ままちゃんのアメリカ

結婚42年目のAZ生まれと東京生まれの空の巣夫婦の思い出/アメリカ事情と家族や社会について。

猫の物語

2021-02-19 | ユーモア

古代ペルシャの美女猫

A Cat's Tale: A Journey Through Feline History by Dr. Paul Paul Koudounaris

「猫の物語:猫の歴史の旅」から。

 

 

 

死を視覚感覚文化として捉えることが専門の美術歴史家のポール・コウドゥナリス博士は、書こうとしていた世界中のペットの墓地の探検に取り組み始めたのだが、調査中に驚くべき、しかしほとんど忘れられている歴史的な猫についての膨大な物語を知るに至った。  

たとえば、1890年代にサンフランシスコのプレシディオに駐屯していた大佐という名前の軍所属の雄猫を知った。この猫がこれまで知られていたネズミ捕り猫たちの中で、最高の猫であるとわかり、即座に研究調査を猫の歴史に方向転換した。 

そして猫の物語を書くアイデアを思いついたのだった。「これは猫の歴史であり、コスプレであり、私たちの人生のすべての猫へのラブレターです。」

ポール・コウドゥナリスは、2011年のある晴れた日の午後にロサンゼルスのノースセントラルアニマルシェルターを訪れた。その時これから出版されるであろう彼の歴史本へのひらめきを与える猫をアダプトするとは、夢にも思わなかった。

しかし、彼がそこのドアに向かったとき、縞模様の足が檻の壁から手を伸ばし、彼のシャツを引っ張ったのだ。それは生後6か月の茶色のぶちとも言える猫だった。その意図的にも見える緑の瞳は、コウドゥナリスにこの猫が彼と一緒に家に帰るつもりであると示唆していた。

この雌猫、ババは、コウドウナリスが彼女の最愛の仲間になっただけでなく、彼の新しい本、猫の物語:猫の歴史を通しての旅のナレーターとモデルになった。先史時代や古代エジプトから啓蒙主義や新世界に至るまで、何千年にもわたって書かれたこの本は、数十匹の猫の英雄的で悲劇的で心温まる信じられないほどの物語が満載だ。

預言者ムハンマドの仲間であるムエザ(「チェリッシュド」)や、パリの路地猫であった1963年宇宙へ送られたフェリセットなど、キャラクターの多くは、最も有名な猫たちである。こうした猫の歴史が注目に値すると再発見し、それに関しての本を出版するのはコウドウナリスの功績であろうか。

猫の物語は、猫の歴史に関する数十冊の本の1つに過ぎないが、実際には猫写真を通し、猫の立場、猫の声で語られ、描かれている豊穣な書籍である。ババは歴史上の実際にいた猫たちの物真似として機能し、歴史的な人物や似顔絵に扮し、この本全体に登場している。

「私たち猫は非常に長い間人類と同盟関係にあり、あなたが犬のためにソブリケットの「人類の親友=犬」などの本を購買予約している間に、私はあなたに別の選択をする理由を提供するかもしれません。」

その本から数例ババ扮する歴史上の事実をお見せする。

 

 

ジュリアス・シーザーの軍隊は、ローマの店をネズミから守るために猫を使用し、その猫たちははるかブリタニアまで軍隊を追従した。一部のローマ軍は、盾に猫の印さえ付けた。 (ポール・コウドゥナリス) 

 

フランスのルイ13世の司教であったリシュリュー枢機卿は、在任中鉄拳を持って支配したことで悪名高い。しかし、彼は猫が好きで、常に少なくとも1ダースの猫が彼の周りにいた。リシュリューの時事記録者の一人が彼について書いたように、「フランスのミトラの暴君は、ミャアと鳴く種の近くにいる時だけ人間らしさを見せる。」 (ポール・コウドゥナリス)

 

ナポレオン・ボナパルトはかつて「2種類の忠実度があり、それは犬型(全般の信頼を持ちつ持たれつ)と猫型(たまに忠実であるが、滅多に忠実ではない)である」と言って猫を嫌っていた。彼は、パリの路上でネズミ捕りとして猫を飼育するという考えに抗い、代わりに毒を使用することを好んだ。その結果、齧歯類だけでなく人間にも病気が伝染した。 (ポール・コウドゥナリス)

 

17世紀のフランスでは、宮廷の婦人たちは、膝にのせて可愛がるような愛玩用小犬ではなく猫を飼うという新たな洗練された流行の一つとして受け入れた。オルレアン公フィリップ1世の妻であるエリザベート・シャーロット王女は、「猫は世界で最も魅力的な動物である」と宣言した。 (ポール・コウドゥナリス)


猫はアメリカの西部辺境地(フロンティア)で人気のある「商品」で、希少でもあった。中西部の起業家は、猫をまとめて購入し、南北ダコタ州に出荷することで、通常の3倍の儲けを得ていた。 1880年代、アリゾナ領域では猫は10ドルで売られ、当時は巨額な値段だった。アラスカでは、猫は文字通りその体重に見合うだけの金と同じ価値があった。 (ポール・コウドゥナリス)

 

独立戦争から間もなく、米国は年度予算に猫のための財源を確保した最初の国となった。ネズミの個体数を抑制するために雇用された郵便猫には、年間約1,000ドルが割り当てられた。各場所で処理された郵便量に応じて、資金は各町村に分配された。 (ポール・コウドゥナリス)

 

          

19世紀初頭までに、猫は米陸軍の物質配給店(カミソリー)倉庫での標準装備の一つで、陸軍敷地内の各猫の年間維持費に18.25ドルが割り当てられていた。 (ポール・コウドゥナリス)

 

アメリカでは、多くのカウボーイは猫と一緒に旅し、それは貴重なネズミ捕りとしてだけでなく猫の友達にもなった。猫を仲間と捉える考えは徐々に浸透し始め、マーク・トウェインや詩人のサイ・ワーマンなどの作家によって広まった。 (ポール・コウドゥナリス)

 

ポップアートのパイオニアであるアンディ・ウォーホルは、一度に最多25匹の猫を飼っていた。すべてシャム猫で、1匹を除いてすべてサムという名前だった。ウォーホルは1954年に名声を得る前に、猫のリトグラフの本を出版した。この本は現在、数万ドルで販売されている。 (ポール・コウドゥナリス)

 

ちなみに、このポール・コウドゥナリスの本はアマゾンで購入できる。ハードカバー本は$22.91、キンドル版$14.99、又日本アマゾンでもハードカバー本は3,144円、キンドル版で2,393円である。

私はこの本の2020年の出版よりも早く、すでに、

SANGO! キジトラ猫と魚と私


ねこなんて大っ嫌い

で、醍醐ちゃん、苺ちゃん、林檎ちゃん、そしてポンちゃんの扮装を毎日のように拝見しては笑顔になっている。そしてお二人の巧まざるアイデアと制作に脱帽している。そう、犬派の私は猫アレルギーがあり、飼えないが、幼い頃はいつだって猫たちはそばにいて育ったのだった。

 

    

 

 

 

    

コメント (4)
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