夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

「BABYMETAL 5大キツネ祭りin JAPAN -銀キツネ祭り名古屋-」参戦記 その2

2017-08-15 15:01:34 | ライブ
定刻より7分ほど遅れて、客電が落ち、5大キツネ祭り共通のSU-METALヴォイスによるIDZ紙芝居風ピット注意事項紙芝居が始まった。
それまで白幕に移されていた骨さんの注意事項イラストはとても解像度が高く、布のスクリーンに投影しているとは思えないほど綺麗だったのに、
紙芝居になったとたん解像度が落ち、ぼやけた映像になってしまったのが残念なところ。SU-METALの声もこもって聞こえる。
一番受けたのは、クラウドサーファーに対する注意事項で、英語なのにサーファーのことをSU-METALが「OKURIBITO」「OKURIBITO」と連呼しているところ。
すっかり定着してきた感があるこの呼び方ですが、SU-METALが真面目にしゃべるとくすくす笑える。
そして定番の「諸君、首の準備は出来ているか?」2連発。否が応でも盛り上がってまいりました!

1 BABYMETAL DEATH
やっぱ初めはこの曲じゃないとね。
イントロが始まったが、予想どおりの爆音。イヤープラグ装着してて正解。それでも音圧が強く低音が耳の中で飽和している状態。
ドラムとベースの音に潰されてギターの音が聴こえづらい。ZEPPなのでスピーカーは持ち込みじゃなくてZEPP備付けのものだが、どうも使用期間が長く耐用期限間近のように思えた。
この爆音とはいえ低音の分離が悪すぎる。安っぽいサブウーハーのような鳴りになっている。音質にはあまり期待していなかったが、これも予想どおりといったところ。
しかし、周りではイヤープラグなんか誰もしていないが、みんな耳大丈夫か?
ステージの白幕を見た瞬間から期待していたとおり、イントロで3人のシルエットが映し出され、ルーティンの腕の動きに合わせて、影が動き出す。
初めて見たBABYMETALのBDがThe Forumのライブだった。3人の映り方がこの人はちょっと違い、ドラムの青山さんも映り込む感じだったが、
とにかくロンドン初公演の観客のすさまじい熱量とこの演出が相まって、毎回興奮を禁じえない大好きなシーン。
これが目の前で見られるなんて、キツネサインを掲げてオイオイ声を出しながら、かなり胸熱。
白幕切り落とし。歓声が上がる。
が、見えない。3人の姿がほとんど見えない。神バンドに至っては全く見えない。
あちゃー、この位置じゃお立ち台に上がらないと、胸上どころか顔がちらちら見える程度なのか。やっちまったのか俺は。
「B、A、B、Y、」とコールするところで、YUIMETALとMOAMETALがお立ち台に上がった。
正面の下手側のお立ち台にYUIMETALが立つ。
この日のために、ディスポのコンタクトレンズの度数を上げてきました。離れたところがよく見えます。
その代わりに最近老眼も入っているので近くにピントが合いません。完全にこの銀キツネ祭り仕様です。
東京ドームRED NIGHTの時は3塁側の花道のほぼ正面にいたのに、近くに来てくれたのはMOAMETALと大村さんだけだったので、SU-METALとYUIMETALは肉眼では見ていません。
捲土重来、この機会を逃してはその御尊顔を肉眼で見ることなどいつ叶うものか。ようやくYUIMETALが肉眼ではっきり見えています。

「ぷにぷに」

いやね、今年のレッチリサポートツアー、LAワンマン、KORNサポートツアーとファンカムはしこたま見ており、YUIMETALがここ数年でぷにぷに度MAXであるのは知っていたんですよ。
スッキリしたシェイプのYUIMETALもいいですが、自分はぷにぷにしてた方がいいなと思ってました。
眼前に現れたYUIMETALはイメージのままのぷにぷに加減でしたが、なんでしょうこの衝撃は!
18歳になって最近顔だちがちょっと大人びてきたとか、クールビューティだとかツイートされておりましたが、
確かに以前と比べれば子供っぽさが抜けてきた印象がある顔立ちなのに、ほっぺが「ぷにっぷに」なんですよ。ちょっと脳の処理が追い付いていません。
そして本当に驚くほど色白。屋外が多かったKORNサポートツアーでの若干日焼け残り感があるSU-METALとMOAMETALに比べ、なんだこの色白透明感は!
顔色悪い系の顔の白さとは対極にある、そう透明感。白人の色の白さとも違う日本人の色の白さ。
YUIMETALってやっぱメラニン色素が少なくて、日光に当たっても黒くならずに赤くなるタイプだね。肉眼で見て確信したわ。
和風、童顔、色白で最近の若いタレントさんとかではあまりお目にかからないタイプだと思っていましたが、
18歳になったここに来てぷにぷに度MAXなもんで、本当に「唯一無二」、いや違った「ゆいいちぷにぷに」です。
真剣そのものの表情から足元の最前列付近に視線を落とし、微笑、そしてにっこりと笑顔になられたYUIMETAL。
この時点で自分の意識はその暴力的なまでの「ぷにぷに」に浸食、いや、これはもう凌辱されたといった方が正しい。
だっていい年をしたオッサン頭の中が「ぷにぷに」で埋め尽くされているのだからこれはもう辱めでしかない。
「これはまさに、ぷにぷに界のデスメタルやー!」(彦摩呂感でお願いします。)
さらにYUIMETALのキレのある動きとの対比が「ぷにぷに」をさらに増殖させる。
えー、結局、ライブ中はもちろん、そのあとずーっと頭の中が「ぷにぷに」で埋め尽くされたままでした。
見てはいけないものをみてしまった感覚でした。なのに既に意識が浸食されているため、
YUIMETALから視線を移そうと思っても、視線がYUIMETALにロックオンされたままでYUIMETALから外せないのです。
下手側に位置したために、MOAMETALの姿はお立ち台に立った時ぐらいしかはっきり見えなかったし、
SU-METALは比較的よく見えたのですが、あまりお立ち台に上がらないうえにステージ奥側にポジションをとっていることが多く見えづらい。
さらにSU-METALのソロ曲なしと悪い条件が重なり、YUIMETALが上手にポジションチェンジして見えづらくなっているときと、
YUIMETALとMOAMETALが観客に背中を向けてSU-METALの方を向いている時以外は、ずーっとYUIMETALを見ることになってしまいました。

ただカワイイとかそういう感覚ではなく、何でしょう、視線が外せなくてずっとYUIMETALを見ていると、妙な感覚に襲われてくる。
ああ、魂が吸われる感じってこんな感じなのか。
圧縮されて、暑くて、酸素が薄くなって意識が朦朧としているわけじゃないのに、このトリップ加減は。


ここまでお読みいただいた方、大袈裟すぎるとかただのYMYで気持ち悪いとかお思いになったかもしれませんが、
実際にこうなりましたので、嘘偽りなくその時の感情を文字に表しました。それほどこの夜のYUIMETALは特別「ぷにぷに」でした。

2 メギツネ
2曲目でメギツネかよ!うれしい!
ここは東京ドームのスタンドじゃないので、心おきなく「ソレ!ソレ!ソレ!」とジャンプしまくりました。
視線はYUIMETALにロックオンしたままでしたが、SU-METALの歌声はちゃんと聞いてましたよ。この爆音の中SU-METALの歌声はイヤープラグを突き抜けてきます。
しかし、2曲目ということもあり、メギツネの一番高いキーはちょっと辛そう。
ただ、後半になればなるほど調子が上がってきたので、やはり喉の調子もスロースターターなのかもしれません。
この爆音にかき消されないSU-METALの歌声ですが、ちょっとボーカルの音量が小さいような気がしました。これはPAの調整の具合なんでしょうか。
さらにバックの音が少なくなり、SU-METALのボーカルだけに違い状態になると、ボーカルがすごくデッド、つまりちっとも響かない状態なのが分かりました。
これはなかなかボーカルとしては辛い。音響的にうまく聴こえる要素がほとんどない状態だもの。
そもそもBABYMETALではこれ見よがしのビブラートは封印されているし。こんな状態でライブやってるんだね、SU-METALは。
SU-METALを鍛えるために意図的にやってるとすれば、KOBAMETALは相当厳しい人だと思います。
曲間のSU-METALの煽りはやっぱり英語。英語もいいけどSU-METALの日本語聴きたい!

曲の中盤「おーんなはじょゆうよー♪」のパート。
YUIMETALは見えない位置にいたので、もちろんMOAMETAL注視!
なんとインド舞踊か、ビートたけしの「冗談じゃないよ」かというほど首を横に激しく動かしているのが確認できました。
MOAMETALさん、ホーム名古屋で気合いが入っているのか、リラックスしてるのか激しいな。
SU-METALの「なめたらいかんぜよ」で後ろの女性専用エリアから赤い歓声が!思わずにやける。
やっぱメギツネいいな。まさに祭りって感じ。みんなで盛り上がれる。これを超える和風ラウドの曲は今後作れるんだろうか。それがむしろ心配。

3 神バンドソロ→あわたまフィーバー
はいはい、来ましたよ。神様たちのソロの時間ですよ。
今年のレッチリサポートツアーあたりからやってる、CMIYCの前の神ソロからのあわだま。これ大好きです。
そこまで、全くお姿を見ることができなかった藤岡先生、お立ち台に立ってようやくそのお姿が。
あれ、ソロなのにフライングVシェイプのE-ⅡArrow-7赤黒を持っている。大村さんも同じ。ソロの時に赤黒のArrow-7とは珍しい。知ってる限りでは初めてかも。
最近の藤岡先生のソロ、激しめで好き。KORNサポートツアーでのフレーズともまたちょっと変えてきた。ソロのあとお立ち台上からかなりピック投げてた。
大村さんは、このソロフレーズは変わらないね。なんか安心する。銀のエクステを付けた大村さん特にカッコいい。
上さんの証言によるとによると女性専用エリアの方が「大村様ぁー!(はーと)」と叫んでいたらしい。
キター!BOHさんキター!(自分のSNSアイコンはBOHさんのイラストです。)
やっぱBOHさん、頭小さい。スラップの低音がベンベン腹にくるよ、腹に。
AGAと書いてハゲと読む。今日のBOHさんの後頭部ペイントは銀だったのか、名古屋だったのか? さすがにそこまでは見えん。
やっぱBABYMETALのドラムは青山さんなんよ。これでなくてはならんのよ。
ドラムのフレーズもちょっと変わってたな。ドラムソロの途中で立ちあがるパフォーマンスが来るかと思って期待してたが、それはなし。ちょっと残念。
今日はライブハウスなので、心おきなくあわだまダンスに相の手ジャンプ!
特にSU-METALの「うたってー!」「もっとー!」がほんと好き。耳がとろけそう。ジャンプしながら「AH-、YEAH!」と叫ぶ。チョーあがる!
ポップとラウドが綯交ぜになって耳が攻められ、目には美少女3人が笑顔でのあのダンスで目が攻められる。このわっけわからず楽しい感じがBABYMETALの真骨頂。
上田剛のこのポップよりのセンスはBABYMETALにドンピシャ過ぎて堪りません。

4 ヤバッ!
「ヤバッ!」は、YUIMETALの動きを堪能する曲です。
昨年のボストンでのライブでYUIMETALのみを写したファンカムがありましたが、それを肉眼で実践する時がやってまいりました。
まあ、予定外にYUIMETALロックオン状態になっていたので、そうならざるを得なかったのですが。
やはりYUIMETALはキメが強い。止めるところはピタッと止めるので動きにキレがある。
動きがシャープ。表情のキメも非常に強く、キメ顔から笑顔の落差が大きすぎて堪りません。
キレキレの動きにぷにぷにのほっぺ、このギャップだよね。この振れ幅にみんな持っていかれるんだ。

5 ド・キ・ド・キ☆モーニング
あわだまとドキモが同時に聴けるのは銀だけ。
今でこそBABYMETALの曲の中ではポップ寄りの1曲という立ち位置になってしまいましたが、バックは十分ヘビー。
これに思いっきりポップなメロディーが乗る。この違和感こそがBABYMETALなんですなー。
「いまなんじー?」って、前いたメタラーさんも叫んでたよ。
見せ場のお立ち台寝転がりは全く見えず。3人が視界から消失した状態。
最前列のみ悲鳴に似た歓声が上がる。
肉眼で見たいような、見てしまったらそれこそ大変なことになりそうな。

6 Road of Resistance 
ライブの中盤でのRoRも珍しい。まだまだ体力十分。
銀だけに初見のメイトが多いらしく、ピットの中での人の動きはほとんどない。
ジャンプしたり、コールしたり、キツネサインを掲げたりと十分盛り上がっていましたが、中にはノルのも忘れてすっかり見入ってしまっているメイトさんもちらほら。
小箱は自分も初めてですが、ほんとに強力すぎるので思わずぽっかーんっていうのもわかります。
旗の演出はいいね。RoRの旗の時はMOAMETALが下手に来る。旗の担ぎ上げ方の癖なのか、旗がポールに絡まってしまった。メトロックの時もそうだったような。
そしてSU-METALのモーゼ人海割アクション。後方なのでよくわかりませんでしたが、小規模ながらWall of Deathの動きが。「Wall of Death!」のコールはなし。
「WOW WOW」のところはキーが高くであまり大きな声が出せませんでした。普段から大きな声を出してないと、いきなり大声は出ないもんですね。
ノリが悪かったという意見もありましたが、確かに曲終りの歓声がすぐ途切れてしまうかなって感じはありましたが、
自分も含めて初見の方が多そうだったので、それなりに盛り上がってましたよ。初めての小箱ライブが当たってメイトさんの方が緊張していたような感じを受けました。
お立ち台に乗ってSing It!を要求するSU-METALはリラックスした表情。
東京ドームBlack Nightのときの完全憑依状態SU-METALを見ていますが、小箱ではこのぐらいのテンションの方がいいみたいです。
喉の調子もだいぶ上がってきた。ロングトーンが伸びる。

7 ギミチョコ‼
そして、じらしギミSEからギミチョコ!突入。途中のコール&レスポンスなし。
まさに怒涛のギミチョコ!あ、MOAMETALがSU-METALにつんつん(または耳はむ)してるか見るの忘れてた。この日はやってなかったのかな? YUIMETAL見過ぎの弊害。
曲中に上手中ほどから送り人が送られるのを確認。送る人が慣れてなかったようで、なかなか前に進まないため、送り人が途中から自らローリングして行きました。
ほかの曲ではサーフはなかったかな。

8 KARATE
ここからカラテだよ。思わずイントロのリフでヘドバンだよ。
やたらとコール&レスポンスを挟まず、初期のSU-METALがYUIMETALとMOAMETALを引き起こす演出が復活。新鮮でいいのだが、お立ち台どころが舞台上に寝転がられると見えるわけない。SU-METALが2人の腕を引っ張る肝腎なところが見えなくて残念だな。立ちあがったところからは見えるんだけれど。
SU-METALのボーカルも尻上がりに調子が出てきた。「はしれー!」のところは、いつ聴いても気持ちいい。

9 ヘドバンギャー!
まだまだ体力十分だ。このイントロを聴くとドームBlack Nightの超ロングヘドバンを思い出す。
この曲は3人の距離が割と近い。YUIMETALロックオンはまだ解除できてないが、視野にSU-METALが入るようになった。
今まではショートマイクスタンドを使うボーカリストといえばフレディ・マーキュリーだったが、今では完全にヘドバンのSU-METALだ。
クリスタルで飾られたマイクスタンドが照明に反射して美しく光る。
土下座ヘドバンはもちろん見えるわけがない。その間は「ヘドバン!ヘドバン!」と叫びながらSU-METALに見入る。
SU-METALはイケメンだな。かわいらしい表情を残しながらも、顔つきはすっかり大人びている。リラックスしたSU-METALは美人というより、イケメンという感じが強い。
この容姿にこの歌声、しびれる。

10 THE ONE
最後はやはりこの曲でした。
ドラムが休止の部分では、BOHさんベース音が超でかい。なんだかんだでベースが一番低い音出せるからな。
ZEPP備付けのラインアレイスピーカーの性能があまり良くないのか、それともPAの加減か、音圧重視はいいけれどさすがにちょっと締まりがなさ過ぎかな。
この音圧をキープしたまま低音の分解能力があったらと思った次第。なかなか両立しないんですけどね
黒いOne袈裟は、リニューアルしてシルバーになりました。質感も若干ドレープ感のあるものになったので、こちらの方がいいと思います。
ロックオンしたままのYUIMETALの顔を見ると、明らかに紅潮して赤くなっている。色が白いので、顔が紅潮した時の綺麗さといったら… 
上さんもこの曲の時の真顔から笑顔になったYUIMETALにやられたといっとりましたが、それは必然。
会場の冷房は途中からガンガンに効きだして、ピットにいる方は密着がない限り全然暑いとは感じませんでしたが、あれだけ動いた後にこの銀袈裟被ると相当暑いようです。
以前ライブ写真で紅潮を通り越して顔が真っ赤っかのYUIMETALを見たことがありますが、この日はそこまでには至らず、ほどほどの紅潮加減とぷにぷに具合の絶妙さよ!

今日分かったこと:The Oneって曲は紅潮したYUIMETALのぷにぷにを見るための曲だった。

そんなもんで、MOAMETALの手が袈裟の袖から出なくてジタバタしていたというお宝場面に全く気付きませんでした。もったいなかった。
この曲の途中でYUIMETALとMOAMETALが観客に背中を向けてSU-METALの方を向くというところがありますが、
SU-METALは目だけを動かして2人の顔を見て、半笑いというかほとんど笑っている状態というのには気づきました。2人でSU-METALを笑わせにかかっているのは確実。
ほんの数回オリジナルの日本語バージョンをやっただけで、あとはずっと英語バージョン。
SU-METALの英語力のためだとは思ってますが、SU-METALの日本語の綺麗さに惚れているところがあるので、たまには日本語バージョンやっておくれよー。
The One締めということで、See Youも神バンドによるピック&スティック投げもなし。またSee You出来なかった。キャッチは出来なくてもピック&スティック投げ見たかった。
これは、いつ当選するか分からない次のライブに持ち越しDEATH!


55分間のライブ。モッシュに巻き込まれることもなく、送り人に頭を蹴られることもなく、密着すらなくて暑くもなく、
ほとんど体力の消耗がなかったので、この状態ならあと1時間くらいいけそうでした。
前の方で圧縮されていたメイトさん申し訳ありません。ものすごく快適な環境(音響以外は)で楽しませてもらいました。
結論としては、生のYUIMETALを見るときは気をつけろってことです。魂が吸い取られそうになります。
BABYMETALを表すキーワードとして「innocent」という単語があげられます。
英語のinnocentは必ずしもいい意味でばかり使われるとは限りませんが、BABYMETALを表すにはこの単語がピッタリきます。
あえて日本語に訳すならば「無垢」でしょうか。ロックの初期衝動、アイドル的なものへの憧憬、それらを初めて感じた頃の自分に大の大人を戻してしまう存在。
音楽を純粋に楽しめていたあの頃へ戻れる。
コリン・テイラーがインタビューでBABYMETALの魅力を語っていた中でのキーワードが「innocent」。
そのインタビューで引き合いに出されていたのはKISS。「BABYMETALはとにかく見て楽しいとの言葉。
ああ、やっぱりそうなんだと思った。ルックスを含めてメタルのゲートウエイとして捉えているんだなと。
そして今日知りました。あまりにもinnocentなものは、すっかりinnocentさを失いかけているオッサンには暴力的に迫ってくるものだと。
ああ、YMY。

ライブが終わり、コインをドリンクに交換して外に出る。風は収まったようだ。
外に屯しているメイトさんは興奮さめやらぬという感じではなく、ちょっと呆然としているような雰囲気。
SU-METALの生歌、MOAMETALの生笑顔、そしてYUIMETALの生ぷにぷにを目の当たりしたら、そうなっちゃうよね。

ホテルに戻ってから、上さんと打ち上げへ出かける。
場所はメガデスのムスティン大佐が名古屋公演の時に痛く気に入りアメリカへ持って帰りたいといったことで知られる(店の壁に貼ってあった店からのお知らせ的なものに書いてあったので思い出した)世界の山ちゃんへ(ほんとはたまたまです)。幻の手羽先は胡椒辛くてビールによく合う。
意識がすっかりYUIMETALのぷにぷにに浸食されているためか、なぜか酔わない。
上さんは女性専用エリアの2列目を確保できたのでちょっと遠かったけど人に遮られることなく、3人の姿がよく見えたとご満悦。ジャンプしまくってたようです。
上さんも基本的にYMYなのだが、The Oneのときのゆいち、じゃなくYUIMETALの満面の笑みにすっかりやられちまったと申しておりました。


●8月9日(水)
次の日はぷにぷにの余韻を残したまま

地元喫茶店で小倉トーストのモーニングで朝食
 ↓
すうさんも行ったという名古屋城観光
 ↓
昼食に昨日食べそこなったひつまぶしを堪能
 ↓
おみやげ買って新幹線で帰宅

という行程でした。
新幹線の中でその日の白キツネ祭りのことが気になりつつ、つい爆睡してしまいました。

音楽の感想をなるべく書きたかったのですが、そこは3人があまりに魅力的すぎるために見た目中心の感想となってしまいました。
改めて書きますが、YMYの気がある人は初めてYUIMETALを肉眼で見るときは気をつけましょう。脳内がぷにぷにになってしまいます。
YUIMETALはたぶん現在がMAXぷにぷに状態だと思われるので、こんなぷにぷになYUIMETALが見られるのは今だけ!
この5大キツネ祭りで生YUIMETALを見られた人は幸いです。魂の救済、ではなく魂が吸い取られそうになるという希少な経験をすることが出来たでしょう。

さて、この状態のまま、来月は巨大キツネ祭りSSAです。ピットありの大箱は初めてなので(自分はシートですが)盛り上がってまいりましょう!
ただ1日目しかチケットを確保していないので、2日目のピットの追加販売があることをキツネ様にお願いする日々が続きそうDEATH!

「BABYMETAL 5大キツネ祭りin JAPAN -銀キツネ祭り名古屋-」参戦記 その1

2017-08-12 20:36:57 | ライブ
●8月8日(火)

いよいよこの日がやってまいりました。
BABYMETAL初の小箱in NAGOYA。
上司の冷たい視線も何その、早めのお盆休みという名目で休暇を取っての参戦DEATH!
東京ドーム2daysに続き、今回も上さんとふたりで参戦となりました。

で、またですよ。何がって台風ですよ。まだ8月ですよ。誰が台風呼びこむんでしょうかね?
新幹線が止まったらどうしようと思っていたら、なんとか台風が名古屋をかすめていった後だったので、事なきを得ました。
午前中には名古屋に到着。雨降ってなーい。
ドームの時は雨に降られてビショビショだったので、今回も雨かと覚悟していましたが、
雨も上がり、台風一過のわりには暑くなく、風は強いものの傘がいらないのは本当に助かります。

上さんのためにライブ用のイヤープラグを調達に家電量販店へ。在庫があるのはネットで確認済み。
自分と同じモデルは在庫がなかったので、さらに高性能で音のバランスを変えずに音量だけマイナス19dbという触れ込みのイヤープラグを調達しましたが、
最初に商品の売り場を聞いた総合案内は全く役に立たず。
お目当ての商品のページを別な売り場のスタッフにスマホで見せてようやくヘッドフォン売り場の片隅を案内してもらいました。
東京ドームの時も持って行ったもののドームでは全く必要なし。
その昔、とある歌手のホールコンサートに行ったら、席が右の巨大フロアスピーカ―(この時代にはまだラインアレイスピーカーはありません!)の真ん前で、
コンサート後しばらく右耳が難聴状態になった経験があり(ジャンルは全然ロックじゃなかったのに)、
今回は比較的小さなライブハウス、しかもメタル!ということで念のためのお守りです。

そのあと腹ごしらえにひつまぶしを食べようと思ったら目的のお店が大行列だったため、となりのうどん屋で味噌煮込みうどんを食べたら、こ
れが結構ハズレで味噌煮込みうどんが食べたいと言ってた上さん落ち込む。

気を取り直して、ドームの時に引き続き「聖地巡礼」へ。
そういえば、後で知り合ったメイトさんに言われて思い出しましたが、聖地巡礼でナゴヤ飯ならみそかつ定食だろ!
妻がみそかつパスだったので行きませんでしたが。

その「聖地」とは山田酒造。まあ、ここの場合本人たちが来ているというわけでもなく、ただ「最愛saiai」という日本酒を造ってるってだけなんで、
聖地というには微妙なところがあるのですが、せっかくMOAMETALのホーム名古屋に来たからには、「最愛」を手に入れなくてはという変な使命感でここまでやってまいりました。
山田酒造は名古屋市のお隣蟹江町にあります。名古屋駅から関西本線に乗って3駅しか離れていないのですが、
蟹江駅に到着してみると、田舎者には馴染みのあるなんともローカルな雰囲気。徒歩10分ほどの蟹江川沿いにその酒蔵はありました。

こじんまりとした小さな酒蔵です。
偶然合流したエクストリームブルータルロゴキャップにベビTというイデタチのどう考えてもメイトとしか考えられない男性メイトさんと一緒に突入!
入り口正面にある玄関を開けると例の部屋がありました。

写真のまんまというか、またグッズが増えているような気が…
法被が掛けてあるハンガーの上にさりげなくちょこんと乗っている星条旗柄のニット帽がツボ。もいもい。

メガネをかけた女性の方がお出迎え。いろいろとお話をしてくれました。
○創業1871年(明治4年)の歴史のある酒蔵で、戦前は「最愛」の方を作っていたが、戦争のため酒造りを止めなくてはならなくなった。
 戦後しばらくして再開するときに現在の看板銘柄「酔泉suisen」を造り始めた。
○「最愛saiai」の方は、愛知県で昭和60年につくられた酒造好適米「若水(わかみず)」を使って、戦前造られていた「最愛」を復活させた。
 現在の山田酒造は「酔泉」と「最愛」の2枚看板。
○「最愛」の方は数年前から、通販やっていないのに電話で注文が入るようになった。
 この部屋も以前は酒樽と法被くらいしかなかったが、メイトさんがグッズを置いていくようになり、こんな有様(※聞き手意訳)に。
 酒蔵としてはBABYMETALに対してはあくまでニュートラルな立場。来るもの拒まず。
○「最愛」の法被(※赤文字の方)は戦前に作ったもので唯一残ったものを展示している。
 白文字の法被は最近作った。売ってくれというメイトさんからの要望はあるものの販売はしていない。
 (※ドームで見た最愛法被を着た集団は何だったのか?お得意さんへの頒布ですかね?)。
○最近販売用に作ったのは人気の500ml瓶がちょうど入る「最愛」の銘が入ったデニムの袋。
○メイトが直接買いに来るようになって、そのたびに倉庫に酒を取りに行くのが面倒になったので、この部屋に販売用の酒を若干置くようにした。

といった話が聞けました。
「最愛」に使われている酒造好適米「若水」ですが、調べてみたところ五百万石と愛知県で開発した品種との交配種のようです。
「酔泉」の酒造米はと尋ねたところ山田錦その他とのこと。なるほど「最愛」というお酒は、名前から使っている米から地元愛知にこだわったお酒なんですね。

「最愛」という名前の銘柄の酒が戦前から作られていたとは少々驚きでした。いかに愛知県とはいえなかなかのセンスです。
翻ってMOAMETALこと菊地最愛さん。以前から思っていたんですが、一見きらきらネームっぽいようで全然違う。
一人娘に「さいあい」の文字を授けるんですよ。ご両親の名前に込めた思いの強さが感じられますよね。
その「最愛」の二文字を授けられた娘は、その名のとおり世界中の多くの人に愛され、愛される以上に多くの人を幸せにしています。
MOAMETALのご両親が銀キツネ祭りに来ていたとか。ご両親の目にその姿はどのように映っていたのでしょうか。

お酒の方は、酔泉の純米大吟醸四合瓶と最愛の四合瓶を買わせていただきました。
グッズ(?)の方は、最愛の一合徳利と猪口だけにしました。酒袋の方はなかなかいいお値段がしました。

メイトさんから酒蔵主が聞きとってカレンダーの裏に書いたという価格表(?)が微笑ましい。
拡大してみると、名古屋銀白の日程やらすうゆいもあの誕生日やらがメモしてあって面白いDEATH!

山田酒造からの帰り、蟹江駅で電車を待つ間、札幌出身の男性メイトさんとお話。
このメイトさんは9日の白に参加とのこと。白塗りは3回目ということでしたが、やはり白塗りはクセになるとのこと。そうなのか。次は白か。
名古屋駅で「See You!」とキツネサインを残して去って行ったメイトさんと別れ、ホテルへ向かいました。
名古屋銀のチケットが確保できたと分かって速攻で確保したZEPPから歩いて5分くらいのホテルです。この日は遠征組のメイトさんが結構泊ってました。

物販のマスクはすっかり諦めていたので、正装ベビTに着替えた後、物販が落ち着いた頃に会場に向かいました。
まず目に入ってきたのは物販の最後尾のプラカード。だが、並んでいる人は皆無。
チケットにクラッシュロゴのスタンプを押してもらって、すぐにTシャツとタオルを買うことができました。
まだ会場周辺にはメイトさんの姿はそれほど見かけません。まだ、1時間以上あるのでホテルに戻って一休み。

17時を過ぎたあたりでようやく会場であるZEPPへ向かうともうすでに整理番号順の大行列が!
ずっと後ろの歩道がパイロンで仕切られた700番台の区画はほぼ満員。
ざっと見ると思ったほどは年齢層は高くない感じでした。女性の割合は2割ってとこですかね。
黒いTシャツを着たオッサンの行列に対する一般人の視線がちょっと痛いが、メイトの集団なので問題なし。
雨は降っていないものの風が強く、首に掛けたタオルが風で飛ばされそうです。
会場スタッフが回ってきて、ポケットの中身を入れるビニール袋の配付を始めました。
一応金属探知機チェックがあるので、空港と同じようなチェックですね。上さんは女性専用エリアに入る予定なのでショルダーバッグを持ったまま並んでいますが、自分の方は最初は後方待機で隙あらば前に突っ込むつもりでいたので、チケットと身分証、ドリンク代、そしてライブ用イヤープラグという必要最小限のもの以外はすでに場外のコインロッカーに入れてしまいました。

18時に開場。列の進みは意外なほどスムーズです。最初に同伴者とセットでチケットチェックを受けた後、ドリンク代を支払い、その後金属探知機チェックです。
ポケットの中身をビニール袋に入れて預け、手持ちタイプの金属探知機で体の前後をさっとチェックされて金属チェックはあっという間に終了。

中に入って気付いたのはあら中にもコインロッカーがあるのね。ZEPPの公式サイトには書いてなかったなー。
ZEPPの入り口を入って左側の一番後ろの出入口に女性専用エリアの文字が。上さんに場所を教えて自分は女性専用エリアのすぐ前のエリアへ。
700番台だというのに、ピットはぱっと見で7割方埋まっているような印象です。
これから700人も入るんかなと思いながら、ステージには白幕が下りていて正確な位置が分かりませんでしたが、
下手側お立ち台正面だろうと思われる位置を確保。柵の1列目はとれませんでしたが、その後ろの2列目に陣取りました。
最前列付近はすでにキツキツ。すでに人がみっしり入っているものの、意外とステージは見やすそう。

会場には客入れSEがかかっていましたが、その音量はなかなかのライブハウス音量です。低音が腹にドスドスきます。
客入れSEでこの音量なら、本番はこれ以上の爆音必至と判断し、これ以上人が密集しないうちにイヤープラグの装着にかかる。これがなかなか耳穴に入れづらい。
ぴったり入れないと音量減効果が得られないときたもんだ。ようやくはめ込むとこれがいい感じ。音のバランスは変わらず、音量だけがかなり絞られ状態になり耳に優しい。
客入れSEの曲は、メタルには詳しくない自分にはほとんど分からず。唯一分かったのはBring Me The Horizonの「Blasphemy」だけでしたね。
スマホを持ち込んでいればShazamに曲を聞かせて時間を潰せたのに。

BABYMETALに出会ってからここ20年ぐらいのメタルを含めたラウド系の音楽に触れる機会が多くなったのですが、
興味をひかれるものは多かったものの、CD買ってみようと思わせるものは殆どなかったというのが正直なところです。
その中で唯一買ったのがBring Me The Horizonの「THAT'S THE SPRIT」。

何曲かはYouTubeでチェックして気に入ったので買いましたが、これが自分でも驚くほど気に入りまして、通勤の車中でかなり聴き込みました。
気に入らないアルバムって結局聴かなくなるものですが、何度も聴きたくなるのは気に入った証拠ですね。
このアルバムのライナーノーツを読んでいて気付いたのは、自分がラウド系で気に入るのは、ラウドかつキャッチ―なものなんだなということ。
オリバー・サイクスが自分が目指す方向性で語っていたのが「Loud and Catchy」。BABYMETALがまさにこれ。
ラウドだけではただのラウドミュージック。キャッチーなだけではただのポップ。この2つ要素をうまく両立させて、他と被らない個性が出せるか。
この点でBABYMETALは突出していると思うんです。オリバーがBABYMETALを気に入ったのは当然というか必然だったのでしょう。
メタルとは全く違う、むしろメタルの敵、グランジの雄Nirvanaの「Never Mind」が好きだったのも同じ理由だったんだな。
Nirvanaらしいのは「In Utero」と言われていますが、自分としては聴いていてあまり楽しくない。繰り返し聴いていたのは「Never Mind」の方。
邪道だと言われようが好きなものは仕方がない。

それ以来ラウド系に触れることもなく来たので、ようやく今頃自分の音楽の嗜好というものが見えてきたような気がして正直うれしいです。
今までほとんどハマらなかったイギリスの、それもこんな若いバンドを好んで聴くようになるとは。
全てゆいち、じゃなかったBABYMETALとの出会いがあったからこそ。
そんなことをぼーっと考えながらSEに耳を傾けていると、開演時間の30分前になり開演前のアナウンスがありました。
周りを見回すとピットはすっかり埋まった状態になっていましたが、後方のためか入り口側から中央へ押し込まれるようなこともなく、隣の人に触れない状態が保たれとても快適。
目前の柵の1列目、自分の左前にはブラックデニムのベストを着て、両腕にタトゥーが入ったTheメタラーみたいな男性が立ってました。
ベストの背中にはベビTのプリント部分が縫い付けれてあり、こんな人まで虜にしてしまうゆいち、じゃなかったBABYMETALってすごいなと改めて思った次第。
こんな人があわだまフィーバー踊っちゃうのかな?

2階のシートにはまだ客が入っていない。15分前になったところでもう一度同じアナウンス。それでも2階に客が入ってこない。
こりぁ開演遅れるかなと思っていたら、2階にもようやく客が入ってきました。そうこうしているうちに開演時間定刻、アナウンスがもう一度ありました。
いよいよDEATH!
(つづく)