
(写真=朝日新聞社提供)
昨日の朝、ブログを書いていたら、ショートメールが入った。前日、レッスンでお会いしたNさんからだった。
「ご実家、大丈夫ですか?」
私の家にテレビは無い。新聞はとっているが、午前3時過ぎに発生した地震は朝刊の編集には間に合わない。
この時、初めて北海道で地震が発生したコトを知る。
続いてFacebookの投稿記事で現地が過去にない規模の被災状況に見舞われているコトを知る。北海道出身の友人は、早く実家の状況を確認したいけど・・・と言うが、新千歳空港が閉鎖しているのでは帰るすべもない。
こういう時の安否確認は電話しかない。小樽に一人で暮らす88歳になる(米寿じゃないか!)母は携帯を持っていない。実家にあるのは固定電話のみ。(しかも、昭和のダイヤル式の黒電話だ)
一回目、10回ほど鳴らして出ず。
心配しても、どうしようもない。私は自らの目の前にあるコトに専念するだけ・・・
でも、Facebookには、やがて断水が始まる、という情報が飛び交い、再度、実家に電話すると・・・
すぐに出た。
聞くところによると、明け方、トイレに行って電気を消した瞬間にバチバチっと言って停電になった。ガスも使えないから、今朝は豆菓子を一袋食べた、と案外、平然としていた。
これまで一人で3人の死を看取り、葬儀を出した母のこと、ちょっとやそっとのコトでは動じない。
これだけは伝えておこうと「まもなく断水が始まるみたいだから、水をためておかないと・・・」と言うと・・・
「大丈夫、水を飲まなくても牛乳やオロナミンC、リポビタンDあるから」
あのう~、そういう問題ではなくてですね・・・
思わず、夏に帰省するたびに(この夏は帰っていないが)私の寝室となる部屋にうず高く積まれた荷物の山を思い出した。
寝返りを打つたびにその段ボールが邪魔で仕方がない。
中には、和菓子や袋菓子、そしてリポビタンDがダースで入っていた。
帰るたびに私の邪魔をしていたあの箱が、長期戦を強いられる母の生命線になるとは何とも皮肉だ。
それにしても、発生があと1~2週間遅かったら・・・と思うとゾっとする。
北海道は9月も半ばを過ぎると朝夕冷え込み、ストーブが必要だ。
あの広い北海道のすべての火力発電所が停止し、ほぼ全域が停電、というまさに陸の孤島と化した北海道だが、これが真冬だったら、とても長期戦を乗り切れない。
そんな時は、どうするのか?我々に突きつけられた「課題」である。
警察消防自衛隊、官公庁では、さっそく、「真冬の北海道で震度7の地震発生、全戸で停電、復旧見込み無し」の想定で防災訓練を始めるだろう。
よく、企業のトップの言い訳に「想定の範囲外」でした・・・というコトバを聞くが、これからは「想定の範囲外」を想定して行動していかなければならない時代が到来したことは言うまでもない。
遠く離れた九州で暮らす私は、一刻も早い復旧を願うばかりである。
#welovegoo
#北海道で震度7の地震