ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

日本最古の茶園滋賀県甲賀市の「朝宮茶」の茶摘み作業。農家が大切に育てた茶葉

2024-05-07 | 滋賀県

「ワ~広いね~ここで茶摘みするんだって~頑張らないと~」と、お日様が燦々と降り注ぐ五月の茶園にやって来たミモロ。


ここは、滋賀県甲賀市信楽町朝宮という茶園が広がるエリアです。


日本茶の産地というと、京都の宇治を思い浮かべる方が多いはず…でも、実は、日本茶の歴史はここ近江の朝宮から始まったという説も…。

滋賀県南部の信楽町は、陶芸の町として有名ですが、良質の茶葉の生産地でもあるのです。

その起源は、約1200年前、延暦24年(805)に最澄が、留学先の中国から茶の種を持ち帰り、比叡山山麓およびここ朝宮に植えたことからとも…。
「え?栄西がお茶を伝えたんじゃないの?」とミモロ。そう、それより約400年前に、すでにこの地に茶が伝わっていたことに。
茶畑が広がる朝宮地区は、信楽盆地に位置し、標高300~400mの高地で、温度差が激しく、霧が発生したり、茶づくりに適した場所なのだそう。恵まれた土地で育った茶葉は、香りに優れ、芳醇な味わいから、歴代天皇にも献上され、また今も多くの茶人に愛好されているのだそう。
「知らなかった~お茶って、宇治や静岡って思ってた~」とミモロ。

さて、5月3日にミモロは、京都の茶道を愛するお友達に誘われて、「信楽町茶業協会」が主催する茶摘み作業に参加しました。
前日に信楽入りをして、朝8時にお迎えの車に乗って、茶畑へと向かいます。

この日の予定は、午後3時頃まで、目標の収穫量に至るまで茶摘み作業を行うのです。

すでに茶畑には、80人以上の参加者が…滋賀県だけでなく、京都、大阪、関東からの参加者もいるそう。


ミモロ達は、品評会に出展する上質の茶葉を収穫するため、茶摘みも丁寧にひとつひとつなされます。

まずは、協会員の茶農家の方から、茶摘みの仕方を教わります。

「茶葉の先の部分だけを、折るように摘んでください・・・爪で茎をつぶさないように…」と
摘む部分は、茶葉の先端の部分で一芽二葉だけ摘みます。

「それ以上摘まないで…また、茎の部分を葉からあまりはみ出さないように…早く摘まなくていいですから、丁寧に形を揃えるようにしてくださいね~」と。

「う~なかなかむずかしい・・・」

ミモロも他の参加者と共に、馴れぬ手つきで作業を始めます。

「機械で摘まないんだ~そっちの方が効率いいのにね~」と思いますが・・・もちろん、朝宮でも茶摘みの機械は導入され、バ~っと茶摘みが行われますが、上質の茶葉のためには、昔ながらの手摘みが最良なのだそう。

5月のGWは、その上質の茶葉を摘む限られた時期で、そう、「八十八夜」もこの時期です。つまり柔らかな新芽が育ち、それ以降は、茶葉はすくすく成長して、大きく、硬くなってゆきます。

「ここ何日かが勝負なんだ~だから、この時期に大勢の人を頼んで茶摘みするんだね~」と納得。
全国の茶葉生産地も同じように茶摘みを行います。近年の問題は、茶摘みをする人材不足。農家や地域だけでは、人材の確保が大変なのです。

「結構、キレイに摘むのコツがいるね~」と次第に作業にも慣れていきますが、なかなか大変。

ミモロもみんなと一緒に頑張ります。

作業をしていると、甲賀市の岩永市長が応援に…茶畑で作業する人を励まします。

「初めての参加ですか?ありがとうございます。信楽町は、陶芸で有名ですが、本当に優れた茶葉の生産地でもあるんですよ~。他にも甲賀市は、さまざまな魅力的なものが多く、それをもっとたくさんの方に知っていただきたいです。自然豊かで、歴史的にも重要な場所ですから、ミモロちゃんのリポートも期待してます」と。

「はい、京都だけじゃなくて、その周辺の地域の魅力も、もっとお伝えしたいと思ってます」とミモロ。
市長さんは、その後、ちょっとだけ茶摘みをして他へ移動なさいました。

さて、ミモロ達の作業は、途中、用意されたおむずび昼食とトイレタイムのため、茶畑を1時間ほど離れ、再び午後の作業がスタート。
1日中、日陰のない炎天下での作業は、思った以上に大変です。

ミモロの背中の籠にも、次々に摘んだ茶葉が…


ある程度、茶葉が収穫されると、それを一か所に集め、品質のチェックが行われます。


「本日の目標収穫量まで、あと10キロ…」との声。「え~まだ、終わらないんだ~」とさすがに参加者には疲労の色が…
「でも、終わるまで、頑張らないと…」とミモロ達は、さらに作業を進めます。


15時近く…ついにこの日の目標収穫量を達成!思わず、茶畑の各所で喜びの声が上がりました。


「終わった~」とミモロの顔にも安堵と達成感が浮かびます。

ミモロ達は、たった1日の作業ですが、茶畑を守り、良質の茶葉を育てるために、農家の方々は、年間を通じ、多くの手間をかけるのです。

最近は、抹茶など粉末の茶葉の需要は拡大しているものの、煎茶や玉露の消費は頭打ちだそう。
「そう、家に急須がないところ多いよね~」そう、特に若い世代は、急須でお茶を煎れて飲むことはほとんどないのが現代。「お茶は、ペットボトル入りのものを飲む…」という人ばかり。それはそれで茶葉の需要はあるわけですから、いいことなのでしょうが、急須でゆっくり煎れて味わう時間も素敵です。

さて、作業が終わり、参加者には、「信楽町茶業協会」から謝礼5000円が渡されました。


「これで、信楽に来る交通費と食事代なんかにできるね~」と。
ミモロも信楽の民間宿泊施設に2泊し、そこの食事代などをここから…
「なんか信楽の中でお金が動いただけかも…」と思いますが、ネコの手ながら、お役に少しでも立ててよかった…

夏になれば、新茶が販売されます。「それ楽しみ~」と思うミモロです。

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