防府が舞台となった 「 峠の声 」
防府競輪場
新人の頃は中国自動車道の山口インターから
国道262号線を通って防府競輪に参加していた。
防府のまちへと通じる佐波山トンネルと抜けると
防府の町並みが見渡せた。
国道262号線を突き当たると佐波川が流れ、
川沿いから山を越えると防府天満宮があり、
防府競輪場があった。
『 小鯖岳から大鯖岳に連なる尾根径を北東にすすむと、
径はゆるやかな下り坂となり熊笹の生いしげる鍛冶ケ原に出る。 』
そんな書き出しから始まる 「 峠の声 」 は、
伊集院さんの著書の中でも好きな作品である。
目を閉じると鯖山の松や岩が浮かんでくる。
『 太郎岩にたどり着くまでに、富子は三度立ち止まり、
五三男に声のことをたずねた。 』
「 峠の声 」 と、防府競輪で優勝した帰りに観た佐波山と重ねていた。