まつや清の日記 マツキヨ通信

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日本で始めての遺伝子組替えとうもろこしBt10の隔離圃場

2006年08月10日 | その他
 本日、消費者グループ「れんげ畑」、生活クラブ生協のメンバーとシンジェンタ社を訪問しました。とうもろこし、大豆の種まきが既に7月4日、5日に行われていたわけですが、マスコミ的にもほとんど注目されませんでした。

 シンジェンタ社側から、開発本部中央研究所技術顧問古橋嘉一氏、バイオテクノロジー広報マネージャー坂本智美氏など4人の方が対応し、「遺伝子組替え作物と生物多様性影響評価試験」と題するパワーポイントでの説明がありました。

 そのあと質疑に入りました。ポイントがいくつかあります。従来、遺伝子組替え作物は、アメリカで認可が出され、その輸入に伴って日本では生物多様性条約に基づき審査が行われます。そこでOKがでれば、輸入ができる、しくみです。

 今回、害虫抵抗性トウモロコシBt11、害虫抵抗性トウモロコシBt10、除草剤に影響を受けない大豆の3種類が許可になりました。Bt11は既にアメリカで許可が出ています。Bt10と大豆はアメリカでも許可が出ていません。

 輸入する為だけなら、アメリカの審査で許可が出てからでも遅くはありません。何故、同時申請であるのか、になります。日本でも商業栽培を始めようという意図に基づく今回の隔離圃場試験では、という疑問が出てきます。

 それに対しては、昨年の許可のないBt10がBt11に混じって混入するケースがあり、その際に「安全性に問題がない」ことがすぐに説明できるように、という点と、またアメリカで許可が出てから申請しては時間がかかる、という点の回答。

 組替え大豆に関しての質疑に移りました。除草剤耐性が野生の「ツルマメ」に伝播する可能性についてです。自家受粉であることで広がりはほとんどない、との回答でした。更に何点かについて質疑が続きました。

 そのあと、とうもろこし、大豆の圃場にいき現地説明を受けました。とうもろこしのBt11は許可されており、追加試験程度であるので、既に処分。Bt10については、遺伝子組替え、非遺伝子組替え、商業用の3種類をいくつもの分散播種。

 商業用が一番生育していました。除草剤試験を行う畝もありました。圃場は風除けの網で覆われています。大豆は、虫が入らぬようにときめの細かい網がかけられています。説明全体が、とにかくていねいに親切に行われました。

 ともかく、この隔離圃場の現実を多くの県民に知って貰わなければなりません。よく考えてみると、組換え審査結果は、アメリカからの輸入促進という事で、いつまでも日本が自給率を高めることができない、ということと同義です。

 では、日本が独自の遺伝子組み替え技術で自給率を高めるという選択があるのか、になります。結局、もう一度安全性議論に問題が戻ります。さて、この問題、どう考えますか?毎日食べる豆腐は大丈夫か?

※※ 尚 遺伝子組替え食品を考える会・河田昌東さん大豆の遺伝子組み替えに関しての質問状が出され、8月31日までに文書で回答するとの返答をいただきました。