カムジン率いる第7空間機甲師団がマクロスに目掛けて攻撃を開始した。
マクロスをこれをキャッチし全てのバルキリー部隊を出撃させる事になる。
艦隊から逐次艦載機が発進、マクロスに対する艦砲&艦載機の二段攻撃が展開される事になる。
『各小隊に告ぐ、各自独立し作戦行動を実施せよ。エルン小隊は俺の指揮下で行動せよ!』
『了解』
SVF-64本隊は小隊長独自に行動するように伝える。
重要な連絡は中隊長直々に連絡が入るが、それ以外は小隊行動で自由。
各個で敵を排除するのが目的である。
中隊長権力至上主義ではまともに自由に作戦行動が出来ないので動きが鈍い。
だったら素早く敵を制圧し一気に制空権を確保する。
そう言う面ではメリットは前述の通りであるが・・・・・・
デメリットは中隊長の命令を聞かないと言う事である。
桐原中尉「ノンバリケンリーダーより、デルタフォーメーション。俺達は艦を相手せず航空部隊と相手する。」
イェル「了解。」
ウォルター「了解。」
桐原率いるノンバリケン小隊はデルタフォーメーションを組んで敵艦載機群と交戦する事を決めた。
艦ばっかり狙っていたら艦載機群にやられる。
艦を主力部隊が相手をし余分な艦載機は自分達で潰す。
この方針によりノンバリケン小隊は艦載機を駆逐する。
ビューン ビューン ビューン
ウォルター「隊長、敵の攻撃は案外弱いですね。」
イェル「まるで陽動作戦をしているようです。」
桐原中尉「確かに・・・・・小型戦艦しかいない、敵の旗艦らしき物はいない・・・・・・・」
イェル「では?」
桐原中尉「謀られた・・・・・・・・連中は囮だ。」
イェルとウォルターは敵の動きに不信感を持ちそれを桐原に報告する。
聞いた桐原は小型戦艦しかいない事に気づき、むしろ敵の艦隊を構成する旗艦が存在しない。
それをひも解くと今目の前にいる敵が陽動部隊であり、姿のない旗艦が本命である事に気が付く。
ウォルター「では本隊は何処に?」
桐原中尉「後方にいるだろう・・・・・・だが戦闘空域よりかなり離れることになる。今の俺達に探索する余裕はない。」
ウォルター「なんだと!?糞。」
桐原達は本隊が後方にいると予測するが、戦闘空域より大幅に離れることになるので捜索は断念する。
当面の相手は・・・・・・・・・
ズドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド
ズドーン ズドーン ズドーン
カムジン艦隊の各艦艇から出撃した艦載機である。
彼らを駆逐しない限り戦闘状況は良くならない・・・・・・・
敵の本隊が出てきたらその時はその時。
余裕を持って対処しなくてはならない。
一方その頃。
マクロスに向けてデワントンとシャロが密かに進んでいた。
目的はマイクローン化したミリアをマクロスに運ぶ輸送作業である。
持っているのはデワントンであり、その護衛をシャロが勤めている。
ただ・・・・・・・デワントンはミリアの事を心配していた。
なぜあれほどの腕と指揮力のあるミリアがマイクローンの艦に行かなくてはならないのか?
デワントンは念押しにミリアに本当にマイクローンの艦に行くかどうかを聞く。
デワントン「ミリア1級空士長、本当にあのマイクローンの艦に行かれるのですか?」
ミリア「あぁ」
デワントン「ラプラミズ司令もかなり気を落とされていましたようですが。」
ミリア「確かにな・・・・カムジンの奴らが暴れても止めようとしない・・・・・」
デワントン「よろしいのですか?」
ミリア「さぁ私には分からぬ。」
やはりミリアは本気だった。
マイクローンスパイとしてマイクローンの艦に潜り込むつもりなんだ。
デワントンは確信した。
ミリア「指揮権だが、お前とメールでそれぞれ15機ずつ率いておけ。」
デワントン「サ・エスケスタ。」
ミリアが不在のミリア隊の指揮はデワントンとメールに任せる事になった。
これからは今までとは違う環境になる。
今までチームのけん引役であるミリアがいなくなる・・・・・
デワントンは寂しそうな表情をする。
そうこうしているうちにデワントンとシャロはマクロスに接近する。
シャロ「援護しますデワントン2級空士長、今のうちにミリア1級空士長を!!」
デワントン「頼む。」
ガシャン
デワントンはマクロスの壁をぶち破る。
ぶち破った壁をミリアの入っているカプセルを放り込む。
デワントン「ミリア1級空士長、私はこれで・・・・・・」
ミリア「あぁぁ・・・・・今までありがあとうな、デワントン。」
デワントン「えっ・・・・それはどう言う意味ですか?」
シャロ「デワントン2級空士長、離脱します急いで・・・・・・・」
デワントン「あぁぁ・・・・・・」
ミリアが最後に言った今までありがとうなの言葉。
デワントンは何を言っているのか分からなかった。
その意味を知るべくミリアに質問をするが、シャロが離脱すると言う言葉を聞いて我に返り。
本来の任務へ復帰する・・・・・・
デワントンとシャロが離れた後。
ミリアはカプセルから出て・・・・・・・
ミリア「本当にありがとうな皆、私は屈辱を受けた・・いや屈辱を受けた原因は私のラプラミズ司令に対する・・・・・それはもういい・・・・・・・・・生きてラプラミズ艦隊に帰る気はない・・・・・・・・あの凄腕を刺し違えて・・・・・・・そして死ぬ・・・・・・・・」
デワントンが知りたかった言葉の意味を言った。
ミリアはラプラミズ艦隊に生きて帰るつもりはない。
あの凄腕と刺し違えて死ぬ気でいる気である。
それが直属の部下5人と複数のジナール隊員を戦死させた指揮官としてのけじめとして・・・・・・・・
シャロ「そろそろ本隊と合流します。」
デワントン「そうだな・・・・・・・・」
シャロ「どうします?」
デワントン「先に行ってくれ・・・・・・少し見たい物がある・・・・」
シャロ「見たい物?危険ですおひとりでは無茶です。」
デワントン「いや私だけでいい直ぐに戻る。」
シャロ「・・・・・・・・サ・・・・・・・・・エスケス、分かりましたメール2級空士長に伝えます。」
デワントン「頼んだ。」
デワントンは減速しシャロが先に進む。
そしてゆっくり動き始める・・・・・・・・・
デワントン「奴はこの戦場にいるのか?」
デワントンが求めていたのは桐原のバルキリー。
奴が来て少し戦う事が出来れば少しは気が晴れる・・・・・・・
果たして想い人は来るのだろうか・・・・・・・
イェル「敵です。」
桐原中尉「よしアロー・フォーメーション、あの敵は俺がやるお前らは他の奴を・・・・。」
イェル「了解。」
ウォルター「了解。」
さっそくデワントンの想い通りの展開になる。
そう急造したシナリオ通りに・・・・・・・・・・・