ふろむ播州山麓

旧住居の京都山麓から、新居の播州山麓に、ブログ名を変更しました。タイトルだけはたびたび変化しています……

若冲百話―石峰寺五百羅漢 №16 <若冲連載35>  

2009-07-12 | Weblog
若冲画「石峰寺図」

 若冲自身が描いた唯一の「石峰寺図」がある。ほかにも同寺石像群の若冲作品はあったであろうが、失われてしまっている。狩野博幸氏はこの絵の制作年を、寛政元年(一七八九)、すなわち大火の翌年であろうと推定しておられる。このころには、若冲は石峰寺門前に居を構えていたのだろう。
 画をみると、立派な門が完成しているが扁額は白いままである。門の型、獣形仁王、「遊戯神通」の字は無いが真っ白の額など、いずれも興味深い。関心ある方は、画集でご覧ください。原画は京都国立博物館所蔵。

 ところで最近、あらたな若冲画・石峰寺図が見つかった。カラーコピーをあるかたから見せていただいたが、驚いてしまった。門の扁額には「遊戯」と記されている。秋には一般公開されるそうだ。公表されたらお知らせしましょう。いまの時点では、マル秘情報です。
<2009年7月12日 南浦邦仁>
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