ラグビー日本代表が大金星 「奇跡」を呼び込んだ日の丸の誇り
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「桜の戦士」がラグビー史上最大の番狂わせを起こした。
ラグビーワールドカップ・イギリス大会のグループリーグ初戦で、日本代表は過去2度の優勝を誇る南アフリカに34対32で歴史的勝利を収めた。大金星から3日経つが、いまだにその興奮は冷めない。
南アフリカはニュージランド、オーストラリアと並ぶビッグ3。今大会でも優勝候補に挙げられていた。一方、日本代表のワールドカップでの成績は1勝21敗2分で、勝利は1991年大会のジンバブエ戦までさかのぼる。開催国である南アフリカが優勝した1995年の大会では、準優勝したニュージランドに、最多失点記録となる17対145で大敗した。
日本チームは、世界ランキングトップ10に近づくなど、近年大きく成長してきたが、まだまだ上位との力の差は大きい。南アフリカの勝利を疑う者はほとんどいなかった。
あくまで勝ちにこだわる
しかし、大半の予想に反して、試合は前半から一進一退の攻防が続いた。
試合終盤にさしかかった後半29分、五郎丸歩選手がトライ、ゴールを決めて、29-29の同点に追いつく。しかしその3分後、南アフリカにペナルティーゴールを決められ、日本は再び3点のリードを許す。
試合時間は残り2分。日本はゴールラインまであと数センチまで押し込むも、トライは認められない。日本に残された時間はあと1分。誰もが日本の勝利を諦めかけていたときに、最大のチャンスが訪れる。ゴール前でペナルティを得たのだ。
ここで日本代表には、2つの選択肢があった。ペナルティーゴールで3点を確実にとり、引き分けに持ち込む。もしくはスクラムを組み、トライで5点を取り、勝ち越しを狙うかだ。
時間的にも最後のワンプレー。今までの日本の戦績を考えると、強豪・南アフリカ相手に引き分けでも快挙だ。ただ、日本代表はあくまで「勝ち」にこだわった。
スクラムから一端右に展開した後、ディフェンスが手薄になった左に展開し直し、ゴールに迫る。最後は途中出場のカーン・ヘスケス選手が、迫りくるディフェンスを振り切り、ゴール左隅に逆転のトライ。ロスタイムの大逆転劇。桜のユニフォームににじみ出る血が死闘を物語っていた。
この勝利は、日本のみならず現地のイギリスの各メディアでも「ワールドカップ史上最大の衝撃」などと、大きく報じられている。
ただ選手は、自分たちの力を信じ切っていたようだ。日本代表としてワールドカップ個人最多記録の24得点を叩き出し、勝利の立役者となった五郎丸選手は、「ラグビーには奇跡なんてない」「80分通して勝てると選手は信じ切っていた」と試合を冷静に振り返っている(21日付日刊スポーツ)。
「君が代は歌詞を理解して歌わないとダメ」
確かに勝つ予感はあった。
日本代表31人中、海外出身選手は10人と3割を超える。ラグビーでは「他国で代表歴がなく、3年以上日本に住んでいる」などの条件を満たせば、国籍を問わず桜のジャージに袖を通すことができる。
選手たちの肌の色や顔つきだけでは一見、どこの代表か分からない。しかし、それらは大きな問題ではない。彼らの心意気は日本人そのもの、もしくはそれ以上かもしれないのだから。
南アフリカ戦の前に行われた国歌斉唱で、ひときわ大きな声で君が代を歌ったのは、決勝点を奪ったニュージランド出身のヘスケス選手だった。主将のリーチ・マイケル選手は「試合の前の合宿中には、必ず全員で君が代の練習をします」「君が代の中身を自分たちにつなげて、歌詞を理解して歌わないとダメだと思います」と語っている(1月2日付産経新聞電子版)。
五郎丸選手も自身のツイッターで彼らについて、「母国の代表より日本を選び日本のために戦っている最高の仲間だ。国籍は違うが日本を背負っている。これがラグビーだ」と、絆の強さを語っている。
選手全員が日本の代表としての強い誇りを胸に闘い、日の丸の重みを心の底から感じていたのだ。
利他の心、尽くす心が奇跡を呼び込む
奇しくも日本対南アフリカ戦が行われた19日、大川隆法・幸福の科学総裁は、「奇跡を呼ぶ心」という演題で、都内で説法を行った。その中で、「奇跡が起きる条件」として次のように述べている。
「自我の殻がはっきりしていて、自分のために仕事や勉強をしている、自分のためにという感じがある人には、奇跡はちょっと起きにくいところがある」
「利他の心というか、人々のために、能力や、努力した力を生かしたいという気持ちを持っていなければいけないわけなんです」
強い信念を持ち、日本のために、日の丸を背負う一員として最後まで戦い抜いたことが、勝利の女神を振り向かせたと言えよう。「桜の戦士」の今後のさらなる快進撃を期待したい。(冨)
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