夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

AudioPCとDAC更新~その5リッピング用外付け光学ドライブ

2019-06-22 12:14:01 | オーディオ
先代のファンレスPCもそうだが、デスクトップパソコンなので光学ドライブが内蔵されているものをずっと使ってきた。
しかし、今回のファンレスPC「カナリヤ」は光学ドライブがついていない。
正確に言うと付けられることは付けられるのだが、スロットインのドライブしか付けられないので内蔵ドライブはあきらめた。
日本はCDの売り上げはまだそれなりにあるが、アメリカでは配信を通り越して、ストリーミングが中心らしい。
YouTube Musicを試したことがあるが、聞き流しならともかくじっくり聴くには音が悪すぎる。感覚的には128kbpsのMP3という感じ。
ストリーミングは音質的に論外としても、通常の配信音源もAAC256kbps程度というところが多い。
ハイレゾ配信の音源も増えてきたが、まだ全てというわけにはいかず、未だにCDをリッピングして聴いているというのが現状。
この状態はしばらくは続くと思われるので、この際まともな外付けの光学ドライブを入手しておくことにした。

さて、そこで問題。音質重視のリッピングドライブの選択肢がほとんどない。
肝腎のドライブはパイオニア製一択。パイオニアもあんな経営状態なのでいつ何時光学ドライブの生産中止になるかもしれないので、今のうちに手に入れておいた方がいい。
DELAのD100という選択肢もあるが、なにせ高額なうえに中身のドライブがパイオニアのBDR-2XX系だと分かったのでちょっと買う気が失せた。
そもそもドライブが故障した場合はドライブの入れ替えができないので買い替えになってしまう。
ということになれば、パイオニアのBDR-Sシリーズと外付けドライブケースの組み合わせとなる。
現行品だとBDR-S12Jシリーズ、そのうち最上位のBDR-S12J-Xと行きたいところだが、ほとんど機能差のないBDR-S12J-BKと結構な価格差がある。
どうしたもんかと思案していると、型落ちのBDR-S11J-Xとはバンドルソフトのバージョンが違うだけでスペック上は同じということに気づいた。
バンドルソフトはリッピングにはほとんど関係がないので、型落ちで現行品のBDR-S12J-Xより若干安くなっていたBDR-S11J-Xを購入することにした。


問題はドライブケースだが、こちらも音質重視のドライブケースとなると選択肢がほどんどない。
ほぼ自動的にラトックのRP-EC5-U3AIに決定した。

ドライブケースを購入して間もなくラトックからRAL-EC5U3Pというドライブケースが専用電源とともに発売されることが分かった。
が、その価格を見て一安心というか、DELAのD100をはるかに上回る価格設定でとても買えるものではなかった。
自分のようにしっかりしたリッピング用ドライブを今のうちに入手しておきたいという需要はあるのかなと感じたが、なにせ価格が高すぎる。この価格設定でも需要はあるのだろうけれど。

さて、このドライブケース問題があり、それは冷却用のファンがついているということ。
ほぼこれしか選択肢がない状態なので、ファンを自分で外すか、それができなければファンの配線を切ってしまえばいいかと思い、発注した。
その後に、このドライブケースのカスタマイズサービスを行っているショップがあり、ファンレス化をしてもらえるとの情報を見つけた。
オーディオ用のスイッチングハブが雑誌に紹介されていたので名前は知っていたが、JS PC Audioというショップ。
カスタマイズの内容は、
〇クロック交換
〇DCフィルター挿入
〇USBジャック交換(USB2.0へ変更)
〇ファンレス化
〇USB基板ホルダー部塗装(電磁波シールド塗装)
ドライブケースは長く使う予定なので、思い切ってカスタマイズをお願いすることにした。
ファンレス化は必須であるが、自分のドライブケースを送ってカスタマイズしてもらうセンドバック方式なので、どうせ送るならということでUSBジャック交換以外のカスタマイズを依頼した。
USBジャック交換はUSB2.0に変更になってしまうのがネックで、これだけはやめておいた。

カスタマイズ後のドライブケースが到着した。
RP-EC5-U3AIは制振ダンパーとしてウレタン系の素材が内部に入っているが、ケース自体の鉄板が厚く、手にするとずっしりと重い。ケースだけで3kgある。
ドライブのケースへの組込は外付けHDDケースのような感覚でいたら、意外と手間取った。
ケースにドライブを固定するのが手間だったが、なんとか作業終了。

RP-EC5-U3AIはAC電源であるので電源周りはそのまま。電源ケーブルもとりあえず付属品を使用することにした。
カスタマイズでいちおうDCフィルターは組み込んである。
USB接続なので、ケーブルもアップグレードしようかとおもったが、USB3.0接続のためオーディオ用となるほとんどなく、3種類位しか見つけられなかった。
しかも、ドライブ以上の価格になってしまうので、こちらも付属品のUSBケーブルをとりあえず使用。

ドライブはリンピング用としてはほぼ最上級のグレード。ドライブケースもリッピング用のものをカスタマイズしており、果たしてリッピングの結果が気になる。
リッピングソフトもこの際dbPoweramp CD Ripperにしようかなと思ったが、ドライブのリッピング性能を比較したので、とりあえず愛用しているExactAudioCopyでリッピングしてみた。
音源は視聴用に常用している雑誌の付録の高音質音源CD。かなり聴きこんでいるので違いが分かりやすい。

結果はというと…違いが分かりません!
CDは一度リッピングしただけなので傷とかは全くなくきれいなものだし、もともと以前使っていた光学ドライブもプレクスターやパイオニアのものを使っており、リッピング環境は悪くはなかったためかと思われる。リッピングソフトもExactAudioCopyのままだし。
電源と電源ケーブルを替えて、USBケーブルをオーディオグレードにして、リッピングソフトも替えればもしかしたたら差が出るかもしれないが、いったいいくらかかんねん!という投資額になってしまう(しかもよくなる保証は全くなし)。
カスタマイズショップのユーザーレビューでは「はっきり違います。」みたいな意見が多かったので期待していたのだが、自分の環境では差が分からず残念な結果に。

手を入れるとすれば、リッピングソフト、USBケーブルあたりでしょうか。
リッピング性能が明らかに違っていると、手持ちのCDを全てリッピングしなおしになってしまうので、これはこれでよかったのかも。
あと気になる点といえば、電源スイッチを押したときの感触がぐにゃぐにゃしていてちょっと気持ち悪いこと。長く使う予定なので、もうちょっとしっかりした感触だとよかった。

さて、ようやくNewAudioPCの環境が整ったので、いよいよJPLAY FEMTOの出番です。

AudioPCとDAC更新~その4「カナリヤ」をセットアップする

2019-06-02 11:01:06 | オーディオ
注文していたオーディオ用PCが何とか連休前に届いた。
「Canarino Fils 5」と名前が付けられているが、オーディオ用ではないファンレスPCとして販売されている「FC5 Alpha Fanless Silent CL」を同じもののようだ。
筐体はSTREACOMのFC5。 Canarino Fils 5の方は標準でSOtMのUSBカードが標準で組み込まれているが、レスオプションにもできる。
そうなると「FC5 Alpha Fanless Silent CL」を仕様が変わらなくなってしまうが、こちらのほうは品切れのままなのでオーディオ用の「Canarino Fils 5」の方を選択せざるを得ない。
USBカードはSOtMではなくJCATの方を狙っているが、今回は見送った。ちょっと価格が高すぎるのでしばらく様子を見てからにする。
筐体の色はブラックにして、スロットインの光学ドライブも省略。
CPUはIntel Core i5-8400にしたが、筐体の冷却性能の関係でBIOSで電圧が固定されているという説明を読んだ気がするが、
BIOSで確認してみると特にCPUに制限をかけている設定はなかった。
メモリは、標準仕様で16GBとなっておりこれ以下の容量が選択できなかった。
起動ディスクはSSDのみ。250GBから選べたのだが、今回はデータ用のディスクもSSDするつもりだった。
初代ファンレスPCはデータ用のディスクはHDDだったので、ここからだけ音がする。
HDDケースに入れて静音化を図ったもののあまり効果はなく、ハードディスクと回転音とアクセス音が聞こえてくる。
これさえなければ完全無音化になるが、最近のSSDの価格下落で1TBぐらいなら金額的にも容量的にも何とか運用できそうだったので、完全SSD化に踏み切った。
オーディオサーバーSoundgenicも導入済みだが、内蔵ディスクの容量はある程度確保しておきたかったので、起動ディスクは500GBにしておいた。
OSはついにWindows10 Home 64bit。これでようやくJPLAY FEMTOが使えます。

まずは、データ用のSSDを Canarinoに組み込まなくてはならない。
天板を開けて中を見るといたってシンプル。マザーボードとSSDしか見えない状態。CPUからシャーシにヒートパイプが伸びている。
マニュアルを頼りにSSDの固定位置を確認して、PC付属のSATAケーブルを挿そうとするとこれが挿さらない。
長さもちょっと足りないので別途購入しなけれなならなかった。
ストレートのコネクターだとその周辺のスペースが厳しかったので、L型コネクターを選択し、そのSATAケーブルは問題なく挿さった。

さて、SSDの固定にとりかかる。このPCはシャーシーの底板に穴が開いていて、外側からねじで固定する仕様。
固定しようとしたが、これがなかなか厳しい。ねじ穴が外から見えないので片手でSSDを動かしながら、片手でドライバーを回す必要がある。
PCを裏返してSSDを持つ手が入る隙間を作らないと一人ではちょっと作業が難しい。
ということでSSDの固定は諦めました。回転振動が出るHDDなら何が何でも固定しなくてはいけないが、振動の出ないSSD。
SATAケーブルが固く、シャーシーの角に押し付けられるような感じなっているので、無理に固定しなくとも問題なしと判断した。

天板を閉じ、追加したSSDのフォーマットを行うとあっさりと使えるようになった。
旧PCのデータは外付けのHDDにバックアップしておいたので、そこから音楽データを中心によく使うデータだけをSSDにコピー。1TBでもまだ余裕がある状態となった。
そこからは、常用の環境にするためソフトウェアをひたすらインストール。
基本的にはフリーソフトで間に合わせているが、メールソフトなどは有料のものを使っている。メールソフトは最新版を購入。
問題は販売終了になっていたソフト。このソフト、実は20年ぐらい使っていたことに今頃気づいたが、
すっかりこれに慣れてしまい、ほかのソフトの体験版も使ってみたがどうもしっくりこない。
ダメもとで、Winodows7用のインストーラーを試してみたら難なくインストールされた。
バックアップしたデータも問題なく表示されたため、さらにWindows10のサポート期限までは延命を図ることができた。
オフイスソフトはこれまでマイクロソフトのものを使用してきたが、OpenOffice系のLibreOfficeで十分間に合いそうなので、フリーへ乗り換えた。
表計算ソフトがちょっと使いにくいが、がっちり使うわけでもないのでこれで十分足りる。

OSは、ついにWindows10となった。以前職場でWindows8を使っていたことがあったが、あまりの操作系の違いに困惑し、非常に使いにくかったのを覚えている。
Windows10はかなりWindows7に近い印象で、見た目も使い勝手も設定で今までとかなり近いところまで持っていける。
Windows8を使うのがかなりのストレスだったの比べ、Windows10は乗り換えてもほとんど違和感なく使うことができるので、一安心。

そしてファンレスPCとしての使用感は、ドライブは全てSSDにしたのでほんとに無音。
それほど大きくない借家では、冷蔵庫のコンプレッサーの音の方がよほどうるさいということになってしまった。
ただ、PCに耳を近づけてみるとほんのかすかに電源系のうなり音が聞こえる。
いままでなら気にも留めなかったレベルであるが、そのぐらいの音も気になってしまうほど静かになった。
一番の問題の発熱であるが、CPUのヒートパイプはシャーシーの向かって右側の側面に接続されているため、右側が温かくなるが、ほんのり温かいという程度でこの程度なら全く問題ない。
BIOSを覗いたら、CPU温度は40度程度。CPUに特別負荷をかける作業など行わないので、真夏でも問題なしと思う。
もっと筐体が熱くなるのなら、放熱のために筐体の上の隙間をとらなくてはと思っていたが、この程度ならその必要もない。
これまでは、ヘッドフォンアンプの上に隙間を作るため、ディスプレイ台だけでなく、スピーカースタンドまでスペーサーを入れて3cmほど持ち上げていたが、その必要がなくなった。
しかしそうすると、PCとディスプレイ台との隙間はほぼなし。掃除用のハンディモップが入らなくなってしまった。
今までどおり、PC右側にDACを置いてみると何とかギリギリで机上に収まったので、
左側にはこれまでどおり、デスクトップ用スピーカーのミニアンプとミニアンプより大きい電源をなんとか置くことができた。
そのほか、PCのかなり大きなACアダプターなどはPCの後ろ側に収められたので、
非常に狭いPCラックのデスクトップに必要ななものがほぼ収まって、非常にすっきりとした。
見た目も黒と木目でと統一。

このPC、PCオーディオ的には課題があり、それはPCの電源をどうするかということ。
これまでは、PC内蔵の通常のPC電源であったため選択の余地はなかったが、今度はACアダプターである。
PC内部でノイズが出るので、PC自体の電源対策にどれほどの効果があるのかはっきりしないが、やって悪いことではない。
まずはこのPCの実際の消費電力を確認してみることにした。このためにワットチェッカーを入手しておいたので、測ってみると瞬間消費電力の最大は40Wほど、通常は18W程度。
PC付属のACアダプターは余裕をもって100Wクラスのものだが、それほど大きなものは必要なさそうだ。
実はPCを買ったオリオスペックでは、 Canarino Fils 5のページにおすすめの周辺機器としてFIDELIX PCオーディオ用ACアダプター 19V/2.3Aという電源が表示されている。

もともとPC用ATX電源を外付化したもので「canarinoFilsシリーズの電源強化に最適! 」との宣伝文句も掲げられている。
この電源19V2.3Aなので40W強の容量。ワットメーターの数字とおおむね合致する。
FIDELIXの電源はBABYFACE用に使用していてとてもよいものであったが、こちらは何せかなり高額。PC本体用の電源としてはちょっと手が出せない価格である。
この電源の仕様でいいのならば、iFi-AudioのiPurifier DC2が使えそう。電圧容量ともなんとかしようの範囲内。
付属のACアダプターをそのまま利用する形にはなるが、価格は半分以下、コンパクトかつ他に転用がきく。
IODATAのSoundgenicに旧型のiPurifier DCを使っているが、その効果は確認済み。
今回はだいぶ散在してしまったので、PCの電源について今後考えてみようかと思うが、iPurifier DC2が使えそうだと分かったのはよかった。

「カナリヤ」のセットアップがひととおり終わり、旧ファンレスPCが不要となった。
これまで使ってきたBTOパソコンは「着払いで送れば無料で処分」という中古業者に宅配で送って処分してきたが、
今度のPCはちょっと特殊なので中古PCとして売れないものかと調べてみたら、近所の大手PCショップで買取をしてくれるらしいことが判明。
正直無料とはいえPCを宅配で送るのは手間なので、旧ファンレスPCのデータ用ハードディスクは取り外し、OSを初期化してショップに持ち込んでみた。
簡易見積もりの買取上限額には届かなかったが、6年以上も使ったBTOパソコンに値段が付いたことに驚き。
その他BABYFACEやらヘッドフォンアンプやらはいつものリサイクルショップで処分。
外装にかなり難があり、何台かあった中古品の中でも値段が一番安かったヘッドフォンアンプP-200であるが、これが一番高く売れた。
2年ほど使って買値の60%で売れたのだから、陳腐化の早いデジタル機器以外であれば有名メーカー品は売る時も有利らしい。

さて、このカナリヤはどんな声で鳴いてくれるのか。