本書は、2011年3月29日から9月2日まで内閣参与として福島第一原発事故に対応した著者によって書かれました。
著者は、福島第一原発事故をきっかけとして、いろいろな問題に直面することになるが、それらは「放射性廃棄物の問題」に行き着く。その廃棄物の問題は、従来将来の問題として真摯に検討されてこなかったが、「突如、逃げることのできない『現在の問題』になってしまった」という(4頁)。また、
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「絶対安全」といって、全国各地に設置した原発の安全性は、福島第一原発事故により、どれ程のものかが明らかになったのではないかと思うのだが、「福島第一原発は古い原発だから」等にその事故をあたかも福島第一原発特有のものに矮小化し、旧態依然のまま、大飯原発を再稼働させる電力会社などの原発推進派は、福島の人々の命の重さや彼らが抱える果てしない絶望感など、経済というカネの前では、全く感じないのだろう。
システ . . . 本文を読む