太陽がいっぱいな沖縄で映画・太陽がいっぱいを見た。そう、あのアラン・ドロンの名作である。ドロンの美しさ..青すぎる目、長すぎるまつげ、そして南イタリアの風景が溶け込んで大変美しい映画であると同時に怖い映画である。原作はパトリシア・ハイスミス..驚愕のラストは映画のオリジナルで原作では主人公は殺人を犯しつつ、のうのうと生き延びている。小学生の頃、テレビで見たのは多分、淀川長治の日曜洋画劇場か..?今回はスクリーンでノーカット版なので新たな発見があった。殺した遺体をシートで包み、海に放り投げた途端に海が荒れる..これがラストシーンに直結する..紐がスクリューに巻きつき、知らないうちに船は遺体を曳航した形で港に入る。売り出された船が点検のため陸揚げされる。ギシギシと滑車が回り、ワイヤーが巻き取られていく。そしてその先にあるものは..見るたびに全身に鳥肌がたつ。海に流したはずの遺体が、しっかり左手だけシートから出ている..愛するものへの執着と怨念を感じさせるラストである。外へ出ると太陽が照りつけ、私は思わずハーゲンダッツに駆け込んだ。時に太陽は残酷である。
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