父の中国土産

最近のものではない。
先日台所の空気清浄機の取付ねじが緩んでて、朝出がけに夫に修理をお願いして出たのだが、帰宅してみると食卓の上に整理棚から出してきたらしい不要品がどっさりと積まれていた。
天井の作業をして見下ろした整理棚にあまりにも不必要なものがたくさん詰め込まれているのが目に入り、この際にと放り出したものらしい。
その中にこの何年も手つかずの、父の中国土産の酒も入っていたのである。
父は今は高齢でそう再三は出かけられなくなったが、一頃はしょっちゅう中国へ出かけては、「いいから」という娘の声を無視してせっせっと様々な土産物を持ってきてくれたものである。
ただ、夫はもっぱらビールと焼酎でアルコールは事足りてるというところで、怪しげな中国の酒には触手が伸びなかったということだろう。
調べてみると、緑の瓶は「杏花村竹葉青酒」とか、赤いリボンの瓶は「綿竹剣南春」とかそれなりに有名な酒らしいのだが、さて、どうしたものか悩んでいる。
「こっそり中の酒を捨てて空き瓶はごみに出す」とするか、「申し訳ないけど夫が好まないみたいなので、お返しするワ」と父の所まで返品するか。返品は傷つくだろうと思うし、捨てるのももったいない。困ったなぁ。
下の写真のような工芸品も飾ってはあるが、実際問題として土産物には、扇子のように日常に使用するものとか食べ物が一番無難ではないかと思ったことだった。
　 この風景画のようなものは刺繍なのだが、父が額装してくれたものである。