夜の翼

オーディオ、音楽、車、ケータイなど好きなことを気ままに綴るブログです。

「No Rain, No Rainbow」に寄せて

2018-07-01 15:47:11 | 音楽
もうしばらく前になってしまいましたがWOWOWで放送されたLEGEND-Sを見ました。
あの日あの場所で見たものと同じもののはずですが、やはり映像は映像、別物だという印象です。
使われている映像は間違いなく2日目のものです。
WOWOWなので完全版ではなくダイジェスト版。LEGEND-Sのコア、「No Rain No Rainbow」は放送されませんでした。まあ、当然といえば当然。
オープニングの「In The Name Of」であの時の興奮を呼び起こされたところまではよかったのですが、続くIDZ。
ふたりだけのIDZ。曲中のセリフは1人分欠けたまま。
あの時の何とも言えない痛みが蘇ってしまった。
さらにひとりGJ!は見ているのがやっぱり辛くて切ないので飛ばしてしまいます。
映像で見るとライブでは気が付かなかった細かいところが見えていいですね。
例えば「紅月」の間奏に入る前のSU-METALの溜息のように小さく吐いた息。
この後の過去の自分とのバトルシーンに備えるかのよう。
例えば「The One」でMOAMETALを迎えるときの真っ直ぐなSU-METALの眼差し。
こういったシーンを見られるのは映像作品ならでは。
何度見てもYUIMETALの姿はそこにあるはずもなく、藤岡さんのギターの神としての最後の姿がそこにある。なんとも切ないものになってしまいました。

そしてLEGEND-Sのメイト限定盤発売のアナウンス。
いつものように高額だったものの、ライブCDがつくので注文してしまいました。
が、またですよ。限定盤を締め切った後に通常版の発売がアナウンスされました。
まあ確かに、五大+巨大キツネ祭りのように限定盤発売の時に一般発売はないと明言されていなかったので、薄々そんな気もしておりましたが、やっぱりです。
この売り方は改めないといけないですね。完全受注生産で限定盤を発売するなら、合わせて通常版の発売もあるかどうかを同時にアナウンスしないといけません。
後出しはだめですよ。自分のようにライブCDが欲しい人ばかりとは限らないのですから。

そこで驚いたのはLEGEND-S発売アナウンスに合わせて公開されたPV。
なんとNRNRのフルバージョンです。
これがLEGEND-Sのコアです。これがPVで見られるならディスクは買わなくていいかも。
これまでには考えられない大盤振る舞い。
PVを見て思い当たるところがあった。この歌で藤岡さんがクローズアップ。
WOWOWではこれまでになく映像的に影の薄かった神バンドががっちりクローズアップ。もちろんギターの2人が中心。
ああ、やはり藤岡さんのトリビュートなんだね。
実はYUIMETALが病欠になってしまったLEGEND-Sは一般発売にはならないのではないかと思っていたんです。The One限定盤のみかと。
しかし、そのあと藤岡さんの不幸があり、神バントとしての最後の作品になってしまったので、予定を変更したのかなと思っています。

PVのNRNRで見るべきところは、そうSU-METALの表情。
いつもSU-METALを演じきっている中元すず香さんが、このときはときどき中元すず香になりかける瞬間が何度かみられます。
下唇をきゅっと噛むような表情が見えます。

この映像が2日目のものだと断言できるのは、1日目はほとんどSU-METALの表情が見られず、PVで何度か垣間見ることができるSU-METAL以外の表情がほとんどだったからです。
もちろんディスクに収められるのは2日目の映像が中心になるのでしょうけど、いろいろトラブルがあったけど、CDには1日目のあの音を収めてもらえないかな。
そうはならないだろうけど、あの1日目の音が聴きたい。

PV公開後、自宅のPCでその音をじっくり聴いてみた。
NRNRは特別なライブに披露される。そしてそれは映像化されている。
武道館と東京ドーム。
この2回ともギターの神は大村さんとLEDAさんのコンビだった。
東京ドームと比較すると、ギターが1人違うだけでここまで受ける印象が違うかと驚く。
東京ドームは、一言でいうと端正な音。きっちりと決まっている。
片や広島。エモい。エモーショナルだ。
少しガチャガチャした印象すら受けるが、とにかくエモい。そして切ない。
ほかの人には真似できない個性。これが藤岡さんのギターの音だよね。
この時のSU-METALと神バンドの感情が表れているようだ。

二度と会えないけど忘れたくない大切な人を思う歌。
藤岡さんを失ったこと大きさを改めて知る。

アメリカとヨーロッパを回ったワールドツアー。
YUIMETALが出られなくて、藤岡さんがいなくなって今年のBABYMETALの活動のシナリオは大きく書き換えられたに違いない。
ただ、LEGEND-Sの演出を見ると、メタルレジスタンス第7章でのダークサイド路線はBABYMETALのイメージチェンジを狙って、このときから考えられていたと思います。
ただ、それがあの衣装とダンサー追加だったかは分かりません。
ただワールドツアーにYUIMETALがいなかったのは確か。

10月の幕張と神戸にYUIMETALは現れるのか。
それが分からないまま、まもなくチケットの発売が始まる。

BABYMETALの明日は何処へ。