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さわやかな成功を!「アイム・ファイン」の精神(前編)

2019年07月02日 | 人生
(高校時代の思い出)
「アイム・ファイン(I’m  fine)」とは、「私、元気です」という意味ですが、この言葉に関して、私には高校生時代の思い出があります。

当時、月曜日の一時限目が英作文の授業だったのですが、月曜日の一時限目というのは、まず頭の働きが鈍(にぶ)く、いまひとつの時間帯です。当時は、今のように英会話の授業がなかったので、英作文の授業でそれを代用していた部分もあるのでしょうが、その英作文の先生は、教壇(きょうだん)に上がると英語で話しかけてくるのです。

その先生の持論は、「月曜日というのは、週の初めのいちばん大事な日であり、ここで気合を入れなければ駄目だ」というものでした。それで、生徒を指して、“How are you?”(元気ですか)と問いかけるところから英作文の授業が始まるわけです。

私はたまたま前のほうの席に座っていたため、先生から“How are you?”と訊(き)かれたので、私は”I’m not so good“(あまり元気ではありません)とか、”I’m tired“(ちょっと疲れています)とかいう答えをしてしまったのです。

そのときに、先生から、「おまえなあ、英語では、“How are you?”と言われたら“I’m fine.
thank you”と答えるものなんだ。そして、“And you?”と言うんだ」と怒(おこ)られました。

それに対して、私もしつこいので、「でも、先生、風邪(かぜ)をひいていても“I’m fine”と答えるのですか。それでは嘘(うそ)になるのではありませんか」と食い下がったのですが、先生は「いや、“I’m fine”なのだ。“I’m fine”と言って、そのあとに、「ちょっと風邪気味(ぎみ)ではあるが」というように少し付け加えるんだ」と言ったのです。

「“I’m fine”と答えるのが相手に対する礼儀(れいぎ)である。相手が『お元気ですか』と言っているときに、『私は調子が悪い』『疲れている』などと言ってはいけない。あるいは、”It’s a blue Monday”(憂うつな月曜日だ)というような言葉を使っては駄目だ。“I’m fine”で行きなさい」というわけです。

そのときのことを、いまだに、ときどき思い出すことがあります。その先生による英作文の授業そのものは、ほとんど覚えていないのですが、その後の人生で、折に触(ふ)れて、「あの先生の言っていたことは正しかったな」と感じました。「週の初めの最初の授業から『疲れた』とか「調子が悪い」とか言うような人間に、ろくな者はいない」ということです。

「たとえ自分の状態がどうであろうとも、相手から、“How are you?”と訊かれたら、まず“I’m fine”と答え、そのあとに、言うべきことがあれば言えばよいのだ。それが、相手に対する礼儀であるし、自分自身に対する引き締めでもあるのだ」と言われたことだけを覚えていて、あとの授業内容は全部忘れてしまって記憶(きおく)にないのですが、そのときに、「英語というのは、非常にポジティブな言語だな」と思ったことを覚えています。

---owari---
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