今日は、午前中に今月の末に開催されるダンスパーティーの会場へ打合せ兼下見に行ってきました。
その帰りに栄にある銀行に用があったので、久しぶりに都会の真ん中に行くことに・・・。
用事を済ませて時計を見ると、お昼少し前だったので、十数年ぶりに味噌カツ丼で有名な「叶(かのう)」へ行ってみることにしました。
栄にあった会社にいた頃は、ひと月に一度はどうしても食べたくなる味で、頻繁に通っていました。
その頃は、12時前から周辺にある会社のサラリーマンたちがワンサカ集まって滅茶苦茶混んでいたのを覚えています。
十年以上前に店主のおっちゃんが中京TVの「PS愛してる!」ちゅう番組に出演してから、さらに店は繁盛するようになりました。
その時、おっちゃんはもう60歳をはるかにこえている感じでしたので、どうなってるんだろうと思って店に入りました。
調理場には、40歳半ばくらいのおじさんがいて、若い女の子が二人でお手伝いをしています。
じいちゃんが通い詰めていた頃は、店主のおっちゃんと連れ合いらしいおばちゃん、そしておっちゃんの妹と思しきおばちゃんの三人で切り盛りしていました。
スタッフ構成は、人が変わったけど同じで、おっちゃんがカツを上げたりしてる横にある「お櫃」の前に連れ合いらしいおばちゃんがデンと座り、注文された順に丼にご飯をよそっておいて行くと、おっちゃんが煮えた味噌カツを丼に入れて完成という連係プレーを見せていました。
今も、それは変わらないようで年上の先輩らしきお姉ちゃんが「お櫃」の横に座り、ご飯を盛りつけ、おじさんが味噌カツをのっけて完成させるというプレーも同じでした。
このお姉ちゃんが客を2階に招きあげ、席を離れ、若い方のお姉ちゃんに「丼に2番さん用のご飯つけてね」と指示を出しても、若いお姉ちゃんは要領が悪くて、おじさんに怒られています。
この風景も昔よく見たもので、「お櫃」横のおばちゃんが持ち場を離れ、もう一人のおばちゃんがご飯を盛りつけるようなことになると、連携がうまくいかずにおっちゃんが怒っていたのを思い出しました。
じいちゃんは昔と同様「丼と貝汁!」と注文するとおじさんが「ありがとうございます!」と大きな声でうれしそうに返事を返してくれました。
びっくりしたのは、その後のお客さんの注文には、このおじさんがまったく無反応だったこと。じいちゃんの注文の仕方で、見たことない昔の常連さんが来てくれたと思ったからでしょう。
その後、おじさんとは別に話はしませんでしたが・・・。
はてさて、名古屋メシブームで「叶」のお客さんの層も随分変わったようです。
まず、お昼を過ぎても大して店が混雑してきません。
サラリーマンの姿はほとんどなく、大体が名古屋メシのガイドブックを見てきたような観光客っぽい人ばかりです。
じいちゃんの後に入ってきた四人組の関西なまりのお姉ちゃんたちが「味噌カツ丼を二つ」と注文していました。
四人で二つと注文したことが恥ずかしかったのか一人のお姉ちゃんが申し訳なさそうに「観光で来て、他にも食べたいものがあるので・・・」というと、もう一人の気の強そうなお姉ちゃんが「そんなこと言わんで、ええやん!」と窘めていました。
入ってくる客は、ほとんどが一見さんのようで、注文もメニューを見て「味噌カツ丼とあさり汁」なんて言ってます。
じいちゃんが通っていた頃には、「叶」の丼は「味噌カツ丼」しかないので(今でもそのようです)当然「丼」。赤だし味噌汁は、普通の「赤だし味噌汁(注文の際は「赤だし!(ほとんど注文する人はいませんでしたが)」か、「あさり汁=あさり入り赤だし味噌汁のこと(通称、貝汁)」のどちらかでした(やっぱりこれも同じです)。
そして、「あさり汁」なんて正式名称で注文する客なんて皆無でした。(客層が変わっただけです。じいちゃんが東京なんぞに行って、店で注文する時もメニュー見て、正式名称で頼むもんね・・・。それと同じ現象がここで起こっていることに違和感を感じてしまいました)
さて、今では代表的な名古屋メシとガイドブックで紹介されている「叶」の「味噌カツ丼」と「貝汁」が十数年ぶりにじいちゃんの前に鎮座しました。
まずは、「貝汁」を一口・・・「うん、味は同じ」。
次に、「味噌カツ(ここの味噌カツは名古屋でも珍しい煮込み味噌カツです。通常の味噌がカツにかけてあるのは嫌いですから、味噌カツは「叶」のしか食えません。というより「叶」の味噌カツ以外食ったことありません)」をつまみあげてひと噛み・・・「うん?」・・・以前の味噌カツはほろっと噛みきれたのに何て固いんだ・・・。
確かに、じいちゃんも歳を重ねて歯が弱くなってるけど「こんなに固い肉だったけ??」。
さらに、半熟卵を割ってみると柔らかすぎてダラ~リとご飯の上に流れて行ってしまいます。
先代のおっちゃんの半熟玉子は絶妙で割ると黄身が程良く流れ、ご飯を汚すことはほとんどありませんでした。
半熟卵(割と固めの)を割って、味噌カツ煮に卵を付けて一口ほおばり、ご飯をかきこむというのが「叶」の味噌カツ丼だったはずです。
今回のは、半熟卵が柔らかすぎてぐっちゃぐっちゃになってご飯に浸透し「まるで卵かけご飯じゃぁ~!」。
味噌の味そのものは、継ぎ足しで作ってるだろうからほとんど変わらんけど、こりゃ、じいちゃんが知っとる「叶」の「味噌カツ丼」じゃないわね~とガッカリしました。
客層が変わり、店のスタッフが変わり・・・、仕方ないけど、じいちゃんが好きだった、あのおいしい名古屋・栄界隈のお昼ご飯の定番がどんどん変わって行ってます(店も、メニューもあるけれど)。
栄の小さなお店だった「世界の山ちゃん」、黒川のカウンター席しかなかった頃の「若鯱屋」のカレーうどんなどなど、フランチャイズで一杯お店ができたけど、あの頃地味~に有名だったお店の味が忘れられません。
フランチャイズの店で「若鯱屋」のカレーうどんを食べるたびに「しまった、食べなきゃよかった」と思うのは、昔足しげく通った懐かしい、あの黒川にある原点のお店の味を忘れられないじいちゃんだけでしょうか。
「叶」に常連のサラリーマンがほとんど入ってこない理由がよ~く理解できたじいちゃんでした。
さみし~ねぇ~。
その帰りに栄にある銀行に用があったので、久しぶりに都会の真ん中に行くことに・・・。
用事を済ませて時計を見ると、お昼少し前だったので、十数年ぶりに味噌カツ丼で有名な「叶(かのう)」へ行ってみることにしました。
栄にあった会社にいた頃は、ひと月に一度はどうしても食べたくなる味で、頻繁に通っていました。
その頃は、12時前から周辺にある会社のサラリーマンたちがワンサカ集まって滅茶苦茶混んでいたのを覚えています。
十年以上前に店主のおっちゃんが中京TVの「PS愛してる!」ちゅう番組に出演してから、さらに店は繁盛するようになりました。
その時、おっちゃんはもう60歳をはるかにこえている感じでしたので、どうなってるんだろうと思って店に入りました。
調理場には、40歳半ばくらいのおじさんがいて、若い女の子が二人でお手伝いをしています。
じいちゃんが通い詰めていた頃は、店主のおっちゃんと連れ合いらしいおばちゃん、そしておっちゃんの妹と思しきおばちゃんの三人で切り盛りしていました。
スタッフ構成は、人が変わったけど同じで、おっちゃんがカツを上げたりしてる横にある「お櫃」の前に連れ合いらしいおばちゃんがデンと座り、注文された順に丼にご飯をよそっておいて行くと、おっちゃんが煮えた味噌カツを丼に入れて完成という連係プレーを見せていました。
今も、それは変わらないようで年上の先輩らしきお姉ちゃんが「お櫃」の横に座り、ご飯を盛りつけ、おじさんが味噌カツをのっけて完成させるというプレーも同じでした。
このお姉ちゃんが客を2階に招きあげ、席を離れ、若い方のお姉ちゃんに「丼に2番さん用のご飯つけてね」と指示を出しても、若いお姉ちゃんは要領が悪くて、おじさんに怒られています。
この風景も昔よく見たもので、「お櫃」横のおばちゃんが持ち場を離れ、もう一人のおばちゃんがご飯を盛りつけるようなことになると、連携がうまくいかずにおっちゃんが怒っていたのを思い出しました。
じいちゃんは昔と同様「丼と貝汁!」と注文するとおじさんが「ありがとうございます!」と大きな声でうれしそうに返事を返してくれました。
びっくりしたのは、その後のお客さんの注文には、このおじさんがまったく無反応だったこと。じいちゃんの注文の仕方で、見たことない昔の常連さんが来てくれたと思ったからでしょう。
その後、おじさんとは別に話はしませんでしたが・・・。
はてさて、名古屋メシブームで「叶」のお客さんの層も随分変わったようです。
まず、お昼を過ぎても大して店が混雑してきません。
サラリーマンの姿はほとんどなく、大体が名古屋メシのガイドブックを見てきたような観光客っぽい人ばかりです。
じいちゃんの後に入ってきた四人組の関西なまりのお姉ちゃんたちが「味噌カツ丼を二つ」と注文していました。
四人で二つと注文したことが恥ずかしかったのか一人のお姉ちゃんが申し訳なさそうに「観光で来て、他にも食べたいものがあるので・・・」というと、もう一人の気の強そうなお姉ちゃんが「そんなこと言わんで、ええやん!」と窘めていました。
入ってくる客は、ほとんどが一見さんのようで、注文もメニューを見て「味噌カツ丼とあさり汁」なんて言ってます。
じいちゃんが通っていた頃には、「叶」の丼は「味噌カツ丼」しかないので(今でもそのようです)当然「丼」。赤だし味噌汁は、普通の「赤だし味噌汁(注文の際は「赤だし!(ほとんど注文する人はいませんでしたが)」か、「あさり汁=あさり入り赤だし味噌汁のこと(通称、貝汁)」のどちらかでした(やっぱりこれも同じです)。
そして、「あさり汁」なんて正式名称で注文する客なんて皆無でした。(客層が変わっただけです。じいちゃんが東京なんぞに行って、店で注文する時もメニュー見て、正式名称で頼むもんね・・・。それと同じ現象がここで起こっていることに違和感を感じてしまいました)
さて、今では代表的な名古屋メシとガイドブックで紹介されている「叶」の「味噌カツ丼」と「貝汁」が十数年ぶりにじいちゃんの前に鎮座しました。
まずは、「貝汁」を一口・・・「うん、味は同じ」。
次に、「味噌カツ(ここの味噌カツは名古屋でも珍しい煮込み味噌カツです。通常の味噌がカツにかけてあるのは嫌いですから、味噌カツは「叶」のしか食えません。というより「叶」の味噌カツ以外食ったことありません)」をつまみあげてひと噛み・・・「うん?」・・・以前の味噌カツはほろっと噛みきれたのに何て固いんだ・・・。
確かに、じいちゃんも歳を重ねて歯が弱くなってるけど「こんなに固い肉だったけ??」。
さらに、半熟卵を割ってみると柔らかすぎてダラ~リとご飯の上に流れて行ってしまいます。
先代のおっちゃんの半熟玉子は絶妙で割ると黄身が程良く流れ、ご飯を汚すことはほとんどありませんでした。
半熟卵(割と固めの)を割って、味噌カツ煮に卵を付けて一口ほおばり、ご飯をかきこむというのが「叶」の味噌カツ丼だったはずです。
今回のは、半熟卵が柔らかすぎてぐっちゃぐっちゃになってご飯に浸透し「まるで卵かけご飯じゃぁ~!」。
味噌の味そのものは、継ぎ足しで作ってるだろうからほとんど変わらんけど、こりゃ、じいちゃんが知っとる「叶」の「味噌カツ丼」じゃないわね~とガッカリしました。
客層が変わり、店のスタッフが変わり・・・、仕方ないけど、じいちゃんが好きだった、あのおいしい名古屋・栄界隈のお昼ご飯の定番がどんどん変わって行ってます(店も、メニューもあるけれど)。
栄の小さなお店だった「世界の山ちゃん」、黒川のカウンター席しかなかった頃の「若鯱屋」のカレーうどんなどなど、フランチャイズで一杯お店ができたけど、あの頃地味~に有名だったお店の味が忘れられません。
フランチャイズの店で「若鯱屋」のカレーうどんを食べるたびに「しまった、食べなきゃよかった」と思うのは、昔足しげく通った懐かしい、あの黒川にある原点のお店の味を忘れられないじいちゃんだけでしょうか。
「叶」に常連のサラリーマンがほとんど入ってこない理由がよ~く理解できたじいちゃんでした。
さみし~ねぇ~。