ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

ライナスのブランケット

2017-09-18 | アメリカ事情

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ナイロン・トリコットという布、最近はあまり需要のないスリップ、ハーフスリップなどのランジェリーやネグリジェなどによく使われる生地である。触るとすべすべで、ひんやりしている。この生地を二枚重ねて間に薄く綿をいれて作るキルトの制作を学生だった1970年代に、よく手伝った。下の写真はベイビーブランケットだが、私が手伝ったのは、結婚祝いのためのだったから、これよりもかなり大きい、キングサイズやクイーンサイズのブランケットだった。キルティングは、まさにその時期習った。一人だと、気の遠くなるような作業だが、多くの婦人方とフレームにはりつけた生地を囲んで、わいわいと世間話しながら手を動かすのは、楽しかった。出来上がりがいつも綺麗で、シンプルなのに豪華なキルトが嬉しかった。


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下のキリンのキルトブランケットはベイビー用。あんなに流行っていたナイロントリコットのキルトだったが、最近は滅多にお目にかからない。Etzyで、少数の人が売っている。恐らく子供用品に不可欠な難燃・防炎加工が施せないからかもしれない。しかしながら、難燃性・防炎加工のされていない生地で作られる子供衣類や寝具は、ナイロン以外にかなりあるのも事実である。要するに、常識を持って使用すれば、安全に使えるということだろう。

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私の子供達の幾人かはこの生地が大好きで、使い古しの私のパジャマを引きずり回していたものである。パジャマ形態のままでは如何にも体裁が良くないので、解体して糸をすべて抜き、子供達に渡した。末娘は、内緒だが、今でも隠し持っている(!)。もう原型をとどめない只の小さな布きれなのに、夜眠る寸前までそれを手に握っていたものである。


この小さい人は、この布きれなしには眠れない。 

 

 

 

孫息子達も負けていないかのように、この生地が好きで、まだ新生児だった頃、泣くとこの布にくるんであやすとすぐ寝付いた。上の孫には、午年生まれなので木馬をキルトしたこの生地のブランケットを上げたが、それは冬用になった。春夏用は一ヤード四方に切って、周りをかがっただけの物を愛用している。夏の厳しいここでは、そのほうが気に入られている。


下の写真の孫も、然り。この子は全くライナスそのもので、指しゃぶりのお供がこれである。ちなみにこの子の父親は三男だが、この三男は、幼稚園に入る寸前までおしゃぶりをしていたので、歯科医や小児科医に相談したら、両医師は、無理にやめさせないで、自然にやめるのを待つほうがいい。精神科にかかるよりも、歯科矯正のほうが安い、と言った。結果親指にタコができるほどおしゃぶりしていたが、ある日、小さな切り傷を作った。「これは重症で、お口にいれたら、外因性キャンデイ拒絶症になりますが?」と私はうそぶいたら、パタリとやめた。 

 

 

フロリダのこの小さい人もこの布がないと。

 

去年の暮れに生まれた孫娘一人と今年生まれた孫娘の二人にも、もうすぐ淡いピンクの同じ生地で作る予定である。こんなことも、家族の歴史の一つなのかも。

コメント
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