まつや清の日記 マツキヨ通信

静岡市議会議員 まつや清の日常を毎日更新!

静岡県の医師不足と県立3病院の独立法人化

2006年08月26日 | その他
 国民医療費04年32兆円で過去最高、厚生労働省が医師不足で「地域医療支援中央会議」設置、無資格産婦人科病院「堀病院」と今日の新聞各紙で医療報道が重なっています。静岡県での医師不足の実体は、6月議会でも報告をされています。

 医師数に関する資料は3種類あります。医師・歯科医師・薬剤師併せた調査では毎年増加しており、2004年度で6395人で前年比で172人プラスです。医師は増えています。医療法に定める県内病院の04年医師数は標準を上回っています。

 常勤医師3464人、非常勤医師2233人で換算値は569人併せて4033人、標準数は2685人で1347人プラスです。病院が必要と考える05年医師数は常勤医師が3796人、現員は3125人で不足が621人、非常勤医師1412人、現員1709人で297人プラスです。

 常勤医師の不足を非常勤医師が補っている状況が伺えます。では、どの診療科で不足しているか、このデータは取っていないとの事です。そこで示されたのが、上記の医師・歯科医師・薬剤師合わせた6395人の診療科名ごとの02年度比較です。
 
 それによると不足はアレルーギー科3名、神経科6名、神経内科2名、外科28名、美容外科2名、脳神経科12名、心臓欠陥外科1名、産婦人科14名、産科15名、婦人科3名、耳鼻咽喉科2名、気管食堂科2名、麻酔科5名とまっています。

 こうした数値から医師の不足の実体と対策はどうあるべきであるのか。全体数は増えているが、診療科ごとに格差がある、その解消はどうあるべきか。県立3病院の独立法人化で対応が出来るとした議論がありますが、果たして議論されたのか。

 そこで、当局に独立法人化で何故医師不足が解消するのか質問すると「あの議論の趣旨は、公務員の枠がははずれると派遣がしやすいということです」。つまり、例えば産婦人科医療サービスをどうするかに対応した物ではありません、との事。

 この医師不足問題は、もう少し、資料の中身の確認から始めないと実態に近づけないようです。運営形態検討会の議論の再チェクが必要のようです。