものだろうが、暴力に暴力で対峙の危険を避けることは常識的な発想といえよう。この「暴力に暴力で対峙する危険を避ける常識的な発想」から半歩踏み出したところに、日本国憲法の平和主義の発想がある。

「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した」というのが日本国憲法の立場である。「決意した」というのだ。非武装平和主義のリスクを引き受けるということだ。非武装の平和も、武力による平和もともにリスクはある。武力による平和を求める方策は、際限のない武力拡大競争と極限化した戦争の惨禍をもたらすという大失敗に至った。しかも、次の本格戦争には核が使われることになる。だから、非武装の平和を決意したのだ。

「決意した」は、安閑としてはいられないという認識を表している。平和のために国民が団結して、知恵を出し合い、多大な努力を重ねなければならないということなのだ。

憲法前文は、非武装平和主義を採用する根拠として、「人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚する」としている。人間を、諸国民を、胸襟を開いて話し合えば理解しえる「ハグすべき相手」と見る思想である。・・・・

=引用終わり

 

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西川悟平(にしかわごへい)さんの、2016年の東京と大阪でのコンサート情報です。

2016年コンサート情報

■10月8日(土)大阪・堺公演
・場所:サンスクエア堺 サンスクエアホール
・日時:10月8日(土) 18:30開場 19:00開演
・大人 ¥5,000円(当日6,000円)(税別・全席指定)
・小中高の学生 ¥3,000円(税別・全席指定)
*申し訳ございませんが、未就学児の入場をお断りしております。

・お問合せ先:株式会社TEASHIS 事務局 06-7502-6054

・アクセス詳細:サンスクエア堺 サンスクエアホール
(大阪府)大阪府堺市堺区田出井町2-1 B棟1F

 

■10月11日(火)東京公演

・場所:紀尾井ホール(東京都千代田区)
・日時:2016年10月11日(火)  18:30開場 19:00開演
・S席前売り ¥7,000(当日¥8,000指定・税込)
・A席前売り ¥5,000(当日¥6,000指定・税込)
*申し訳ございませんが、未就学児の入場をお断りしております。

・問い合わせ先:McCar(マカ) TEL 03-5474-4566(平日 10:00~18:00)

・アクセス詳細:紀尾井ホール
千代田区紀尾井町6-5 TEL:03-5276-4500

 

 <関連記事>

【書評倶楽部】女優・東ちづる 『7本指のピアニスト』西川悟平著

 

 

 

 


イエス時代のシナゴーグ跡発見、新約聖書の正確さ裏付ける重要な証拠 〔Christian Today, Japan〕

2016-08-24 04:53:46 | キリスト教 歴史・国家・社会

イエス時代のシナゴーグ跡発見、新約聖書の正確さ裏付ける重要な証拠

2016年8月23日14時18分 翻訳者 : 山本正浩
 

イスラエルで、イエスが生きていた時代のシナゴーグ(ユダヤ教の会堂)跡が発見された。新約聖書がイエスの生涯を正確に描いていることを示す重要な証拠となるという。

シナゴーグ跡は、ガリラヤ湖南端のタボル山近くにあるテル・レヘシュ遺跡で発掘された。紀元1世紀にまでさかのぼるもので、イエスが生きていた直後のものであることが分かった。ガリラヤ考古学キネレット研究所のモティ・アビアム上級研究員は、遺物はかつてイエスが、シナゴーグで説教していたことを証明していると語る。

「これはガリラヤ湖周辺の人里離れた地域で初めて発見されたシナゴーグ跡で、新約聖書に書かれている『イエスはガリラヤ湖周辺の村々で説教した』という歴史的情報が正しいことを裏付けるものです」と、アビアム氏はYネット・ニュースに語った。

アビアム氏は、この発見は「キリスト教徒にとってはとても重要な」ものだと述べ、この人里離れた遺跡が、ユダヤ人やキリスト教徒の観光客を引き寄せることになるかもしれないと期待感を示した。

シナゴーグ跡は考古学者の遺跡発掘チームによって発見されたもので、聖書朗読と説教用に設計されており、ささげ物や礼拝用ではないという。このことは、そのシナゴーグがイエスの教えの働きの場として適していたことを物語っている。

英国のキリスト教団体「ザカリアス・トラスト」のサイモン・エドワーズ氏は、この発見は「調査によって聖書記事(の信頼性)が強化されること」を示す「心引かれる魅惑的な知らせ」だと語った。

エドワーズ氏は、「この考古学的な発見は、ガリラヤ周辺における紀元1世紀のシナゴーグ跡の中でも最新のもので、聖書が単なる良いお話ではなく、真実を伝える記事であることを指し示しています。聖書が十分な信頼に足る理由は、歴史家らが歴史的資料に対して投げ掛けるあらゆる試験に、聖書が合格しているということがあります。考古学的な証拠は、その試験の1つです」と語った。

「もし聖書が単なる作り話だとしたら、考古学によって古代社会に関する発見がなされるたびに、聖書が誤っていることが判明するはずです。しかし、それとは全く逆のことが発見されているのです」

エドワーズ氏は、米エール大学元教授で考古学者のミラー・ブローズ氏の言葉を引用し、「考古学の働きは、聖書記事の信頼性の確かさを間違いなく強化しています」と述べた。エドワーズ氏はまた、パレスチナ地方の遺跡発掘によって多くの考古学者がますます聖書に敬意を払うようになっていると述べた。

「歴史的な証拠に照らし合わせるなら、聖書はちょっとした宗教的物語の寄せ集めに過ぎず、現実との接点はないなどと、軽々しくあしらわれることはあり得ません。今回の発見が示している通り、キリスト教は人類史上の実際の出来事について述べているのです」

「新たに本物と確認された発見は、聖書を読む人に対してイエスに関する記事への信頼を高めることになり、クリスチャンたちの伝道を促進するはずです」と、エドワーズ氏は言い添えた。

※この記事は英国クリスチャントゥデイの記事を翻訳・編集したものです。

 

 

 

 


警察によるデモ参加者撮影、何かに利用される可能性は低い?~「警察によるデモ参加者撮影は憲法の趣旨に反している。現場で抗議した小口弁護士に聞く」

2016-08-24 03:29:35 | 案内 情報 デモ 集会 逮捕

 

撮影された映像は今後、警察側で何かに利用される可能性があるのだろうか。気になるところだが、小口弁護士はその可能性は極めて低いと見ている。
 「使い道はないでしょうね。犯罪捜査に利用するにしても、そもそもデモへの参加は犯罪でも何でもありません。そこにいたから何なんだという話です。また、例えば何かの事件の防犯カメラの映像と今回撮影した写真を照合させられるかといえば、映画の世界ならともかく現在の技術では難しいでしょう。もちろん、仮に照合したからといって、犯罪の立証に使えるわけでも、その人の住所と氏名がわかるわけでもありません」

 

~よかった。今後気にしないようにしよう。しかし、気分悪いね。犯罪を犯しているわけでもないのに。
 撮影されるのを嫌がってデモに参加しなくなる人が出るかも。デモ参加者を委縮させる嫌がらせか!

 

https://www.bengo4.com/other/1146/1287/n_3587/より転載

2015年08月24日 10時14分

警察によるデモ参加者撮影「憲法の趣旨に反している」現場で抗議した小口弁護士に聞く

警察によるデモ参加者撮影「憲法の趣旨に反している」現場で抗議した小口弁護士に聞く小口幸人弁護士

全国各地で安保法案の反対デモが行われているが、東京・永田町の国会前のデモでは、警察官によるデモ参加者の撮影が問題になっている。デモの現場で警察官に「犯罪が起きてもいないのに、デモ行為を警察がむやみやたらに撮って良いわけがない」と抗議をした「見守り弁護士」の小口幸人弁護士に話を聞いた。(取材・構成/具志堅浩二)

 

●粘り強く抗議して、撮影をやめさせた

今年7月15日、多くの参加者が集まった国会議事堂付近。小口弁護士は、警視庁の腕章をつけた警察官5~6名がカメラを手に持ち、デモの参加者を近い距離からしきりに撮影している光景を目にした。

小口弁護士は「警察によるデモ活動の撮影は、原則として憲法13条の趣旨に反しており、許されません」と当時を振り返る。

例外は、最高裁の判例(昭和44年12月24日)に基づいて、次の3点の要件をすべて満たしたときだけだという。

(1)現に犯罪が行われ、もしくは行われたのち間がないと認められる場合

(2)証拠保全の必要性および緊急性がある

(3)その撮影が一般的に許容される限度をこえない相当な方法をもって行われるとき

 

今回の場合、どうなるのだろうか。

「まず(1)についてですが、撮影した段階で参加者は犯罪を犯していませんから、この時点での撮影はダメです。

もしも、公務執行妨害が起きた直後なら(1)は満たしますが、(2)については、周囲にいる多数の警察官が証言できますし、現行犯で逮捕となるでしょうから、普通に考えれば、撮影して証拠を保全しなければならないような必要性や緊急性はありません」

撮影を続ける警察官に対して、小口弁護士は「参加者たちは警察官による撮影を承諾してないし、彼らには肖像権があるのだから、撮影はやめるべきだ」などと抗議した。

警察側は「防犯のためだ」「デモの記録を取っている」「デモの状況を報告するために撮影している」などと反論し、なかなか撮影をやめない。これに対し、カメラのレンズの前に手をかざすなど粘り強く対抗し、撮影をやめさせた。

撮影された映像は今後、警察側で何かに利用される可能性があるのだろうか。気になるところだが、小口弁護士はその可能性は極めて低いと見ている。

「使い道はないでしょうね。犯罪捜査に利用するにしても、そもそもデモへの参加は犯罪でも何でもありません。そこにいたから何なんだという話です。また、例えば何かの事件の防犯カメラの映像と今回撮影した写真を照合させられるかといえば、映画の世界ならともかく現在の技術では難しいでしょう。もちろん、仮に照合したからといって、犯罪の立証に使えるわけでも、その人の住所と氏名がわかるわけでもありません」

だからといって、警察に撮影されても心配ないのだから放置すればいい、という考えは間違っていると指摘する。

「憲法12条が定めるように、憲法が国民に保障する自由および権利は、不断の努力によって保持しなければならないものです。譲ればどんどん小さくなってしまい、他の場面で苦労することになるのが人権です。基本的人権が侵されそうになったときは、しっかり抗議して、譲らないことが大切です」

デモの翌日、所属する事務所のブログに「デモ活動への警察撮影について」と題した文章を掲載したところ、ツイートボタンが多数押された。約1か月でカウンタの数字は4850を超えており、この問題への関心の高さがうかがえる。

 

●「トップセールス」から「弁護士」へ

小口弁護士は中央大学出身。だが、学部は法曹界に多くの人材を輩出する法学部ではなく、商学部だった。そもそも、弁護士になる気はなかったという。卒業後、一部上場の電機メーカーに入社すると、営業職を担当。1年目に、新入社員の中で営業成績が1位になった。2年目は、社内で一番人数の多い事業部の中で1位になった。
 トップセールスとなり、順風満帆なはずの会社員生活。しかし、「いざ稼いでみてわかったのは、自分は貯金が増えても満足しない、ということでした。多くの人に感謝される仕事がしたい、自分の能力は世の中のためになることに使いたい。その願望を実現する職業として思い浮かんだのが、「弁護士」だった。

昔から、不合理なことが嫌いだった。2歳のとき、5歳の兄が幼稚園に通っているのに、弟の自分がなぜ通えないのか納得できず、一人で約1km先の幼稚園に歩いていったことがあった。なぜ、兄と自分を平等に扱わないのか。筋が通らない、不合理だ、と感じると許せない。兄のお下がりの服を与えられたときも、その都度、文句を言った。「この性分に合っていて、人の役にも立てるのが、弁護士という仕事だと思ったのです」会社を辞め、ロースクールに入学。卒業時に貯金が尽きかけていたことから、司法試験を何年も受け続けることは困難と判断、「1回目で100%合格しよう、と考えて必死で勉強した結果、何とか受かることができました」。

 

●デモ隊と警察側の両方を行き来する

7月15日のデモには、「見守り弁護士」として参加した。見守り弁護士とは、トラブルを未然に防いだり、警察の過剰な警備に抗議したりするなど、文字通りデモを見守る役目を担うもので、弁護士の有志がボランティアで行っている。小口弁護士は「自分はその末端の一人です。もっと精力的に活動している弁護士はたくさんいます」と語る。

「弁護士の使命は、基本的人権を尊重し、社会正義を実現することです。その使命がある以上、重要な人権の一つである政治的表現の自由が守られ、国家権力が不当に行使されないよう監視するのは、弁護士にとって当然の仕事だと思います。まさに今、弁護士の出番なんです」

 当日は、デモ参加者が行き過ぎた行動をしないよう忠告したところ、皆、素直に聞いてくれた。警察も、弁護士の言うことには、ある程度聞く耳を持っている。デモ隊および警察の双方が、弁護士を信頼してくれていることを肌で感じた。

「弁護士という立場だからこそ、デモ隊と警察側の両方を行き来することができます。そうした活動を通じて、政治的表現の自由の行使のお手伝いができる、というのは非常に良い仕事だと思います」

不合理に怒っていた子どもが、やがて大人になり、今は不合理を正すことができる仕事をしている。弁護士になって良かったですか、と尋ねると、間髪いれずに「良かったです」と答えた。

(弁護士ドットコムニュース)

 

小口 幸人弁護士
2010年4月司法過疎支援のため岩手県宮古市の公設事務所の所長就任。同所で1000件以上の相談に対応、同地で東日本大震災に遭う。被災者支援活動に奔走。現在は災害や刑事関係の委員会に所属しつつ家事事件や刑事事件等を扱う
所在エリア:
  1. 沖縄
  2. 八重瀬
事務所名:桜丘法律事務所