昨日、「地方分権改革の」の対応方針を閣議決定。
その中で、「学童保育の職員配置基準を自治体判断で引き下げられる」ということが含まれる。
2015年、「40人の1クラスに原則2名の職員」が「従うべき基準」として定められた。
学童保育について国の基準が定められたのは初めてだった。
それからわずか3年で、市町村判断で引き下げ可能な「参酌基準」にしてしまおうと言うもの。
市町村が判断すれば、無資格の指導員1人体制でも運営できることに。
昨年秋の、衆議院解散総選挙にあたって、消費税10%への引き上げで「全世代型社会保障」「子育て世代への投資を拡充」と言ったのは安倍首相だった。
そもそも社会保障は「全ての国民」を対象に、「全世代型」であるのは当然で、「子育て支援」を消費税増税の言い訳に使うのは、筋違い。
そのうえ、その「言い訳」さえも反故にして、子ども達の命、安全を守る基準を後退させることは許せない。
以下は12月議会に、提案して、残念ながら全会一致にならず採択されなかった「意見書」の案文。
今日の報道に、あらためて残念な想い。
学童保育の指導員配置基準の堅持を求める意見書(案)
学童保育は、就労等の理由により家庭に保護者がいない子どもが、放課後および学校休日に安全に安心して生活ができる「毎日の生活の場」である。共働き・ひとり親家庭等の増加のもと、子どもの育つ環境が厳しくなっている。こうした中で、学童保育には子どもが安全に安心して生活できることや、子どもの成長・発達を支え励まし、保護者と連携を図りながら子育てをすることが求められている。
2014年に制定された省令「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」では、「従うべき基準」として、支援の単位(概ね40人)ごとに「放課後児童支援員」という資格をもった指導員を原則2名以上配置することが示されている。
ところが、内閣府設置の地方分権改革有識者会議において、指導員不足を解消する策として、指導員配置の「従うべき基準」の廃止、または「参酌(参考に)すべき基準」に改める方針が表明された。
「従うべき基準」が廃止、または「参酌すべき基準」になれば、子どもたちの保育にあたるうえで必要な専門的な知識及び技能を有した「放課後児童支援員」をまったく配置せず、資格のない職員が一人で学童保育を担うことも可能となり、安全で安心できる「生活の場」を保障することが出来なくなる。指導員不足の解消にあたっては、処遇改善によって行われるべきである。
よって、本市議会は学童保育の「全国的な一定の水準の質」を確保するためにも、「従うべき基準」を堅持し、指導員の処遇改善のために制度、財政面で適切な措置をとることを国に求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2018年12月 日
泉大津市議会
提出先:内閣総理大臣 総務大臣 厚生労働大臣
その中で、「学童保育の職員配置基準を自治体判断で引き下げられる」ということが含まれる。
2015年、「40人の1クラスに原則2名の職員」が「従うべき基準」として定められた。
学童保育について国の基準が定められたのは初めてだった。
それからわずか3年で、市町村判断で引き下げ可能な「参酌基準」にしてしまおうと言うもの。
市町村が判断すれば、無資格の指導員1人体制でも運営できることに。
昨年秋の、衆議院解散総選挙にあたって、消費税10%への引き上げで「全世代型社会保障」「子育て世代への投資を拡充」と言ったのは安倍首相だった。
そもそも社会保障は「全ての国民」を対象に、「全世代型」であるのは当然で、「子育て支援」を消費税増税の言い訳に使うのは、筋違い。
そのうえ、その「言い訳」さえも反故にして、子ども達の命、安全を守る基準を後退させることは許せない。
以下は12月議会に、提案して、残念ながら全会一致にならず採択されなかった「意見書」の案文。
今日の報道に、あらためて残念な想い。
学童保育の指導員配置基準の堅持を求める意見書(案)
学童保育は、就労等の理由により家庭に保護者がいない子どもが、放課後および学校休日に安全に安心して生活ができる「毎日の生活の場」である。共働き・ひとり親家庭等の増加のもと、子どもの育つ環境が厳しくなっている。こうした中で、学童保育には子どもが安全に安心して生活できることや、子どもの成長・発達を支え励まし、保護者と連携を図りながら子育てをすることが求められている。
2014年に制定された省令「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」では、「従うべき基準」として、支援の単位(概ね40人)ごとに「放課後児童支援員」という資格をもった指導員を原則2名以上配置することが示されている。
ところが、内閣府設置の地方分権改革有識者会議において、指導員不足を解消する策として、指導員配置の「従うべき基準」の廃止、または「参酌(参考に)すべき基準」に改める方針が表明された。
「従うべき基準」が廃止、または「参酌すべき基準」になれば、子どもたちの保育にあたるうえで必要な専門的な知識及び技能を有した「放課後児童支援員」をまったく配置せず、資格のない職員が一人で学童保育を担うことも可能となり、安全で安心できる「生活の場」を保障することが出来なくなる。指導員不足の解消にあたっては、処遇改善によって行われるべきである。
よって、本市議会は学童保育の「全国的な一定の水準の質」を確保するためにも、「従うべき基準」を堅持し、指導員の処遇改善のために制度、財政面で適切な措置をとることを国に求める。
以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。
2018年12月 日
泉大津市議会
提出先:内閣総理大臣 総務大臣 厚生労働大臣
子育てを重視されるただち先生には是非重要視して欲しいところです。
ご指摘の点、とても大切な問題として、予算、決算委員会等でも毎回、とりあげています。
思えば、私自身が子育て中であった私の初質問でも「保育所保育士の欠員補充」の問題を取り上げました。
情けないことに、当時は配置基準に対してクラス担任の保育士が1名でも欠員であれば、それは大問題でした。
今は、(「担任の先生がアルバイトばかり」というのは、少しオーバーですが)正職の比率が、幼稚園、保育所ともに半数程度にまで減っています。
ただ「民間園や他市ではこんなことはない」かというのは少し違うように思います。国の基準では配置基準の中に保育士だけでなく看護師も含めてよい、必ずしも有資格の正職員でなくても良いなどの基準の緩和がされている中で、泉大津同様の状況が生まれています。
民間園では正職員であっても賃金その他の処遇も問題で働き続けることが難しく、経験年数が少ないうちに退職される傾向があります。
大切な子どもたちの命を預かる保育所、幼稚園、子ども園、学童保育への職員配置、国にも市にももっと声を上げていかないと!と思います。
コメントありがとうございました。