1975年初版の本書が復刊され、読んでみた。
副題に「戦中世代の婦人たち」とあるとおり、彼女たちについて面接などを通じて調査を行い、その内容がかかれている。
定年が男性60歳、女性が45歳という、今であれば考えられないような差別があった状況下で、更には低賃金、そしてその結果の低額の年金。
また、今とは違うことは、彼女たちが結婚したくても、戦争で同じ世代の男性が死亡したため、めぐりあう機会が圧倒的に少なかったことです。
もちろん、結婚しなくてもよいのですが、したくてもできなかったというのは、家族前提となっている社会では、とても困難な結果をもたらしたことは間違いありません。
そんな女性たちのことを忘れてはいけないと思います。
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