ボランタリー画廊   副題「げってん」・「ギャラリーNON] 

「げってん」はある画廊オーナとその画廊を往来した作家達のノンフィクション。「ギャラリーNON]は絵画を通して想いを発信。

ギャラリーNON(80) 小品展2015・珈琲館ドン

2016年02月02日 | 随筆
 年の瀬が迫ってくると、今年の小品展はいつからですかと尋ずねられるようになった。年内にやっておこうと思ったことが溜りに溜まって落ち着かないが、結局やれることから一つ一つこなすしかない。小品展も年内にやらなければならないことの一つだ。こつこつ描きためるか、一気呵成に描くかは選択肢ではなく、やはり何を描くかだ。“私は最近こんなことを考えています”と発表するようなものであろう。
「香り・2015」
 実は、この作品は、高橋永順著「永順花日記・1991」の中の一枚の写真をモチーフに2001年に描いたことがあり、それを14年振りに再び描いたものだ。自分で比べてみたかった。違いはタッチだけだった。2015には筆が彷徨った形跡はなく、何をどう表現するか意志が決まって描けたようだ。14年間で変わったのは、少し場馴れして大胆になったという事か。筆数少なくすっきりと思いを伝えられる筆さばきの人になりたいのだが。
 花は「デモルホセカ」という名で、熊本県三角町戸馳(トバセ)という島を訪れたときの日記に記してある。
「切り花」
 花は「デルフィニューム」。茎の先端まで咲き揃ってきれいな青色を発色する。花のところを切って無造作に投げ入れたところ。測ったわけではないが一時間でほぼ描けたような気がする。
「天恵・エスキース」
  50号で「天恵」を描こうとしたときのエスキースだ。絵を始めたばかりの生徒さんが、自分で掴んだモチーフがこの梅の木を下から見上げた時の魅力だった。我が家にも梅の木があり、丁度実が色付き始めるころだったので見てみるとやはり魅力的だった。
「野葡萄」
 これも我が家の庭にはびこる野草の一つで、冬の初め頃、真珠のような大きさの色鮮やかな実を見せつけられる。食べられないので眺めるだけだが、毒々しく見える色でもある。つるを切って切り株にもたれさせるときれいな影が投影された。


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