フェンネル氏の奇妙な生活

気付いた世界の中の小さな出来事と水彩画と時たま油絵と思いついたことを爺さんが一人語りいたします。

先生

2009-03-15 09:33:05 | Weblog
小学校1年生の担任だった先生がこの春に逝った。79歳だった。こんな絵を書く人の奥さんだった。


先生は,数多くの生徒の1人の僕は覚えてないけれど僕には、小学校ではじめてであった先生だったから覚えている。この絵は、地元の新聞に載ってた。先生のご主人が,結構有名な絵描きだから追悼をこめて弟子が選んだ絵に思い出を語ると言う形式で連載されていた。その中の一つにこの絵があった。「原っぱ,泥酔」と言うタイトルで酔っ払って寝てるのは画家で、その姿をスケッチしたのは先生だと言うエピソードが語られていた。画家を見送りいつしか10年目の春,先生は,絵の中で待つ夫の傍らへと安らかに旅立たれたとあった。いい夫婦だったんだなと改めて思った。帰って行けれる絵があるのだからなんのためらいもなく、原っぱで寝てる男のそばに座って空でも眺めているんだろう。明るく穏やかな色彩の囲まれて本当に幸せな人生だったんだなと思いを馳せた。この先生は、弱虫だった僕を一生懸命面倒見てくれた。立った一年の付き合いでしかなかったけど画家の奥さんだったからか豊な感性を持った人だった。時折懐かしく思っていたけど、もういないのか。だけど,この絵を見るたび僕なりに思い出すだろう。合掌。
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