めずらしく夜の会議もなく、早く帰宅。
森下議員に紹介してもらった本を一気に読みました。
著者は15歳の夏、プールの飛び込み事故で首の骨を折り、重い障害を負う。
「食べることや服を着替えることはもちろん、排尿や排便まで誰かの手を借りなければならない現実は、思春期の私にとって、耐え難いものがありました」
15歳まで、健康で元気に育った子どもが、ある日、突然「動けない」体となる。
そのときの、両親に気持ちを思う。
30年前の話だが、今、母親となった私の長女、生後11ヶ月で髄膜炎になったとき「命が助かっても、後遺症が残らないということは考えにくい」と宣告された。
とにかく、「生きて欲しい」と心から思った。
歩けないなら、私が背負って歩くから、どうか、生きて欲しい。
祈りながら、点滴のしずくを一晩中見つめていた。
長女は、その後、医師の予測に反して健康を取り戻した。
ある夜の自分の「覚悟」を思い起こしながら、読んだ。
「障害を持って生きる」ことは、いつでも誰にでも起こり得ることだ。
「・・・障害をもつことの辛さは、単に身体が動かないなどということよりも、むしろ、機能的な障害を乗り越えて社会に参加しようとしたときに、社会の側から排除されてしまう。また、障害を理由に自分のやりたいことをあきらめざるを得ない、このような現実にぶつかったときの方がよほど辛い」
私のところに相談に来てくださった方々の顔も浮かぶ。
まもなく50歳になろうとする働き盛りで、倒れ、半身麻痺となった男性。
電動車椅子を乗りこなして、どこへでも出かける。
「仕事をしたい」という強い願いを持って、毎日、出かける。
移動することが困難でも、できる仕事はいろいろあるはずだ。
「どうか、あきらめないでください」としか言えないのが、悔しい。そして、申し訳ない。
「権利としての福祉」、そして「バリアフリー」ということのホントの意味について考えるために、ひとりでも多くの方に読んで欲しい一冊。
著者;家平 悟(大阪府和泉市生まれ。現在、障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会事務局次長。障害者自立支援法違憲訴訟元原告)
発行;全国障害者問題研究会出版部
メールを送信しましたが、エラー(アドレスを変更しました?)が出たので、再送信しました。
返事をいただければ、幸いに存じます。Harry
アドレスは変更していないのですが・・・。
家平さんの「生きたい!・・・」は、今年の7月に出版された新刊です。書店に置いてないかもしれませんが、注文すれば取り寄せはできると思います。手に入りにくいようでしたらご連絡ください。
ぜひ、読んでいただきたいと思います。