NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

ノブレス・オブリージュ

2009-04-10 | 休み
やっと『東のエデン』が始まりました。オープニングがoasisって新鮮だ。ノイタミナに興味の無い人も食いつくかも、この内容なら。で、珍しいことに言語がきちんと分けられているのが良いなぁ。アニメとかは基本的にほんやくこんにゃくがデフォルトなので(喋っても字幕有り)、何人だろうが同じ言葉を話すのにちゃんとアメリカ人は英語で日本人は日本語とジャパニーズイングリッシュ。言語の別はリアリティのためなのか、主題に関わってくるからなのかなのは分からないけど、アニメにしては珍しく字幕放送対応で、英語耳でないぼくでも英語が追えるのはありがたいです。


ブロックノイズな路面抽象的な床さすがは放送前に映画化が決定している作品だけあってCGのクオリティも作画も乱れずかっちりしてる。あと外壁とかちょっと汚れた感じの部分の描写が面白いなぁ。ブロックノイズというべきか、少し前の粗めのテクスチャーというべきか、そういった四角さでグラデーション出してるのが何とも言えず。金属は金属的な描写が、空港など比較的綺麗な場所は抽象画的というか滲んだ感じの塗りなのが対比として見れてグッときます。こういうのあんまり見たこと無いので新鮮。


もう一つの迂闊な月曜日「東のエデン」っておそらくは日本のことで。日本が理想郷ってことなのか?「East of Eden」ではなくて「Eden at East」だし。そもそも聖書にも東の方って書いてあるし。12人いる日本を救う救世主、セレソンはもろ旧約聖書の12使徒。旧約聖書に絡めて日本の状況、大状況を描き出すってことなんだろうか。神山監督だし。そこに昭和がどう絡むのか、絡まないのか。最後の昭和生まれ、とかいうのも主題に関わるんだろうか。セレソン=使徒をすると、セレソンをそれこそ文字通り選んだMr.OUTSIDE=神ということに。エデンの園の外に居るという意味なんだろうか。あと滝沢が短期記憶を失って裸で登場するって云うのが意味に満ちてるように感じます。ワシントンモニュメントをバックに、滝沢が逆光になる場面はなんか示唆的。示唆してるか。キ倫とかを受けていない人間だので聖書はよく分かりませんが、こんなところやも知れません。



こんなに面白そうに意味ありげな『東のエデン』ですが、つくづく残念なのは滝沢が手にしてた携帯のデザイン。モトローラの携帯をベースに仮面ライダーとか戦隊モノの小道具にしましたっ!みたいなデザインがどうにもリアリティを遠ざけるように感じます。もっと工業デザイン然としても良いじゃんか。特殊な携帯電話という設定だとしても。でもI.Gのはいつもこんな感じか。

それにしてもやたらと作品の周縁部分のプロモーションががっつりしてる。JUIZ CALLという作品中のシステムを現実でも擬似的に表現して現金プレゼントとか。そんでそのゲームのヒントを集めるには電話したり、チラシやらメールマガジン登録が必要だったりともうほんとがっつりでちょっと引く。失敗できないプロジェクトなのは分かるけどさ。まぁなんだかんだ云いながらも登録はしたわけですが。ただリアルタイムで観れないので深夜1時から2時の間とかにジュイス・コールに電話するなんて無理。特殊な生活習慣の人だけが電話すればいいのか。