奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

和風モダンの家に旅館のような風情と味わいを楽しむ和の美学と現代の暮らしが調和する広縁のある家づくり、風景のある暮らし、心地よさと機能美の空間設計に広縁の効能提案。

2025年01月15日 | 設計の事デザインの事

通路以上の価値を持つ

「広縁」のある暮らし、

美しき日本の家づくり・・・・・。

 

※中庭に面するように設計を施した間取り提案の広縁・縁側

 

かつて日本の住まいにおいて

「広縁」は、

庭と家を緩やかに繋ぐ、

極めて美しい

緩衝空間として

愛されてきました。

※夜になると灯りが漏れる事で生まれる味わいある空間に

 

それは単なる通路ではなく、

外の自然を感じながら

内なる心を癒す場。

※越前和紙を採用してデザインした障子と融合する静かな気品を持つ空間としての広縁の設計

 

日々の生活に

深い潤いをもたらす

知恵の結晶ともいえる

空間です。

※四季を通じて変化する中庭を味わう空間設計を施した広縁デザインの事例

 

現代の住宅においても、

この「広縁」の概念は

新たな息吹を吹き込まれ、

多機能かつ洗練された

ライフスタイルを支える場へと

昇華しています。

 

伝統的な美意識と

現代的な実用性を

兼ね備えた

広縁の魅力を深く掘り下げ

住まいの間取りを考える事で、

暮しに余白を持った潤いも

生まれるようになります。

 

広縁の普遍的な価値・・・・・。

広縁は、

単に家の内部と外部を

分ける役割を超えて、

「人」と「暮らし」「庭」を繋ぐ

象徴的な空間です。

 

この場所に立てば、

風や光、

草木の息吹が感じられ、

四季の移ろいが

家の一部として

溶け込んでいきます。

 

広縁のデザインには、

視覚的な美しさだけでなく、

心地よさと

静謐さをもたらすための

意匠が込められています。

 

たとえば、

天然木の床材が放つ

温もりや、

障子から差し込む

柔らかな光、

そして風景を楽しむように

庭との情景を設計する

窓の配置が、

心を和ませるリズムを

生み出します。

 

建築的視点・・・・・。

天井材には

杉や竹などの

自然素材を使用し、

天井高を少し抑えることで

心地よい「包まれる感覚」を創出。

 

壁には開閉を意識した状態を

計画する事で、

広縁全体に陰影が生まれ、

空間に深みを与える。

 

大開口部の窓を設けることで、

外部との一体感を強調しつつ、

快適性を維持。

 

現代の広縁の用途・・・・・。

リトリートスペースとしての

広縁の存在価値。

 

広縁は、

家の中で特に

自分だけの静寂を

楽しむ場としても最適です。

 

和室もそうですが

リビングや寝室の延長として

設計することで、

まるで小さな書斎や

読書スペースのような

使い方が可能です。

 

視界の先には、

手入れの行き届いた

庭や坪庭が広がり、

心を静めるひと時を味わう事も。

 

 家族のための多目的空間。

家族が集い、

絆を深める場所として

広縁に機能性

を持たせることも可能です。

 

昼間は子供たちの遊び場、

夜は家族揃って

日常とは異なる

食事のスペースや

星空を眺める場所として、

家族の記憶が

紡がれる場となります。

 

ホームオフィスとしての

新たな活用・・・・・。

リモートワークが

般化した現代では、

広縁を

ワークスペースとして

活用する事も一考です。

 

自然光を活かしつつ

適度に静かな環境が、

効率的でストレスの少ない

仕事空間を提供します。

 

広縁の設計における

重要なポイント・・・・・。

広縁を取り入れる際は、

以下の設計上のポイントを

考慮することで、

空間の魅力を

最大限に引き出すことが

可能です。

 

採光と断熱の両立。

広縁の大きな窓は、

明るい日差しを取り込む一方で、

夏場の熱気や

冬場の冷気を防ぐ

工夫が必要です。

 

Low-Eガラスや

環境との融合をよく考えた

パッシブ設計での

庇の活用、

環境との距離感等を

採用することで、

快適性を維持しながら

デザイン性も損ないません。

 

素材選びのこだわり・・・・・。

床材にはヒノキや杉などの

超仕上げを使用することで、

空間全体が木の香りに

包まれます。

 

また、

畳や和紙を

一部に取り入れることで、

座面を楽しむように

和モダンのテイストを

強調することができます。

 

屋外との一体感・・・・・。

庭との連続性を意識し、

植栽計画や

石畳の配置に

配慮することで、

広縁から眺める風景が

一枚の絵画のように

美しく仕上がります。

 

特にモミジやツツジのような

季節感を演出する植栽は、

広縁との相性が抜群です。

 

広縁がもたらす

生活の質の向上・・・・・。

 

広縁を持つ家での暮らしは、

単なる便利さを超え、

生活そのものに「品格」を

与えます。

 

この空間が生む時間の余白は、

忙しい日常の中に

心の安らぎをもたらします。

 

朝日の中で過ごす時間は

一日の活力を生み、

夕暮れ時には

穏やかな気持ちに

心が癒されるような・・・・・。

 

また、広縁は

住まい手のライフスタイルを

反映する空間

としての価値も持ちます。

 

趣味の場として、

あるいは自然と向き合う場として、

住む人の生き方そのものが

現れるようになります。

 

広縁は、

ただの空間以上の「体験」を

提供する場所です。

 

自然とともに

暮らしを楽しむ

日本の美学を

現代の住まいに

取り入れることで、

日常生活に

潤いと喜びをもたらします。

 

そして何より、

その存在が

間取りの工夫として

家全体に静けさと

優美さを宿し、

住まう人々の心を

豊かにしてくれる

付加価値の生まれる空間に

日々変化してくれるようになります。

 

もしあなたが

家づくりを考えているなら、

広縁を通じて

暮らしの本質的な美しさに

触れてみませんか?。

 

その選択は、

人生において

和をモダンに楽しむことにより

最も優雅な

環境となるかも知れません。

 

暮らしの環境に余白の生まれる

和の作法を身近に

そして

暮らしの趣を丁寧に。

 

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やまぐち建築設計室
 建築家 山口哲央
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
https://www.y-kenchiku.jp/
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