~介護保険を使わないのが「自立」なのか~
70代の初めにリューマチを発症し6年前に92歳で亡くなった母は、介護保険制度のスタートの最初から、上手に制度を使って暮らした。
福祉用具の貸与で、トイレ、浴槽、ベッド回りに手すりなどを整え、ヘルパーさんにお風呂の掃除など、自分一人でこなすには荷が重い家事を委ね、ディ・サービスで仲間と一緒に楽しむ手話コーラスや太極拳を生きがいとした。
そして、「生きてきて今が一番幸せ」と、口癖のように言いながら、介護認定は、要支援、要介護1で、人生の最後の時を過ごした。
そんな「自立」を支える制度であって欲しいと思う。
大阪社会保障推進協議会
「自立支援介護」問題研究会編