夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

チャリティー落語会に行きました。

2011年05月02日 | ほぼ非映画(その他)
高校時代から20年ほど前まで、落語が大好きで、
しょっちゅう寄席へ足を運んでいました。

ところが、生来のアマノジャク気質だからか、
NHKの朝の連続ドラマで『ちりとてちん』が始まり、
なんとなく周囲の人が落語を聴き出して
天満天神繁昌亭が連日大入り満員になってからは
めっきり聴かなくなりました。

それでも、落語を取り上げた映画があれば、
やはり気になって観に行きました。
特に『寝ずの番』(2006)は、昔よく拝聴した桂吉朝さんが落語指導をされたと聞き、
お亡くなりになったことを本当に残念に思いながら観ました。

なぜか久々にとても落語を聴きたくなって、
先週の平日の昼間、桂米朝一門のチャリティー落語会へ行ってきました。
昼の部=桂南光さん、夜の部=桂ざこばさんか、
ほならやっぱり昼の部やろ。ざこばさん、すんません。

まずは、二乗、団朝、米輔、米團治、南光による落語5題。
南光さんの闘病日記はさすがというしかなく、大爆笑。

心の中で深く詫びたのは米團治さんの噺を聴いたとき。
いつまでも小米朝の印象が抜けず、ろくに聴きもしないでごめんなさい。
めちゃめちゃおもろいじゃないですか。
吉朝さんがご存命なら襲名されていたはずの米團治。
米朝か米團治か、小米朝さんがどちらを襲名することになっても
ものすごい重圧だったにちがいありません。えらかったなぁ。

中入りの後、桂すずめこと三林京子さんの踊り。
米二、歌之助、雀太、小鯛による小噺があり、
続いて、こごろうと雀喜の漫才。
雀喜さんはこのホールでの初舞台が落語ではなく漫才となってしまったそうな。

まさか落語会で泣かされるとは思いませんでした。
ハーモニカ演奏のむ雀さん。
脳梗塞で倒れ、右半身の自由が利かない彼は、南光さんの介添えで登場し、
『赤とんぼ』と『ふるさと』を演奏。
『ふるさと』では客席のみんなが静かに歌を乗せ、涙止まらず。
ばっちり笑いを取っていた南光さんの感極まっていた姿にもグッ。

ざこば一門の雄壮な和太鼓演奏が終わると、チャリティーオークション。
会場にはざこばさんも現れ、南光さんと最高の掛け合い。
いじられ役に撤した米團治さんも可笑しいのなんのって。
車椅子に乗った米朝師匠の姿にまたしても涙ぐんでしまいました。
どうかいつまでもお元気でいてください。

前述の『阪急電車 片道15分の奇跡』も泣けましたが、こっちのほうが涙ぼろぼろ。

また寄席に行きたくなりました。

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