映画版『ハチクロ』を今更観ました。ナイスTSUTAYA半額。キャストが一見合っていそうで、よくよく観ると一部をかすっているだけというキャスト陣。これは駄目だろうなぁ、と思ってみると確かに原作の6割方を占めるギャグやコメディ要素をざくっと諦めて片思いラブストーリーに徹していてまったくの別物の印象。キャストもやっぱり原作キャラクターの要素とは微妙に違うためか、パーソナリティも些か別人になっているような印象を持ちました。
ただ『ハチミツとクローバー』ではないと割り切れれば、割と面白い青春系。別物にして正解。原作ではきちんと描かれなかったみんなの学校での作品がきちんと表現されているのが面白い。よくよく考えてみると原作だとオチ的な使い方をされることが多く、竹本の「青春の塔」にしても作品内の評価とは裏腹に描写されたものはピンとこない変なオブジェだったし。
『のだめカンタービレ』が音楽やオーケストラをきちんと描いたところに評価がある一方で、同じ専門大学モノマンガでありながらも、持てる者と持たざる者との苦悩みたいなアートの本質的な部分での描写はありましたが、『ハチクロ』は芸術表現自体の描写については殆ど描かれていないのでそういった部分ではまったく異なっていたんだなぁ。やっぱり情緒のマンガというか。
特にラストが良かったです。原作がぎりぎり完結していなかったということが功を奏したのかすっきりさっぱり片思いが片思いで終わってる。原作が広げた風呂敷をたたむのにどこかで観たような話を織り交ぜての買収話や悲劇や四葉のクローバーサンドイッチの大オチも無い。掲載誌が相次いで休刊・廃刊したという事情もあると思いますが、やっぱりあのごちゃ混ぜで忙しなく場当たり的な原作のラストよりも映画版の方がドラマとしては良い終わりかただなぁと思いました。
ただ『ハチミツとクローバー』ではないと割り切れれば、割と面白い青春系。別物にして正解。原作ではきちんと描かれなかったみんなの学校での作品がきちんと表現されているのが面白い。よくよく考えてみると原作だとオチ的な使い方をされることが多く、竹本の「青春の塔」にしても作品内の評価とは裏腹に描写されたものはピンとこない変なオブジェだったし。
『のだめカンタービレ』が音楽やオーケストラをきちんと描いたところに評価がある一方で、同じ専門大学モノマンガでありながらも、持てる者と持たざる者との苦悩みたいなアートの本質的な部分での描写はありましたが、『ハチクロ』は芸術表現自体の描写については殆ど描かれていないのでそういった部分ではまったく異なっていたんだなぁ。やっぱり情緒のマンガというか。
特にラストが良かったです。原作がぎりぎり完結していなかったということが功を奏したのかすっきりさっぱり片思いが片思いで終わってる。原作が広げた風呂敷をたたむのにどこかで観たような話を織り交ぜての買収話や悲劇や四葉のクローバーサンドイッチの大オチも無い。掲載誌が相次いで休刊・廃刊したという事情もあると思いますが、やっぱりあのごちゃ混ぜで忙しなく場当たり的な原作のラストよりも映画版の方がドラマとしては良い終わりかただなぁと思いました。