奈良県の建築家が日々思う設計事務所の家づくり日記、住まいの設計や住宅設計、注文住宅、注文建築、暮らしの事、収納の事

住宅の設計・リフォーム、暮らしのデザイン提案を家具や生活習慣まで丁寧に考えています。

暮らしを格上げる上質な住まいの提案設計、注文住宅や分譲マンション、賃貸住宅、さまざまな暮らしの環境を紐解きながらも活かせる間取り配置×家具選びで動線の満足度や暮らしやすさの設計提案。

2025年02月25日 | 暮らしの事イロイロ

昨日書かせていただいた

間取りと家具の続きを

書いてみたいと思います。

部屋に対してどのような

家具の配置を考えるのかで

いろいろな差が出ます・・・・・・。

考え方として

使い勝手はそれぞれの家庭で

ライフスタイルの違いにより様々ですが

どのような意図をもって

家具をレイアウトするのかが重要です。

リビング・ダイニングの家具配置。

リビングやダイニングは

家族の中心となる空間です。

具体的なレイアウト、

配置のポイントを・・・・・。

 

自分の家庭に合った

取り入れ方を考えてみてください。

〇対面ソファレイアウトで

 コミュニケーション重視。

 

家族の会話が弾む

レイアウトとして人気なのが、

ソファを対面に配置する方法です。

 

中央にローテーブルを置き、

その両脇にソファや

アームチェアを

向かい合わせに配置することで、

自然と向かい合って

話しやすい空間が生まれます。

ただし、

部屋に対して

面積(広さ)を必要とするため、

ある程度広いリビングが条件となります。

 

〇L字ソファで省スペースを有効活用。

部屋の隅を活用できる

L字型のソファは、

壁に沿って配置することで

動線を遮らずに済み、

狭めのリビングでも

くつろぎスペースを

確保しやすい利点があります。

L字ソファの一部を

オットマンとして独立させれば、

来客時にはスツール代わりになり、

普段は足を伸ばして

リラックスしたり、

テーブルの代わりに

トレイを置いたりと

多用途に使えます。

 

ダイニングテーブルの選び方とレイアウト。

ダイニングテーブルは

家族の人数や

ライフスタイルに合わせて

形状・サイズを選ぶのが

鉄則です。

 

円形テーブルは

家族の一体感を高める反面、

壁際に寄せにくいという

デメリットがあります。

 

一方、

長方形のテーブルは

壁際に配置しやすいため、

部屋のスペースを

有効活用しやすい利点があります。

 

限られたダイニングスペースであれば、

伸長式のテーブルを選んで

普段はコンパクトに、

来客時や人数が多いときだけ

大きくするという方法も

検討してみるのも良いかと思います。

寝室の家具配置とリラクゼーション。

寝室は一日の疲れを

癒やすための場所。

 

心地よい眠りを確保するには、

間取り上の部屋の位置もそうですが

ベッドや収納家具を

どのように配置するかが重要です。

 

寝室では視線や日当たり、

照明の使い方なども含め、

総合的にレイアウトを

考えると

質の高い休息が得られます。

 

ベッドの配置と風通し。

ベッドは部屋の中央に置くと

通路スペースが少なくなるので、

一般的には

壁際に寄せることが

多いかと思いますが、

窓やエアコンの位置を考えて

風の通り道を

邪魔しないように

心がけるのがポイントです。

 

さらに、

窓からの日差しが強い場合は

カーテンやブラインドで

コントロールしながら、

朝日を適度に取り入れて

気持ちよく目覚められる

工夫をすると良いかと思います。

 

ナイトテーブルや照明の配置。

ベッド脇に置く

ナイトテーブルは、

スマートフォンや時計、

読みかけの本などが置けるため、

寝室の整理整頓に役立ちます。

 

また、

照明をベッドの手が届く位置に

設けるかどうかも重要です。

 

夜中にトイレに起きるときなど、

最低限の明かりが

確保できるよう、

ベッドサイドライトや

フットライトなどを

配置しておけば安全で便利。

 

衣類収納とウォークインクローゼット。

寝室にクローゼットがある場合、

その扉の開け閉めを

想定した家具配置が必要です。

 

扉や引き戸がぶつかる場所に

ベッドやドレッサーを

置いてしまうと

不便を感じる原因になります。

 

ウォークインクローゼットが

ある場合は

部屋が狭いと

感じるかもしれませんが、

その分衣類収納がまとめて行え、

寝室に余計なタンスなどを

置かなくて済むため、

結果的に空間を

広く使うことができます。

 

ワークスペース・子ども部屋の

家具選び・・・・・。

 

リモートワークや

在宅勤務が一般化し、

さらに子どもの

オンライン学習が増えつつある

現代では、

ワークスペースや

子ども部屋のレイアウトも

大きなテーマになっています。

※子供の成長と進学・就職などのタイミングも視野に

 

集中できる環境を整えるには、

机や椅子などの

家具選びが鍵を握ります。

 

ワークスペースのポイント。

在宅勤務を行う人にとって、

デスク周りの快適性は

生産性に直結します。

 

適切なデスクの高さや

椅子の座面高さ、

背もたれ角度などは

人によって異なるため、

可能であれば

高さ調整が可能なデスクや

椅子を選ぶことをお勧めします。

 

仕事場と同じようなスタイルが良いのか

それとは別のスタイルの方が

落ち着いて

仕事をしやすいのかも

よく吟味する事が重要です。

 

照明やコンセントの位置も

あらかじめ検討し、

パソコンや周辺機器の配線が

スムーズにできるように

計画することが大切です。

 

子ども部屋の成長対応家具。

子どもは

成長とともに

必要とする家具や

使い方が変わっていきます。

 

小さい頃は

遊びスペースを

広く取る必要がありますが、

中高生になれば

学習机や本棚、

タブレットなど

端末の扱えるスペースが

主役になるかと思います。

 

長く使える学習机や

高さ調節ができる家具、

可動式のラックなど、

ライフステージの変化に

柔軟に対応できる

アイテムを選ぶことで、

将来的に部屋の模様替えが

しやすくなります。

 

防音とプライバシーの確保。

家族で暮らす家では、

ワークスペースや

子ども部屋をリビングの近くに

設けることも多いですが、

集中力を必要とする場合には

騒音対策も考慮したいものです。

 

パーテーションや

収納棚を配置して

音を少しでも遮断したり、

防音カーテンを

導入したりすることで、

勉強や仕事に集中しやすい

空間が作れます。

 

間仕切り家具で

ゾーニングを行えば、

オープンすぎず

閉鎖的すぎない

絶妙なバランスを

保つことも可能です。

 

和室・客間の活用アイデア。

近年は和室を設けない

住宅も増えていますが、

和室や畳スペースがある場合は、

その独特の落ち着きや

多機能性を活かす方法を

検討してみることも・・・・・。

 

客間や子どもの遊び場、

家族のリラクゼーションスペースなど、

さまざまな使い方が考えられます。

 

座卓と座椅子で雰囲気を演出。

和室を本格的に活用するなら、

座卓と座椅子を

用意するのも一つの手です。

 

来客時には

そこでお茶を振る舞ったり、

床に座ってくつろぐ

感覚を楽しんだりと、

洋室にはない魅力があります。

 

ただし、

普段はテーブルとして

使わない場合、

折りたたみ式の

座卓を選ぶなどして

スペースを確保しやすくする

工夫があると便利です。

 

掘りごたつや畳コーナー。

リビングの一角に

掘りごたつを備え付けたり、

畳コーナーを

設けたりするケースもありまます。

 

掘りごたつがあると

冬場は特に重宝しますし、

畳コーナーは

小さな子どもが

昼寝をしたり

遊んだりするのにも便利です。

 

バリアフリーの床で

段差をつくらないケースもありますが

段差を活かして

下部収納を作るなど、

和室ならではの

収納テクニックも

活用できる場合があります。

 

襖や障子でメリハリを。

和室の仕切りには

襖や障子が使われることが

多いですが、

これらは閉めれば

独立した空間になり、

開ければ広い空間と

つながるという

柔軟性を持ち合わせています。

※洋室でも活用する場合もあります。

 

来客時には個室として使い、

普段は障子を開け放して

リビングと一体化するなど、

空間の使い方を

変化させやすいのも

大きなメリットです。

 

家具選びとインテリアスタイルの調和。

機能性ばかりを

追求して家具を選んでしまうと、

家全体の

インテリアスタイルに

統一感がなくなってしまいます。

 

見た目と使い勝手、

両方を満たすためには、

素材やデザインの

方向性をある程度絞り込みながら

選ぶことが大切です。

 

ナチュラル系・北欧系インテリア。

明るい色合いの

木材やファブリックを用いる

ナチュラル系・北欧系インテリアは、

日本の住環境とも相性が良く、

シンプルで飽きにくいのが

特徴です。

 

ホワイトやベージュ、

グレーなどの淡いトーンを

ベースにすると、

空間が広く

清潔感のある印象になります。

 

そこに木のぬくもりを

感じさせる家具を

アクセントとして取り入れると、

温かみのある雰囲気に仕上がります。

 

モダン・シックなインテリア。

ダークカラーや

メタリック素材を使った

モダンなインテリアは、

スタイリッシュで

洗練された印象を与えます。

 

一方で、

スペースが狭いと

暗い色は圧迫感を

与えるリスクもあるため、

バランスが重要です。

 

黒やダークブラウンの家具を

配置する場合、

壁や床は明るめの色を選んで

コントラストを意識すると、

空間に立体感が生まれます。

 

ミックススタイルや

古民家風アレンジ・・・・・。

 

最近では和洋折衷の

ミックススタイルや、

あえて古材や

アンティーク家具を

取り入れるスタイルもあります。

 

古民家風の雰囲気を

生かしたいなら、

自然素材の家具や

和の小物をプラスし、

照明に和紙を使うなどして

雰囲気を統一すると

統合感が出やすいです。

 

家具は間取りや

部屋のレイアウトを左右する

重要なアイテムですが、

同時にランニングコストや

メンテナンス性も無視できません。

 

素材別メンテナンスのコツ。

木製家具:定期的に

オイルやワックスを塗り込むことで、

表面の傷を防ぎ、

艶と耐久性を維持できます。

 

湿気の多い場所では

カビや反りに気を付け、

直射日光が当たる場所では

退色に注意が必要です。

 

布張りソファ・椅子。

カバーを取り外して

洗えるタイプを選ぶと、

清潔さを保ちやすく便利です。

 

撥水加工を施した

ファブリックだと、

飲み物をこぼしたときなどの

ダメージが最小限で済みます。

 

革製ソファ・椅子。

革用クリーナーや

保湿オイルで定期的に手入れすれば、

経年変化を楽しみながら

長く使えますが、

乾燥や直射日光による

ひび割れに注意が必要です。

 

家具の選び方や

配置の仕方によって、

部屋は広くも狭くも見え、

生活動線が

スムーズになるかどうか、

収納力が確保できるかどうか、

そして家族がゆったりと

くつろげるかどうかが

大きく左右されます。

 

これは単に「部屋の広さ」や

「数値」といったものだけではない

暮らしの質に

直結する大きな要素です。

 

暮らし方を最優先にする。

家具を選ぶときは

自分や家族が

どんな暮らしをしたいのかを考え、

そのビジョンに合った

家具を探すことが大切です。

 

見た目の好みや

流行りだけに流されることなく、

機能性やメンテナンス性、

長期的なコストパフォーマンスも

考慮すると環境はよりよくなります。

 

間取りの特性を理解する。

どこに収納があり、

どこに通路や扉があるのか。

 

リビングや寝室が

どの位置に配置されているか。

 

そういった間取りの

特徴を把握し、

視線や動線を妨げない

家具のレイアウトを

目指すことが重要です。

 

多機能家具や

サステナビリティも視野に入れる。

 

特に狭い空間や

都市部の住居では、

一つの家具で

複数の役割を担える

多機能家具を取り入れると

格段に暮らしやすさが

上がります。

 

また、

環境に配慮した

素材を使った家具や、

長寿命の家具を選ぶことで、

家計にも地球にも優しい

暮らしを実現できます。

 

家で暮らすという

行為そのものを、

日々どのように楽しみ、

どう快適にするのかは、

ご自身の生き方・価値観

そのものを映し出す

鏡でもあります。

 

「家具」と聞くと

地味なテーマに

思われがちですが、

その奥には

暮らしをより豊かにするための

大きな可能性が

秘められています・・・・・。

 

家具の配置と間取りの関係性

そして暮らしの趣を踏まえて、

自分の暮らしに合った

家具配置や

選び方を見つけてみてください。

 

日常のちょっとした

不便や不満を解消し、

家族が出来る限り

笑顔で過ごせる

空間づくりにつながるはずです。

 

僕が家の間取り提案や

設計作業前に

住まい手さんを

家具やインテリアショップ

その他のメーカーショールームへ

ご案内する意図は

そういうところにもあります。

 

実際に、賃貸、分譲マンションなどへの

引っ越しの際に

家具についてのご相談を

お問合せからいただく事も

内容が多岐にわたります。

 

注文住宅の間取りを考える場合、

あるいは賃貸や

既存住宅のリフォームを

検討している場合は、

早い段階から

家具選びや

配置プランを意識しておくと、

家づくりや

インテリアコーディネートが

最適解に近づきやすくなります。

 

限られた空間のなかでも

暮らしの質を

高めるチャンスはたくさんあります。

 

今ある空間をどう活かすか、

これからの間取りを

どう考えていくのか、

ぜひ考えを深めてみてください。

 

家づくりは

人生の大きな

ターニングポイントであると同時に、

家具選びと配置次第で、

日常の程よさも

何倍にも

膨らませることができますから。

 

皆さんの住まいづくりや模様替え、

インテリアが

より充実したものと

なりますように。

 

やまぐち建築設計室は
その家に暮らす家族の過ごし方を
デザインする設計事務所です。

暮らしの意識と時間を丁寧に。

 

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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
  建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/

住まいの設計、デザインのご相談は
ホームページのお問合わせから
気軽にご連絡ください
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