【シェルバン共和国軍第2機甲艦隊】
惑星ホリップに向けて進撃するシェルバン共和国軍第2機甲艦隊。
開戦準備に向け新統合軍艦隊に視認されない位置に到達すると各艦隊の集結を開始する。
シェルバン共和国軍の兵士達はそれぞれの愛機にコックピットに乗り、開戦と同時に発令される出撃命令に備える。
ゼン「サン、心の準備はできているか?」
サン「勿論、フェリバ連邦や新統合軍なんて私の敵じゃないわ。シュウとナギには負けられない。」
ゼン「あいつらもかなりの戦果を望んでいるからな、よし開戦したらあいつらに負けない程の戦果を獲得しよう。」
エースパイロットコンビ、ゼンとサンはお互いに会話しながら開戦の時を待つ。
彼らだけではなく多くのシェルバン共和国軍の兵士も同じような事をしていた。
一方艦長らは、いつ開戦の合図なのかその時を待ち望んでいる。
新統合政府に打撃を与える戦争が本目的。
例え不利な状況でも、新統合政府に勝っても負けるような状況を造り出す。
多くの将兵は上層部の命令の頭の中で意識していた。
「大統領、そろそろお時間であります。」
ブルメル「うむ・・・・・・・・行こうか、6年間の沈黙を破りに・・・・・」
ブルメル大統領は演説するため演説台に向かう。
同時刻、新統合政府に重大声明を出すと勧告。
地球のマクロスシティの新統合軍総司令部はこの勧告を受けて蜂の巣をつつかれたように慌て始める。
【惑星ホリップ】
惑星ホリップ駐留艦隊。
シェルバン共和国とフェリバ連邦が領土問題で武力紛争しないか監視する艦隊である。
空母を多数配備した中規模艦隊であり戦力も充実していた。
「艦長・・・・・・」
「どうした?」
「地球の新統合軍総司令部からで、総員モニターを見るようにと・・・・・」
「モニターだと?」
そんな艦隊に総司令部にある命令が届く。
総員モニターを見るようにと・・・・・・
なんなのか理解してない艦長は部下と共にモニターを見る。
【第5航空基地】
ブォォォォォォォォォン
ライトと朝灯は二人で外へ買い物から帰ってきてジープが基地の敷地内に入ってきた。
朝灯は街で最新の医療の本を大量に買わないといけないため、ライトは荷物持ちとして使っていただけでありデートではない。
吉野朝灯「ライト、買い物手伝ってくれてありがとうね。」
ライト「こんなに買って・・・・・」
吉野朝灯「いいの♪いいの♪、それに昔から男は荷物持ちと決まっているでしょ♪」
ライト「だからってな・・・・・・・・・・」
ジープで荷物を運んだのは楽だが、ショッピングセンターからジープに運ぶのは大変だった。
荷物持ちはまんざら楽じゃない、あの一件以来ライトに対する感情はかなり丸くなって関係は凄く改善されたが別の方向であっかした・・・・・・・
ー尻に敷かれていると言うんだよね。
ライトの言う通りであり、朝灯が飼い主でライトが飼い犬。
完全に朝灯と主従関係を結んでいるように見えた。
「おいお前ら、早く来い!!」
吉野朝灯「何よ、文句を言う暇があるんだったら荷物を運ぶの手伝ってよ。」
「そんな事を言っている場合じゃないって。」
突然、近くにいた兵士に来るように言われた。
朝灯の癇癪に触れたが、兵士は気にしないで言葉を言い続ける。
「上から直ぐモニターに集まれと言われているんだ!!」
ライト「モニターを?」
兵士の言葉から出たのはモニターを見るようにと二人に伝える。
ライトと朝灯は頭の中は?となった。
この兵士が言っている意味が分からない。
一体、何が始まるのか?
「とにかく来てくれ!!」
ライト「・・・・・・・・・分かった。」
ライトは兵士の誘導の元荷物を大量に抱えながらモニターの元へ行く。
吉野朝灯「ちょっと、あたしの荷物を部屋まで運べ~!!」
朝灯はライトを怒りながら追いかけて行く。
ライトはモニターの元へ到着した。
その場には整備兵や警備兵などが集まっていた。
ライト「何が始まるのか?」
ライトはずっとモニターを凝視していた。
すると・・・・・・・
ブォン
ブルメル「私はブルメル、シェルバン共和国の大統領なり。新統合政府並びに全銀河に告ぐ、我々は全銀河に重大声明を発表する。」
シェルバン共和国の大統領ブルメルがモニターの画面に現れた。
大統領は全銀河に向けて演説を始めた。
食堂室で食事をしていた新統合軍の将兵達は一斉にモニターの方へ視線を向ける。
ドサッ
吉野朝灯「あれって・・・・・・・・」
ライト「戦争が始まる・・・・・・・・・・・俺の予感がそう・・・・・・・・」
航空基地にいた二人も当然モニターの画面を見た。
朝灯はこの後の事を察して震え、ライトはこの演説が戦争の始まる物だと確信した。
ブルメル「新統合政府は我々シェルバンとフェリバ連邦の間の惑星ホリップをめぐる領土問題に口を挟み、己も利権を求めようとしてきた。むろんその証拠に惑星ホリップに艦隊を駐屯させている!!!!」
ブルメルの演説を聞いている各地の新統合軍の兵士はモニターから目を離さなかった。
地球の新統合軍総司令部でも軍の官僚達は、必死に今後のシェルバン共和国の行動について推測するように官僚に伝えた。
既に遅すぎる仕事である、今更こんな事をして何になるか・・・・・・・
ブルメル「終戦から約6年、我々は部外者の新統合政府からの屈辱を必死に耐えてきた。だがその歴史は今日この時までである、我々は強権化する新統合政府に対し裁きを下す。我がシェルバン共和国は、現時点を持って新統合政府ならびにフェリバ連邦に対し宣戦を布告する!!!これは脅しではない、繰り返す脅しではない!!!」
シェルバン共和国の新統合政府とフェリバ連邦に対する宣戦布告。
2043年4月5日、第2次シェルバン戦役と呼ばれる戦争が始まった。
同時にライト・インメルマンの人生を大きく変える出来事になるのである。
そうライトの最期の戦争、ウィンダミア独立戦争へ繋げる源に・・・・